こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。ツルツルもっちりして、スープにもサラダにも大活躍する「春雨」。私は個人的に、スープに入っているとテンションが上がる食材にひとつです。ツルっと食べやすいけれど、モチモチと弾力があるので「離乳食に使うのはどうなんだろう?」と疑問に感じてしまう食材のひとつでもあると思います。今回は、そんな春雨を離乳食に使う時の注意点やレシピを紹介します。
離乳食の春雨はいつから?
まずは、春雨の原料から見て見ましょう。春雨の原料は、緑豆やじゃがいも、さつまいものでんぷんです。原材料名を見ると「甘藷でん粉」と書かれているのはさつまいも、「馬鈴薯でん粉」はじゃがいものでんぷんです。緑豆で作られた春雨は中国産で、さつまいも、ジャガイモのでんぷんで作られた春雨は日本産です。食べた違いは、日本産の方が太く、モチモチしています。
春雨は、モチモチと弾力がある食材なので、食べるのは離乳食後期からです。
アレルギーの心配は?
原材料が、緑豆、じゃがいも、さつまいもですので、これらの食材でアレルギーがある場合は使用しない方がいいでしょう。緑豆が原料の場合は、大豆アレルギーの場合に注意が必要とのこと。
アレルギーの有無に関係なく、離乳食に初めて春雨を使う場合は、少量から与えるようにしましょう。
離乳食用の春雨の下処理方法
では、実際に離乳食に春雨を使う時の注意点と下処理です。
ゆでる
鍋やフライパンで3~4分ゆでます。但し、これは大人の料理のゆで加減。離乳食に使う時は、離乳食用に細かく切った後に、更に軟らかくなるまでゆでます。
細かく切る
上記で「細かく切る」と書きましたが、切る大きさは時期により違います。離乳食後期に最初に与える場合は、みじん切りからスタート。離乳食完了期になったら5㎜~1㎝を目安に大きくしていきます。食べにくそうにしていたら、水溶き片栗粉などでとろみをつけてもOKです。
1食に使う量の目安
春雨はメインの食材ではないので、1食に使う春雨の量は少量です。一番最初に食べるときは、ゆでた春雨を5gからスタートします。 離乳食後期、離乳食完了期ともに、ゆでた春雨を10~30g程度を目安に使用するのが適量かなと思います。
春雨は冷凍保存はできる?
離乳食で使う春雨も冷凍保存ができます。春雨を少量、下処理して離乳食メニューに使うのは少し手間がかかる。と思う場合は、冷凍を活用してみましょう。冷凍保存の手順は以下です。
冷凍保存の手順
1.春雨を袋の表示に従い、ゆでる
2.赤ちゃんの月齢に合わせて切る
3.2を沸騰したお湯の中に入れて90秒以上ゆでる
→まな板と包丁を使ったので殺菌してから保存容器に入れます
4.3を1回分、小分けにして清潔な保存容器に入れる
5.冷凍庫に入れて保存する
冷凍保存の期間
冷蔵保存なら2日以内。冷凍保存なら1週間以内に離乳食調理に使います。保存した春雨はそのまま赤ちゃんに与えるのではなく、必ず加熱調理してから赤ちゃんのお口に。冷蔵、冷凍保存した離乳食は、出来立ての離乳食よりも衛生面に気を付けることを心がけましょう。
春雨を使った時期別レシピ
離乳食後期 鶏ささみの春雨トマトスープ
<材料>
ゆでた春雨 20g
鶏ささみ 10g
にんじん 10g
トマト 20g
昆布だし 200ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・春雨はみじん切りにする
・鶏ささみは筋をとる
・にんじんは5㎜長さの千切りにする
・トマトは湯むきをして種を取り5㎜に切る
1.鍋に昆布だしとにんじんを入れ沸騰させて煮る。にんじんが軟らかくなったら鶏ささみをゆでて細かくほぐす
2.1の鍋に、春雨を入れ3~4分煮る。トマト、しょう油を加え味をなじませる。
離乳食完了期 ツナの春雨サラダ
<材料>
ゆでた春雨 25g
ツナ水煮缶 10g
ゆで卵 10g
きゅうり 10g
味噌 0.5g
すりごま 少々
<作り方>
・春雨は1㎝幅に切る
・ツナ水煮缶は、ザルに入れて湯をまわしかける
・茹で卵は、15分以上ゆで固ゆで卵にする
・きゅうりは、皮をむき1㎝長さの千切りにする
・味噌とすりごまを合わせる
1.鍋に湯を沸騰させ、春雨ときゅうりを入れて3~4分茹でて湯切りする
2.ゆで卵を器に入れて荒くつぶし、1とツナ、味噌とすりごまを入れて和える
離乳食完了期 チャプチェ風
<材料>
茹でた春雨 30g
牛肉(赤身) 15g
玉ねぎ 10g
にんじん 10g
しいたけ 5g
しょうゆ 0.5ml
ごま油 少々
水 100ml
<作り方>
・春雨は、1㎝幅に切る
・牛肉は脂身を取り除き、1㎝程度の大きさに切る
・玉ねぎは、1㎝長さの薄切りにする
・にんじんは、1㎝長さの千切り
・しいたけは、薄切り
1.フライパンに、水を熱し沸騰したら、春雨、牛肉、たまねぎ、しいたけ、にんじんを3~4分ゆでる
2.1のゆで汁を捨て、ごま油で軽く炒め、しょう油を混ぜ合わせる
大人メニューに春雨を使う時、ぜひぜひ赤ちゃんにも取り分けてくださいね。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
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