こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。今日は、おでんやお鍋に入れるとふんわりとした食感を楽しめる「はんぺん」。軟らかいので赤ちゃんも食べやすそうなはんぺん。今回は、はんぺんはいつから食べられるか?食べさせる時の注意点やレシピを紹介します。
はんぺんは離乳食終了の幼児期に
はんぺんは、やわらかくて食べやすく、主原料は白身魚。一見、赤ちゃん向きのように思いますが、大人向けの加工食品です。塩や砂糖などの調味料が入っているので、赤ちゃんにとってはまだ強めのお味。ですので、使うのなら離乳食期が終了し、幼児期になってからをおススメします。
最初は下茹でなどの下処理をして
幼児期になり、最初に食べるときは鍋にお湯を沸かしぐつぐつと下茹でしてみましょう。そうすると、塩分などの少し味が薄まります。はんぺんには、ふっくらさせるために山芋や卵白が使われています。山芋と卵はアレルギー食品27品目に分類されている食品ですので、お子さんにアレルギーがある場合は配慮が必要です。
そのまま食べられるようになるのはいつ?
はんぺんをそのまま食べられるようになるのは、3歳頃を目安にしましょう。うちの子もそうですが、はんぺんは食べやすいのでパクパク食べてしまいがちですが、塩分が気になるところですので量は「これだけ」と決めてあげるのは親の役割です。はんぺんは、
・たまに食べるもの
・食べる時は少量だけ
を心がけましょう。
食べさせてもいい量の目安
はんぺんの塩分は、100gで1.5g。ベーコンが100g(5枚)で2.0gですので、それなりの塩分があるのが分かりますね。日本人の食事摂取基準を見ると、子どもの塩分摂取量の1日の目標は、
・1~2歳 男の子3.0g未満 女の子3.5g未満
・3~5歳 男の子4.0g未満 女の子4.5g未満
となっています。メーカにより違いますが、はんぺんは1袋100g前後。1日に3回の食事と1~2回のおやつの時に塩分を摂取するとして、3歳の子が1回の食事に、下茹でしていないはんぺんを1/2袋でも食べるのは、多いということが分かります。
食べる量は、1/4枚程度にとどめる方が安心かなと思います。また、はんぺんはチーズと相性がいいですよね。チーズを挟んで焼くと子どもは大喜びしますが、チーズにも塩分が含まれています。低年齢の時にはんぺん料理を作る時は、合わせる食材の種類や量にも配慮してあげましょう。
はんぺんの下処理方法
幼児期前半は、塩抜きをしてから調理スタートです。
塩抜きのやり方
はんぺんを塩抜きするには茹でます。はんぺんは茹でると膨れるため、幼児食用に小さく切ってから茹でましょう。
1.小鍋に湯を沸かし、はんぺんを入れ1分程度茹で、湯切りする
はんぺんを使った幼児期の手づかみメニュー
幼児期に食べられるはんぺんを使ったレシピを紹介します。3歳までは下処理したはんぺんを使ってください。3歳以降は、はんぺんそのものに味がついているので、調味料代わりに使ってみましょう。
じゃがいものはんぺんおやき
材料(大人と2人分)
はんぺん 50g
じゃがいも 50g
乾燥ひじき 少々
片栗粉 小さじ1
作り方
1.じゃがいもの皮をむき乱切りにする。鍋にじゃがいもを入れ浸るくらいの水を入れ火にかけ、沸騰したら蓋をして軟らかくなるまでゆがく。途中でひじきも加える
2.1を湯切りしてじゃがいもを細かくつぶす。はんぺんも加えて潰しながら混ぜる。
3.2に片栗粉を混ぜ入れ形作り、フライパンで両面焼く。
はんぺんの卵焼き
材料(大人と2人分)
はんぺん 40g
卵 1個
ほうれん草 10g
作り方
1.ほうれん草を下茹でして5mmに切る
2.ミキサーに卵とはんぺんを入れて回す。
3.2にほうれん草を混ぜ入れ、フライパンで薄めに焼く。
4.3をラップの上に置き、クルクルまいて5分置く。食べやすい大きさに切る。
ふんわり美味しいはんぺんを上手に家族と子どもの料理に取り入れてみましょう!
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在15歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、22年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する和の離乳食パクパクセミナー、離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで4000人が受講。