子供たちが大好きなしかけのある絵本。ただ読み聞かせるだけでなく、子供が指を使って参加することで、より楽しい経験になりますね。
しかけをめくると違った世界が隠されていたり、びっくり飛び出す絵本だったり。お子さんと一緒に驚いたり笑ったりしながら読み聞かせてあげましょう。
目次
シリーズで楽しめる!美しい絵が魅力のしかけ絵本
『じぶんでひらく絵本』〈全4冊〉 おかあさんとこども/さあ たべようね/だれのうちかな/サーカスをみよう
・作/H・A・レイ
・訳/石竹光江
・1,243円(文化出版局)
あらすじ
『ひとまねこざる』(岩波書店)などで知られているH・A・レイさんのしかけ絵本です。各ページに折返しがついていて、子どもがハッと驚くような楽しい絵が隠れています。
例えば、赤い屋根のお家のページは、折返しを開くと緑の窓から子どもたちが笑顔でご挨拶! お母さんウシのページは、甘えん坊の子ウシが出てきます。
シンプルなだけに子どもの心をとらえ、繰り返し楽しめて、壊れにくいのも魅力。軽くてコンパクトなので、お出かけのおともにもオススメです。
電車好きの男の子に!長ーく広がるしかけを楽しんで
『よこながきしゃぽっぽ』
・作/リチャード・スキャーリー
・訳/きたむらまさお
・1,600円(大日本絵画)
あらすじ
機関車の折りたたみしかけ絵本です。主人公、ゴリラのバナナンと一緒にバナナを探しながら、ページを開いていくと全長3メートルにもなる大迫力! そして、開く窓、動くクレーンなど細かなしかけもあります。
長―く広げてたたんだり、自分のまわりに円のように広げて中に入って遊んだり、窓を開いて覗いたり。また、細かく描き込まれた絵には、「カエルいた!」などと見るたびに新しい発見があります。おもちゃのように、いろんな遊び方が楽しめますよ。
親子でクイズをしながら、リボンのしかけを楽しめる絵本
『にじをつくったのだあれ?』
・作/ベティ・アン・シュワルツ
・絵/ドナ・ターナー
・文/鈴木ユリイカ
・1,600円(世界文化社)
あらすじ
「にじをつくったのだあれ?」と子ウサギは、友だちの赤いテントウムシ、オレンジのしっぽのキツネ、黄色いヒヨコたちに順にたずねます。子ウサギの問いかけと答えが語られるページをめくるたびに、赤、オレンジ、黄色……、きれいな色のリボンが1本ずつあらわれます。
そして、最後には7色のリボンの虹に! 一色ずつリボンが増えていくしかけはとても美しく、色のイメージが広がる絵本です。
子供が怖がるかも!?ロングセラーのしかけ絵本
『おばけやしき』
・作/ジャン・ピエンコフスキー
・訳/でんでんむし
・3,000円(大日本絵画)
あらすじ
精緻に作られたロングセラーのしかけ絵本です。おどろおどろしくも、どこかユーモラスな絵のおばけ屋敷には、ページをめくるたび、飛び出したり、動いたり、ギシギシと音がしたり、様々なしかけが登場します。
次はどんなおばけが出てくるのだろう……と、まるで本物のおばけ屋敷に入ったようなドキドキを味わうことができるでしょう。怖がりなお子さんも、絵本でなら親子で一緒に“怖いもの見たさ”を楽しめるかもしれませんね。
大人も感動!もはやアートな領域のしかけ絵本
『光の旅 かげの旅』
・作・絵/アン・ジョナス
・訳/内海まお
・1,300円(評論社)
あらすじ
白黒で描かれた、一見地味に見える絵本ですが、驚きのしかけが。
早朝、車で家を出発し、農場、海岸をすぎ、街について日が沈みます。おしまいまで読むと、今度は本の上下を逆さまに。すると、暗かった街に明かりが灯り、映画館がレストランに、お花畑が花火の空に早変わり。昼間の風景を逆さまにすると、夜の風景に変わるという発想と描く技術がすばらしい!
大人も子どもも知的好奇心がくすぐられるアートな1冊です。
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絵本と読みきかせの情報誌『この本読んで!』
毎号100冊の新刊絵本紹介や、対象別おはなし会プログラム、絵本作家のインタビュー、赤ちゃん絵本・のりもの絵本などテーマによる特集など、役立つ多彩な内容を見やすいカラー誌面で構成。家庭での読みきかせはもちろん、学校の朝読の参考にもなる情報が満載。全国各地で読みきかせ活動をされているボランティア、司書、教師の方々に支持されています。
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監修・絵本セレクト/『この本読んで!』編集部 構成/HugKum編集部