子供が習い事として「歌」を始めるとき、歌がうまくなること以上に子供には大きなメリットがあるといわれています。そこで子供が通える歌の習い事の種類から、レッスン内容などについて整理してみましょう。さらに歌が習える音楽教室の選び方と、おすすめの音楽教室、ボイストレーニング教室をご紹介します。
目次
表現力が豊かになる!子供の習い事に歌を選ぶメリット
子供の習い事に歌を選ぶと、子供にはどんなメリットがあるのでしょうか。歌がうまくなることはもちろん、それ以外に得られるメリットもあります。
表現力が豊かになる
歌詞にはそれぞれに物語があり、特に日本の歌には季節感や情緒あふれる表現が多くみられます。子供が歌を習うと、それらの意味を理解して歌として表現する力が自然とはぐくまれていきます。難しい表現があっても、その意味を子供が理解すれば、まわりを思いやるやさしい気持ちも身についていくでしょう。またの口の開け方や動かし方などを学び、表情豊かで明るくハキハキとした話し方ができる、明るい子供に育っていきます。
正しい歌い方を身につけられる
歌は、正しい姿勢と腹式呼吸が必要となるもので、歌の教室に通えばそれらの基礎を正しく身につけることができます。歌は、幼稚園や保育園はもちろん、小学校や中学校に入ったあとも音楽の授業などで必要となります。正しい歌い方を身につけておけば、それらの授業でも自信を持って望めるようになります。また、音楽にあわせてリズムをとることも体に身についていき、リズム感や音感もよくなっていくことも期待できます。
いろいろなジャンルの歌が歌える
歌の教室やボイストレーニング教室では、童謡から合唱、ゴスペル、ポップミュージック、洋楽まで、さまざまなジャンルの歌を歌うことができるでしょう。子供の興味にあわせて、好きな音楽をみつけたり、それまで知らなかったジャンルの音楽に挑戦したり、楽しみ方が広がります。
子供が通える歌の習い事の種類
では子供が歌を習う場合、どんな種類があるのでしょうか。
リトミック(習える年齢1歳~)
幼児期の子供なら「リトミック」から始めるのが一般的。リトミックとは、スイスの音楽家であるエミール・ジャック=ダルクローズ が開発したもので、音楽をベースに子供の聴覚や運動能力、想像力にアプローチしていくプログラムです。まだ言葉を話せない子供でも、音遊びを通して子供の脳に刺激を与えていきます。まだ幼い子供なら、リトミックから始めてみるのが良いかもしれません。教室によっては0歳児から通える場合もあるようです。
合唱(習える年齢3歳頃~)
大勢で同じ曲を歌う合唱(コーラス)を学ぶ教室は、3歳頃から始められる場合が多いでしょう。合唱は友だちと一緒にひとつの歌を歌っていくため、周囲へ気を配ったり協調性もはぐくむことができます。さらに合唱団はコンクールや発表会に出ることも多く、子供たちは大きな達成感を得ることができるでしょう。
ゴスペルコーラス(習える年齢3歳頃~)
美しく力強いハーモニーを奏でる、ゴスペルコーラス。独特の世界観にひきこまれる方も多いジャンルで、ゴスペルコーラスを子供が学ぶこともできます。発声の基礎から、リズムの取り方、ハーモニー、表現力を身につけていきます。またゴスペルでは英語の音楽を使うことが多く、英語の発音も耳から覚えて、自然と英語力もつけていくことができます。
ボーカル(習える年齢3歳頃~)
呼吸、発声、発音といったボイストレーニングの基本を学び、さまざまな音楽を歌えるボーカルテクニックを学んでいきます。「アイドルのように歌を歌いたい」、「オーディションを受けてみたい」といった夢を持っている子どもには、ボーカルレッスンやボーカルコースが最適です。
声楽(習える年齢6歳頃~)
クラシック音楽を主体とした声楽のレッスンです。音楽に歌をのせて、声をひとつの楽器として使っていく方法を学んでいきます。発声や呼吸法の基礎を習い、無理のない正しい発声で歌っていけるようになります。声楽は、小学校1年生か4~5歳頃から習える教室が多いようです。
歌の習い事のレッスン内容は?何を習うの?
では子供が歌の教室に通う場合、どんなレッスン内容でどんなことを習っていくのでしょうか。
ボイストレーニング教室との違いは?
子供の歌の教室を探そうとすると、「ボイストレーニング教室」もあり、歌の教室とどんな違いがあるのか混乱する場合があるかもしれません。ボイストレーニング教室でも子供の歌の教室でも、歌や声について学び、正しい発声方法を教えてもらえる点は共通です。ただ、ボイストレーニング教室はポップスやロック、R&Bなどの音楽に対して使い、声楽はクラシック音楽やミュージカルの世界のことを指す場合が多いです。つまり、目指す音楽がどんなものがいいのかによって、ボイストレーニング教室か歌の教室を選ぶようにするといいでしょう。
歌が習える音楽教室の選び方
ここで、子供が通う歌の音楽教室を選ぶときのポイントについてまとめておきましょう。通い始めてから「思っていた内容と違う」、「続けられそうにない」といった事態にならないためにも、次のポイントをおさえておきましょう。
月謝や費用はどれくらい?
歌が習える子供のための音楽教室は、グループレッスンか個人レッスンのどちらかを選べる場合が多いです。グループレッスンなら週1回、月4回のレッスンが行われる場合が一般的で、費用は8,000円前後になります。個人レッスンの場合はグループレッスンより費用が高くなり、週1回のレッスンを受けて月に10,000円前後になることが多いです。
月謝のほか、音楽教室の入会金、発表会への衣装の費用などが発生する可能性もあります。
体験レッスンで講師との相性をチェック
音楽教室に子供が楽しんで通えるようになるためには、講師と子供の相性がとても大切です。そのために、多くの音楽教室で体験レッスンが用意されているので、ぜひ1度レッスンを受けてみましょう。講師との相性が良いか、教室の雰囲気が子供に合っているか見極めておけると良いでしょう。さらに、自宅からの通いやすさのほか、親の送迎のしやすい場所であることも重要です。
歌が習える音楽教室・ボイストレーニング教室のおすすめ
最後に、子供が通える音楽教室やボイストレーニング教室をご紹介します。全国に教室を展開しているところが多いため、自宅から近い教室を選んでみると良いでしょう。
「島村楽器キッズヴォーカル」
島村楽器では「こどものための音楽教室」を開催。ミュージシャンなどを目指す「キッズヴォーカル」コースが設けられています。対象は6~9歳頃で、グループでのレッスンです。
「山野楽器」
山野楽器の子供向け音楽教室には、ボーカル、ゴスペル、ミュージカルコース、親子で歌おうという4つのコースが用意されています。特に「ボーカル」レッスンを受けられる教室は、東京、神奈川、埼玉、大阪、宮城と各地にあります。
「スガナミ楽器」
スガナミ楽器が開いている「こどもの音楽教室」では、ボーカル、声楽、コーラス、ミュージカルの4つのコースを展開。一部ヤマハ音楽教室のクラスもあります。
「VOATキッズ」
子供向けの歌と音楽に特化した「VOATキッズ」。ボイストレーニングのプロの先生と一緒に歌を歌い、リズム感や正しい音程を身につけていきます。コースは30分のマンツーマンレッスンが基本です。
「EXPG STUDIO」
アーティストのEXILEが、ボーカルやダンス、演技などの技術を学べる子供のための教室として開いた「EXPG STUDIO」。ボーカルクラスは、トップボーカリストによるレッスンが行われています。
歌を習って表現する楽しさを教えよう
子供はみんな小さい頃から、好きな音楽にあわせて一緒に歌ったり体を動かしたりすることが大好きです。大きな声で元気よく歌うことを習い事にできれば、自分の気持ちを表現する楽しさを知ることができるでしょう。子供の情操教育もかねて、習い事に歌を選んでみてはいかがでしょうか。
文・構成/HugKum編集部