子ども連れの海外旅行を安全に楽しむためのチェックポイントをプロが伝授~交通機関・ホテル編~【Safe Kids Japan】

アウラニ ディズニー リゾート&スパ

子どもと一緒の海外旅行を安全に楽しむために

クリスマス、そしてお正月が近づいてきました。年末年始を海外で過ごすファミリーも多いのではないでしょうか。今回はファミリーにも人気のハワイを例に、海外旅行を楽しく安全に過ごすためのポイント、特に、

交通機関

ホテル客室内

プール

ショッピングモール

における傷害予防について、2回に分けてお話しします。

1回目は、交通機関とホテル客室内です。

交通機関

チャイルドシート

まずはご自宅から空港に向かう交通機関についてです。多くの方はバスや電車を利用されると思いますが、小さい子どもを連れている場合はタクシーを利用する、という場合もあるのではないでしょうか。ご存じのとおり、タクシーではチャイルドシートの使用が免除されています。(参照:http://www.mlit.go.jp/jidosha/new-child/08law/04.htm

しかし、2018年12月の記事でもご紹介したように、予約時に子どもの身長・体重等を伝えれば子どもの身体に合ったチャイルドシートを装着した上で迎えにきてくれる「子育てタクシー」というサービスもありますので、ぜひ利用を検討していただきたいと思います。

空港で見ていますと、外国人の中には、ふだん使っているチャイルドシートをクルマから取り外して飛行機の座席に取り付け、到着後はそれをタクシーやレンタカーに取り付ける、という人がいますね。子どもの安全のためにはそれがベストではないでしょうか。

さて、ハワイの空港からホテルへはどのように向かいますか?レンタカーの場合は、子どもの身体に合ったチャイルドシートを用意してもらうことができますので、運転に慣れている場合はレンタカー利用が安全でしょう。

レンタカーに取り付けたチャイルドシート(左:6歳児 右:2歳児)

タクシーやシャトルバスを利用する方も多いと思いますが、実はハワイ州でもタクシーやバスに乗る場合は、チャイルドシートの使用義務が免除となっています。また、Uberなどのライドシェアサービスでもアプリでの予約時にチャイルドシート利用の要望を伝えることができますが、すべての車両に用意されているわけではありません。お子さんの年齢や行き先、走行距離等を勘案し、お子さんにとってベストな移動手段を検討してください。

スピードダウンの仕組み

空港から市街に向かう幹線道路や繁華街の主要道路を走るクルマはかなりのスピードを出していますが、住宅地や学校の近く、そしてリゾートホテルの周辺道路には、「ハンプ」と呼ばれるなだらかな隆起や、「バンプ」というかまぼこ状の突起がそこここに設置されており、クルマはそれらの手前でブレーキを踏みますので、否が応でもスピードダウンする、という仕組みが施されています。

ハンプ

 

 

 

バンプ

 

ホテル客室内

客室に入ったらまずチェックしていただきたいのが、窓とベランダです。子どもがひとりでベランダに出ることのないよう、監視していなければなりませんが、とてもそのようなことはできませんよね。アメリカのホテルの窓にはチャイルドロックが設置されている場合が多いですが、万が一設置されていない場合は、フロントに相談してみましょう。簡単に後付けできるチャイルドロックを貸し出してくれるかもしれません。

また、リゾート地のホテルではベランダにテーブルや椅子が置かれていることがありますので、子どもが海やプールを見ようとテーブルの上に乗って手すりから身を乗り出すことのないよう、テーブルや椅子はあらかじめ手すりから離しておく(少なくとも60cm)ことが必要です。

ホテルAの窓に設置されたチャイルドロック(床から約150cmの高さ)

 

ホテルBの窓に設置されたチャイルドロック(床から約170cmの高さ)

 

それから、ご自宅にいる時同様、電気ケトルやコーヒーメーカーなどの熱源に触れる可能性はないか、電気コードに引っかかって熱い飲み物等が子どもにかかることはないか、家具等の角にぶつかることはないか、カーテンのタッセルやブラインドのコードが首にかかることはないか、大きく重いドアや窓で指を挟むことはないか・・・等を確認してください。

また、ホテルのバスルームは床が滑りやすいので、バスマットやバスタオルで子どもの導線を確保する、と行った工夫も必要でしょう。

2回目に続く)

Safe Kids Japanとは

 私たちSafe Kids Japanは、事故による子どもの傷害を予防することを目的として活動しているNPO法人です。20186月からこのHugKumで、子どもの傷害予防に関する記事を配信しています。基本的に毎月1回、季節や年中行事などに関連した内容の記事をお送りしたいと考えています。

さて、「事故による傷害」、「傷害予防」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれません。私たちがなぜ「事故」ではなく「傷害」という言葉にこだわっているのか、について、少し説明させてください。

 

事故?傷害?その違いは?

 「事故」という言葉を辞書で調べてみると、「思いがけなく起こった良くないできごと」とあります。英語で言うとaccidentですね。accidentは「意図しない不幸なできごと」という意味で、「避けることができない運命的なもの」という意味も含まれています。海外でもかつてはaccidentを使っていましたが、最近ではinjuryという言葉が使用されるようになりました。injuryは「ケガ」「負傷」という意味です。「事故」は科学的に分析し、きちんと対策すれば「予防することが可能」という考え方が一般的になり、「運命的な」という意味を含むaccidentではなく、injuryという言葉を使用することが勧められるようになったのです。今ではaccidentという言葉の使用を禁止している医学誌もあるくらいです。

そのinjuryに対応する日本語として、Safe Kids Japanでは「傷害」という言葉を使っています。よく「事故予防」と言われますね。もちろん事故そのものが起きないことがいちばんなのですが、たとえ事故が起きたとしても、(重大な)ケガはしないように備えよう、そんな思いも込めて、「傷害予防」と言っています。

NPO法人Safe Kids Japan

編集部おすすめ

関連記事