子ども同士のトラブル! 「“ごめんなさい” は!? 」は言ってはいけないNGワード?【井桁容子先生監修/口グセ言い換えノート】

「何があったの?」
「〜の方法があるけど、どうしたい?」 がOK!

「手っ取り早い解決」は大人の都合。子どもはけんかで成長します

おもちゃの取り合いなどでお決まりの「貸して」「いいよ」をいわせることも、私は反対です。なぜならそれは子どもを成長させる言葉ではなく、大人が「事なきを得よう」とする気持ちの表れだから。
まずは両者に、「何があったの」と聞いてみるのがいいですね。そのうえで貸してもらいたい子には、「同じものを探してみる」「終わるのを待つ」「自分でつくってみる」など、いくつかの選択肢を提案して、子ども自身に選ばせましょう。
他人とぶつかったとき、いろいろな解決策があることを知る。それが、子どもの社会性を伸ばします。
一方、貸してあげたくない子に、「いいよ」を無理強いするのも乱暴です。幼児期は、自分のものを確保するのが最大の課題。貸してあげられないほうが普通なのです。「〝いいよ〟になったら教えてね」など、「今は〝いいよ〟といいたくない」気持ちを尊重してあげてください。
子どもは自分の欲求を表現してはじめて、他者の気持ちがわかるようになれるのです。


記事監修

井桁容子|乳幼児教育保育実践研究家

乳幼児教育保育実践研究家、非営利団体コドモノミカタ代表理事。東京家政大学短期大学部保育科を卒業。東京家政大学ナースリールーム主任、東京家政大学・同短期大学部非常勤講師を42 年務める。著書に「保育でつむぐ 子どもと親のいい関係」(小学館)など。


『イライラをぶつけない ママの口グセ言い換えBOOK』edu 別冊ふろく
取材・文/井尾淳子、齋藤美和 イラスト/高部むしゅこ 編集/井尾淳子 再構成/HugKum編集部

【井桁容子先生監修/口グセ言い換えノート】記事一覧
子育て中のパパママは家事に育児に仕事にフル回転。そんなめいっぱいの精神状態の日々で、子どものあんな言葉やこんな態度に、つい口グセとな...

編集部おすすめ

関連記事