毎年、入学前になると必ず話題になる『ランドセル購入』。初めてだとなおさら「いつ買えばいいの?」「いつから選び始める?」「どんな色にしたらいい?」「祖父母に相談すべき?」「どのくらいの価格帯が一般的なの?」「学校によって決まりはあるの?」など…、聞くに聞けない質問や不安が絶えません。
入学しないと分からない学校事情を抱えながら6年間使うための大きな出費、親族や子どもたちを巻き込むという一筋縄でいかない『ランドセル購入』をテーマに、ランドセル工房 土屋鞄製造所さんをゲストに迎えて、ランドセル購入経験のあるママとこれから購入を考えているママとでリアルなママ座談会を開催しました。
よく、あるある!質問や悩みから失敗談・成功談、購入前には気づかなかった考慮しておくべきポイントまで、ママの本音が参考になります。
『ランドセル購入経験』のある先輩ママ
●三田村光さん 小学1年生女の子
土屋鞄で「モカブラウン」のランドセルを購入。同色のランドセルが次年度カタログの表紙に掲載されたことで、盛り上がっているところ。
●辻 亜弥さん 小学1年生女の子
ラン活期を逃し、デパートで滑り込み購入。色は「キャメル色」にこだわったが、少し後悔の念が残るランドセル購入経験だった。
●黒岩多恵子さん 小学4年生女の子、小学2年生男の子
2人ともランドセルを土屋鞄で購入。土屋鞄とブランドを決めた中で子どもに選ばせたので、親も納得の購入体験に。
『ランドセルをこれから購入予定』の後輩ママ
●矢野享子さん 年長女の子
ランドセルをリサーチ中。とりあえず、展示会でランドセル10ブランド体験!
●松原れいなさん 年長女の子
ランドセルをリサーチ中。小学校によっても違いがあるので、いつ買うか悩ましいところ。
●今西敦子さん 年長女の子
ランドセルをリサーチ中。仕事が多忙なこともあり、なかなか周りのラン活の熱気に入れずにいるところ。
ゲスト:ランドセル工房土屋鞄製造所
1965年創業のランドセル工房。職人が手仕事で作るメイドインジャパンのランドセルが世代を超えて人気。
住所(西新井本店)東京都足立区西新井7-15-5
TEL 0120-907-647(お客さまサポート係)
目次
ランドセルの情報はどこから?一番頼りになるのは○○なママ友
今西さん:基本的にはママ友ですよね。ママ同士が集まったタイミングで、ランドセルの話がでる。その後、個人的にネットで調べる流れが基本かな。なんとなく、ネットにいけばメーカーごとのランドセル情報があるので。
ネット情報よりも頼りになるのはやっぱり先輩ママの口コミ!
三田村さん:私の娘は5月生まれで1つ歳上のお友達が多く、年長の早め時期からアンテナを張っていました。特に、1つ上のママ友から情報を得ていました。ネットよりも先輩ママの声が主で、例えば、「あるメーカーのランドセルは、A4フラットファイルが入らない。」ということを知って、「それはどうなの?」と聞いたら「実際には、A4フラットファイルを学校に持っていくことはないよ。」「だったら、入らなくてもいいよね。」という会話をしたことも。「別のランドセルメーカーは、背負うのに90分待ち。」「ランドセルを探しに長野の工場まで行った。」など、穴場情報も含めて教えてくれるのは1つ上のママ友。
*2019年入学用・土屋鞄のランドセルは、A4フラットファイル対応です。
ランドセル展示会ってどうなの?
矢野さん:ランドセル情報を手っ取り早く入手できるかなと思って、ランドセルメーカーが集う大型の展示会に参加しました。ランドセルを背負うことはできたのですが、肝心の娘が途中で飽きてしまって…。あまりにも情報や人が多すぎて、結局どれがいいかわからなくなってしまいましたね。カタログだけとりあえずもらって帰ったのですが、どちらかというと、店舗やゆったりとした場所でワークショップなどをしながらランドセルに出会える方がいいという結論に。
辻さん:ママ友でも、1つ上の先輩ママが心強いかな。
松原さん:同級生ママでも、たまにすごく情報通のママとかいますよね。そういう人、すごく頼りになる。
ご近所ママの情報が入り口、ネットはそれを深める役目
今西さん:ママって言ってもいろいろいるから、ライフスタイルも様々なので、自分の好みにピタッとくるかどうかは大事ですよね。
松原さん:そう、近所で同じくらいのライフスタイルのママたちと話す方が速いですよね。
今西さん:そうそう。お迎えのタイミングで、隙間時間にママ友から情報をもらうくらい。
黒岩さん:子どもたちが大きくなると、今日誰がどこに行って、習い事あって、宿題があって…と、もうマネージャー級の仕事ですよね。週末も習い事で忙しいですし。
松原さん:そうそう、だから手っ取り早くママ友の情報が重要かな。それに結局、信頼しているのってママ友だと思う。
今西さん:そう、ネットで検索して良さそうでも、信頼している友達がさらにいいって言ったら「あ、本当にいいんだな」って思いますよね。
三田村さん:「学校指定の防災頭巾でなくてもいいんだよ」とかそういう小さなことって、ママ友としか共有できないですしね。
ランドセルにかける予算はどのくらい?誰が払ってくれる?
相場は6〜10万円。祖父母の購入がやや多数派
みなさん:だいたい、6〜10万円のレンジですよね。
松原さん:20〜30万円のランドセルを見たことはあるけれど、「いったい、誰が買うんだろ〜」という感じ。
祖父母が購入してくれるという方、ご自分で購入されるという方は、半々という結果でした。
ずばり、購入したランドセルの決め手になったポイントは?
黒岩さん:すでに、保育園の女の子同士で「誰ちゃんのランドセルが何色」「どこでどういうのを買う」「刺繍やラインストーンがついているもの」…という話を娘がしていたので、子供の好奇心を否定はできないし親の好みも押し付けられないところからスタート。親の思惑として、納得していた土屋鞄にだけ連れていくという環境を作り出して、その中で子供に自由に選ばせたので、トレンドに左右されずにいいランドセルを選べたかな。
辻さん:娘が入学する時は、「青」が流行った時代で「水色」「紺」がいい!と言っていたのを、「飽きちゃうかもしれないから、もうちょっとほかに好きな色ない?」と促したら、今度は「金」がいい!と言い出して…(笑)。最終的に、金色に似ている「キャメル」を勧めてみて「キャメル」色に決めたのですが、親族を含む周りが「キャメルってすごく素敵ね!」と褒めたことが本人の納得に繋がったみたいです。
三田村さん:我が家でも、娘は最初「水色や青のランドセルがいい!」と言っていたので6年間飽きないか心配していたけど、土屋鞄の水色や青なら「ありだな」と思って連れていったんです。最終的に、「モカブラウン」を選んで購入。周囲がみんな大人っぽい色味だと褒めていましたね。ある日、娘が「私のランドセルは大人には褒められるけど、友達には褒められないの。」と言ったことがあるんです。しばらくして土屋鞄のカタログの表紙に同じランドセルを見つけたときは、「自分のランドセルが最先端なんだ!やっぱり、かっこいい色なんだ!」という経験が本人の納得に繋がったみたいです。
結論:女の子のランドセルは本人が納得の色を選ぶことが大事!
松原さん:男の子は、「6年生になっても使うんだよ。本当にこの色で大丈夫?」と言えば理解できるけれど、女の子はその時の気分が大事なので、ある程度6年を見据えた親の誘導が必要なのかもしれないですね。
黒岩さん:そうそう、女の子は何を言っても「大丈夫、私は6年生までずっとこれで大丈夫だから!」と言い張りそう(笑)。
辻さん:友達に「ランドセル、何色にしたの?」と聞かれて、「本当は水色にしたかったんだけど、6年生まで使うと飽きちゃうでしょ。キャメルの方がどの洋服にも合うからキャメルにしたの。」と娘が答えていたんです。女の子って、親の言葉や助言をそのまま友達にも話しますよね。
みなさん:あるある〜、女の子ってそう!
三田村さん:それに、女の子って好きな色のブームもありますしね。
今西さん:そっか。母娘の1対1じゃなくて、何人か周りも巻き込んで色を納得させたり反応するのが大事なんですね。
辻さん:娘が「キャメル」にしたとき、周りの反応が高かったのが誇らしかったみたい。
土屋鞄さん:実は、我々も「その色いい!」って言ってくれませんかと親御さんにご相談されてお子様の気持ちを一緒に盛り上げることもあります。
みんな:それ、おもしろ〜い!なるほどね〜。
黒岩さん:男の子は、そういうのあまりないですよね?
土屋鞄さん:そうですね。特に、女の子の色に関するご相談が多いですね。
黒岩さん:息子の時は、色のほかに重さを重視しました。子供の背丈が小さいので、背負いやすい、調整しやすい、軽いものを選びたいと思っていたんです。牛革じゃない方が軽いけど、背負ってみて牛革とそうでないランドセルで重さの違いが子どもにはあまり分からないようだったので牛革にしました。それから、男の子って「投げる」「乗っかる」…と言った想像を超えるランドセルの使い方をするので、「耐久性」も考慮しておけばよかったなと今は思いますね。サッカーをしているので、ユニフォームに着替えるタイミングでランドセルをグラウンドに投げる!これに6年間耐えられるカバーなど何かしら策を考えておけばよかったと思います(苦笑)。
結論:男の子はランドセルの色にそれほど興味ナシ!耐久性や重さを重視すべし
ランドセルの重さって気になる?
牛革は重さが気になるけど実際は
土屋鞄さん:ランドセルの重さは、牛革と人工皮革のものとを比べて300g程度の違いがあります。
黒岩さん:たった、ステーキ1枚くらいなんですね!
土屋鞄さん:そうですね。筆箱一個分ほどなので少しの違いかもしれません。
黒岩さん:男の子なんて、毎日、全ての教科書がランドセルに入ってるんです。
松原さん:男の子って忘れ物したくないから?時間割もめんどくさいし全部持っていくとか?
土屋鞄さん:ランドセルにたくさん教科書を入れたら、ランドセル自体の重さの違いはほとんど感じないというお声もあります。
後半では、こんなランドセルがあったらいいのに、など、ママたちの本音トークがもっと飛び出します!お楽しみに!
取材・文/太田さちか 協力/土屋鞄製造所