赤ちゃんの肌荒れ、原因別の対処法を解説。病院へ行く目安から市販の保湿アイテムの選び方・注意点【医師監修】

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赤ちゃんの肌はとても敏感なので、ちょっとしたことですぐに荒れてしまいます。赤ちゃんの肌荒れの原因はさまざまありますが、どのように対処すればよいのでしょうか。

赤ちゃんが肌荒れしやすい理由や、よだれや汗、乾燥、皮脂分泌による赤ちゃんの肌荒れ対処法を、サマンサクリニック院長の貞政裕子先生に教えていただきました。また、病院へ行く目安や処方される薬、市販の肌荒れ予防ケア&保湿アイテムの選び方と注意点も解説いただきます。

赤ちゃんが肌荒れしやすい理由

赤ちゃんの肌は、どうして肌荒れしやすいのでしょうか。肌荒れを起こしてしまう原因には、以下のようなものがあります。

皮膚が薄くデリケート

生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚は、とても薄くデリケート。その厚みは、大人の肌の約半分とも言われています。そのため、乾燥した空気や紫外線、汚れなど、外からの刺激の影響を受けやすく、かぶれやすいという特徴があります。

肌の状態が変わりやすい

生まれてすぐの赤ちゃんは、皮脂分泌も盛んです。母体からのホルモンの影響が減少するとともに、皮脂の分泌が低下し、生後2か月程度経つと肌は乾燥しやすくなります。肌の状態が移ろいやすいことも肌荒れの原因と言われています。

母乳は肌荒れの直接的な原因ではない

母乳を与えているママが食べているものによって母乳の質が悪くなり、その母乳を飲むことで赤ちゃんが肌荒れを起こしてしまうのではないか、と言われることもあるようです。しかし、母乳が赤ちゃんの肌荒れや湿疹の直接的な原因にはなりません。ただし、赤ちゃんが吐いたり、口からこぼれてしまった母乳が、赤ちゃんの皮膚につくことによって肌荒れや湿疹の原因となることはあります。

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よだれや汗による赤ちゃんの肌荒れ対処法

よだれや汗による赤ちゃんの肌荒れには、どんな原因が考えられるのでしょうか。また、対処法にはどんなものがあるのでしょうか。

どんな原因が考えられる?

よだれや汗による赤ちゃんの肌荒れは、よだれに含まれる塩分や消化酵素、汗に含まれる塩分や尿素、アンモニアが影響するとされています。また、赤ちゃんがよだれや汗を自分でぬぐえないことや、汚れをふき取るときの摩擦が原因とも考えられます。口の周りのよだれをそのままにしたり、よだれのついたよだれかけ(スタイ)をそのままつけていると、肌荒れの原因になるため注意が必要です。

よだれや汗はこまめにふく・洗い流す

よだれや汗による肌荒れは、それらをつけたままにしておくことが原因で起こります。赤ちゃんの口周りによだれがついたり、体に汗をかいたら、こまめにふいたり洗い流したりしましょう。ただし、ゴシゴシと強くふき取ってしまうのは、摩擦で肌を傷つけてしまうため逆効果に。ガーゼや柔らかいタオルでやさしくふき取りましょう。とくに首まわりや脇、肘、股、膝、足首といった関節がある場所は汗や汚れがたまりやすく、肌荒れを起こしやすい場所です。

よだれかけ(スタイ)はこまめに交換

よだれかけ(スタイ)は、よだれや食べこぼしで赤ちゃんの服が汚れないようにするためには便利ですが、汚れたままつけておくと雑菌が繁殖し、肌荒れの原因になります。濡れたり汚れたりしたよだれかけ(スタイ)は、こまめに交換しましょう。

ふいたあとは保湿を行う

よだれや汗をふいたり洗い流したあとは、汚れと一緒に肌の皮脂も落としてしまうので、保湿剤を使って保湿をしましょう。保湿はきちんと汚れを落としてから行うことが重要です。授乳後やよだれが気になるときはもちろん、朝起きたとき、外出前後など、乾燥が気になったらこまめに保湿を行いましょう。

乾燥による赤ちゃんのガサガサ肌荒れ対処法

乾燥よる赤ちゃんの肌荒れには、どんな原因が考えられるのでしょうか。また、対処法にはどんなものがあるのでしょうか。

どんな原因が考えられる?

肌荒れはもちろん、乳児湿疹や乾燥性湿疹などは、赤ちゃんの肌の乾燥が原因のひとつと言われています。乾燥している赤ちゃんの肌は、肌のバリア機能が低下してしまい、刺激にとても弱い状態です。

肌のバリア機能とは、人間の皮膚を覆う薄い角質層(肌バリア)で肌を保護することを言います。肌バリアは水分を含むことでバリア機能を発揮するため、乾燥で肌バリアの水分が減ってしまうとバリア機能が働きにくくなり、肌が外部刺激に敏感になったり、肌の乾燥が促進することにつながります。

そのような状態の肌を衣類などでこすったり、手で搔いてしまった結果、乳児湿疹や乾燥性湿疹ができてしまい、ガザガザに肌荒れしてしまうこともあります。

保湿をする

赤ちゃんのデリケートな肌を乾燥から守るためには、普段からの保湿ケアに気を配りましょう。入浴後はもちろん、朝の着替えやオムツ替えのときに、乾燥が気になるようであれば保湿をしてあげてもいいでしょう。保湿剤を塗るときは、ただ保湿剤を塗るのではなく、肌を清潔にしてから塗りましょう。汚れた肌に保湿剤を使ってしまうと、汚れが体温や汗で蒸れてしまい、かえって肌荒れの原因になってしまうこともあるので注意してください。

刺激を与えない

保湿に加えて大切なのは、肌に刺激を与えないことです。肌が乾燥すると肌バリアの機能が低下してしまい、外部刺激に弱い状態になってしまうのは前述の通り。ですので、室内の乾燥を防ぐことも肌荒れ対処法に有効です。また、肌をゴシゴシこすらない、衣類や寝具は清潔に保って肌にやさしい素材にする、外出時は肌を露出しないなど、肌を乾燥や外部刺激から守りましょう。

清潔にする

肌の乾燥が心配だからといって、体を洗うときにせっけんを使わなかったり、お風呂を控える必要はありません。乾燥による肌荒れも、他の肌トラブルと同様に「清潔」と「保湿」が基本です。きちんとせっけんを使って肌の汚れを洗い流し、清潔にしてから保湿を行うことが重要です。

皮脂分泌による赤ちゃんの肌荒れ対処法

皮脂分泌よる赤ちゃんの肌荒れには、どんな原因が考えられるのでしょうか。また、対処法にはどんなものがあるのでしょうか。

どんな原因が考えられる?

生まれたばかりの赤ちゃんは、皮脂の分泌が活発です。乳児脂漏性湿疹や新生児ニキビは、母体からのホルモンの影響で過剰に分泌された皮脂が毛穴につまることが原因のひとつ。ひどい場合は、炎症を起こしてしまう場合もあります。

清潔に保つ

過剰に分泌された皮脂を洗い流しましょう。ガーゼでふき取るだけでは皮脂が残ってしまう場合もあるため、洗い流すときは、お湯だけでなくベビーソープなどを使ってやさしく洗ってあげましょう。

保湿をする

皮脂分泌が過剰な赤ちゃんにも保湿は必要です。皮脂をきれいに洗い流したら、皮脂分泌が過剰な赤ちゃんでも肌が乾燥しやすくなります。皮脂が活発に分泌されているからといって、保湿剤が不要なわけではありません。皮脂分泌が活発な赤ちゃんこそ、こまめにお風呂に入れたり体をふいてあげる必要があるため、しっかりと保湿剤を使って保湿を行いましょう。

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できたかさぶたは優しく落とす

乳児脂漏性湿疹の赤ちゃんで、かさぶたのようなかたまりが皮膚についている場合は、ゴシゴシこすらずに、入浴前にベビーオイルなどでふやかしてからお風呂に入れて落としましょう。無理に引っ張って落とす必要はありません。自然に落ちるものだけを洗い流してください。落としたあとは丁寧にすすぎ、保湿も忘れずに行ってください。

病院へ行く目安は?

肌荒れ対策の基本は、清潔と保湿です。1日1回と限らず、こまめにケアを行っても問題ありません。それでも肌荒れが改善されない、かゆみが強い、湿疹が強く出ているという場合は早めに小児科を受診しましょう。

処方される薬は?

医師の診察を受けたあと、症状に合わせた薬が処方されます。ほとんどの場合は、一般的な乳児向け軟膏などを使って様子を見ますが、炎症が強い場合は抗炎症作用・抗アレルギー作用を持つステロイド剤などが必要に合わせて処方されることもあります。ステロイド剤は、容量・用法をしっかり守れば、副作用を気にし過ぎる必要はありません。医師の指示をきちんと守って正しく使いましょう。

赤ちゃんの市販の肌荒れ予防ケア&保湿アイテムの選び方と注意点

市販されている赤ちゃんの肌荒れ予防ケア&保湿アイテムを選ぶ場合、どのように選べばよいのでしょうか。また、注意すべき点についても紹介します。

選び方

市販されているケアアイテムを使用する場合は、医師に相談しましょう。そののち、肌の一部でパッチテストを行うなどして、安全性を確かめてから使用するようにしてください。

市販のケアアイテムには、ローション、クリーム、オイル、ワセリンなど、さまざまな種類があります。保湿効果や使用する部分に合わせて、使いやすいものを選びましょう。また、無添加やオーガニック、低刺激などが謳われたアイテムでも、赤ちゃんに合うもの・合わないものがあります。赤ちゃん本人に適したものを、肌の状態を鑑みながらセレクトしてください。

注意点

市販品は、病院で処方される医薬品と比べると、効果や成分にどうしても差が出てしまいます。また、医薬品と成分は同じでも、市販品のほうが純度が低い場合も考えられます。ですので、市販品を使用したい場合には医師の指示を仰いだ方が安心です。毎回病院に足を運んで、医薬品を処方してもらうのが大変なご家庭もあるでしょうから、医師と協力のもと市販品を適切に取り入れて、赤ちゃんのスキンケアをしてあげてください。

記事監修

サマンサクリニック 院長
貞政 裕子(さだまさ ひろこ)

順天堂大学附属病院での18年間の勤務に加え、日本皮膚科学会 、日本美容皮膚科学会、日本美容外科学会など複数の学会に所属。現在はサマンサクリニックの院長。一般皮膚科に加え、美容皮膚科、小児皮膚科も診療する。しみ・しわ・たるみ・にきびなど保険診療の枠を超えた治療も行うが、保険でできることはまず保険で!笑顔を大切に!がモットー。
サマンサクリニック

編集部おすすめの赤ちゃんの保湿剤&肌荒れケアアイテム

赤ちゃんの肌荒れをケアする保湿アイテムには、何を選べばよいのでしょうか。編集部おすすめの赤ちゃんの保湿ケアアイテムを紹介します。

「パックスベビー ボディークリーム」

パックスベビー ボディークリーム
パックスベビー ボディークリーム

無着色・無香料、赤ちゃんのデリケートな肌をしっかり保湿するボディークリームです。赤ちゃんの皮脂にも含まれる「パルミトオレイン酸」が豊富なマカデミアナッツ油(保湿)配合。伸びがよく、さらっと肌になじんでベタつきません。赤ちゃんだけでなく、デリケートなお肌の方、敏感肌の方にもおすすめなので家族みんなで使えます。

「ピジョン ワセリン」

ピジョン ワセリン
ピジョン ワセリン

低刺激で新生児の赤ちゃんから大人まで家族みんなで使えるワセリンです。伸びがよくべたつきにくいので、気になる肌や唇などの保護・乾燥対策におすすめ。小さめのチューブタイプなので、携帯しやすく荷物になりません。

「アロベビー アンジュ ベビーマッサージオイル」

アロベビー アンジュ ベビーマッサージオイル
アロベビー アンジュ ベビーマッサージオイル

赤ちゃんの顔や全身に使えるベビーマッサージオイルです。配合されている成分がすべて天然由来100%で、新生児から使用可能。すっとなじみ伸びのよい使用感で赤ちゃんの肌を保湿することができます。

ベビーローション「アトピタ 保湿全身 ミルキィローション」

アトピタ 保湿全身 ミルキィローション
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赤ちゃんの肌荒れ予防は正しいケアから

赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、ちょっとした刺激でも肌荒れを起こしやすいもの。肌荒れの理由や原因、対処法を理解して、正しくケアしましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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