2023年の「土用の丑の日」はいつ?鰻を食べるのはなぜ? 意味や由来、風習を解説

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夏になるとスーパーののぼりなどでよく見かける「土用の丑の日」。2023年の土用の丑の日はいつなのでしょうか。また、土用の丑の日とはどんな日なのでしょう。当記事では、それらの疑問にお答えします。
土用の丑の日は夏だけではなく春夏秋冬にありますが、2023年のそれぞれの日付をチェックしてみました。さらに土用の丑の日の由来や、うなぎ以外の食べ物や風習・行事、おすすめのうなぎもご紹介します。

2023年の土用の丑の日はいつ?

2023年は7月30日(日)

土用の丑の日というと、うなぎを食べることで有名。スーパーではうなぎが並び、「土用の丑の日」と書かれたのぼりが揺れていたり、かば焼きやうな重などを楽しむ人が増えます。そんな「土用の丑の日」ですが、毎年日付が異なります。2023年の「土用の丑の日」の日付は、7月30日です。

土用の丑の日を簡単にいうとどんな日?

「土用の丑の日」がどんな日か簡単に言うと、「季節の変わり目」のこと。日本では古くから、暦にあわせて季節が変わるときに特定の料理を食べたり決まった行事をしたり、さまざまな習慣が続けられてきました。「土用の丑の日」も、そんな古くから続く慣習のひとつで、暦に関係しています。では「土用の丑の日」がどんな日なのか、詳しくご紹介しましょう。

土用の丑の日とは

「土用の丑の日」というと、「土用」という言葉の響きから「土曜日」を想像する方もいるかもしれません。でもそれは間違い。「土用」と「丑の日」のそれぞれに意味があります。

土用とは

「土用の丑の日」の「土用」とは、暦の「立春・立夏・立秋・立冬」の直前18日間を表す言葉です。「立春・立夏・立秋・立冬」は、1年を24等分してそれぞれの「節気」に分けた「二十四節季」という暦のこと。この中で「立秋」は現在使用されている太陽暦の8月7~8日にあたり、暦の上で秋が始まる日のことを言いますので、夏の土用はこの立秋の直前になります。

丑の日とは

昔は日にちを数えるときに、「1・2・3・4…」という数字ではなく、「子・丑・寅・卯…」と十二支が使われていました。そのため「丑の日」とは、十二支の順番で「丑」がめぐってきた日のことを言います。

土用の丑の日の意味

「土用」と「丑の日」のそれぞれの意味がわかると、「土用の丑の日」はどんな日なのかわかるでしょう。つまり夏の「土用の丑の日」とは、立秋の前の18日間のうち「丑の日」を指しているということです。

夏の「土用の丑の日」は、ちょうど梅雨明けと重なる時期のため、昔から特に重んじられてきました。2023年の夏の「土用の丑の日」は7月30日とご紹介しましたが、「丑の日」が2度ある年もあります。その際は、1回目を1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」と呼びます。

2023年の夏の土用は、7月20日から土用入りとなり、8月7日に土用明けを迎え、8月8日が立秋となります。

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春夏秋冬の土用の丑の日はいつ?

土用が「立春・立夏・立秋・立冬」の直前18日間を指すとご紹介したことからわかるように、「土用の丑の日」は夏に限らず、春や秋、冬にもあります。また「立春・立夏・立秋・立冬」は毎年日付が異なるため、春夏秋冬それぞれの「土用の丑の日」も日付が変わることとなります。さらに春夏秋冬の土用には、干支や季節にちなんだ食べ物を食べる習慣があります。

春の土用の丑の日

春の「土用の丑の日」は、立夏前の土用の丑の日のこと。冬が終わり、草木が芽吹き始める季節です。2023年の春の「土用」は4月17日から5月5日に訪れました。

春の土用では、「戌の日」に「い」のつく食べ物や白い食材を食べるならわし。いわし、イチゴ、インゲン豆、芋、イカなどが食べられていました。

夏の土用の丑の日

夏の「土用の丑の日」は、先ほどご紹介したとおり、立秋前の18日間のうち丑の日を指します。2023年の夏の土用の丑の日は、7月30日です。夏の土用の丑の日は「う」のつく食べ物が食べられ、ご存知のとおり特にうなぎを食べることで知られています。

秋の土用の丑の日

立冬の直前にあるのが、秋の「土用の丑の日」。夏の疲れが表れやすい時期です。2023年の秋の土用は10月21日から11月7日まで。秋の土用では、「辰の日」に「た」のつく食べ物または青魚を食べると良いと言われ、大根や玉ねぎなどが好まれてきました。

冬の土用の丑の日

冬の「土用の丑の日」は、立春前の土用の丑の日のこと。もっとも寒さが厳しく、風邪を引いたり体調を崩しやすい季節です。2023年の冬の土用は1月17日から2月3日です。冬の土用では、「未の日」に「ひ」のつく食べ物または赤い食べ物を食べます。たとえば、ひじきやヒラメ、りんごなどがあります。

土用の丑の日の由来

では「土用の丑の日」の中でもっとも有名な「夏の土用の丑の日」に、なぜうなぎを食べるのでしょうか?  うなぎの旬の時期は夏ではなく、秋から初旬頃なのです。それなのに夏の「土用の丑の日」に、かば焼きやうな重などでうなぎを食べることが一般的になっている理由は何なのでしょうか?

鰻(うなぎ)を食べるのはなぜ?

夏の土用には「う」のつく食べ物を食べる習慣があったとご紹介しましたが、その代表格が「うなぎ」です。夏の「土用の丑の日」は、ちょうど暑さが一年の中でもっとも厳しく、夏バテになったり食欲不振となったり、体が疲れやすくなる時期。そしてうなぎは栄養価が高く、夏の暑さを乗り切るためのスタミナ補充にもピッタリ。そのため、江戸時代頃からうなぎを食べるならわしが定着していきたと言われています。

仕掛け人は平賀源内!?

さらに夏の「土用の丑の日」にうなぎを食べる風習が定着した理由に、江戸時代の平賀源内という学者が関係しているという説があります。もともと夏の暑い季節に、こってりとしたタレがついたうなぎを売ってもなかなか売れず、当時のうなぎ屋は苦心をしていたそうです。そんなうなぎ屋から相談を受けた平賀源内が、看板に「本日は土用の丑の日」と張り紙を作って店に張り出したところ、いいキャッチコピーとなって商売が繁盛したそうです。

土用の丑の日の鰻(うなぎ)以外の食べ物や風習・行事

土用の丑の日にはうなぎを食べる風習がありますが、それ以外にもさまざまな習慣があります。

土用餅

「土用餅」を食べる習慣がある地域もあります。土用餅は、つぶした小豆でもち米を包んだあんころ餅のこと。「おはぎ」や「ぼたもち」などと区別して「土用餅」と呼ばれます。

土用しじみ

夏の土用の丑の日に、しじみを食べる習慣もあります。しじみは鰻と同じように滋養があり、肝機能を高める働きがあることで知られています。そのためしじみの味噌汁やお吸い物を飲んで、栄養補給をしているのです。

丑湯

夏の「土用の丑の日」には、「丑湯(うしゆ)」に入る習慣もあります。丑湯とは普段のお風呂にドクダミや緑茶、桃の葉などの薬草を入れて入浴するならわし。江戸時代などは各家庭に風呂がなく、庶民は毎日入浴することができませんでした。そんな時代に夏バテ防止や疲労回復のために丑湯に入ると、とても爽快だったものと考えられます。

虫干し

夏の土用は、梅雨が明ける時期とちょうど重なります。そのため、よく晴れた日に布団や衣類を干して湿気をとる「虫干し」も行われています。

土用の丑の日におすすめの鰻(うなぎ)

では夏の土用の丑の日にぜひ食べたい、おすすめのうなぎをここでご紹介しましょう。

「土佐黒潮水産 うなぎ 長蒲焼3尾セット」

清流で知られる高知県の希少うなぎの蒲焼き3尾セットです。お年寄りの方からお子様まで安心しておいしくいただけます。

「池澤鮮魚 うなぎ 紅白セット」

高知で百年の老舗池澤鮮魚自慢の逸品です。天然と同じ環境で長期育成したうなぎを、職人が丁寧にさばきます。うなぎ本来の味や香りを楽しめる「白焼き」と、秘伝のタレで焼き上げた「蒲焼き」のセットです。

「うなぎの兼光 一色産 炭火 手焼き 蒲焼 」

愛知県三河一色産うなぎのみを使用。焼きには備長炭を使用し、うなぎに蒸しを入れず強い火力で焼くため、外はカリッ、中はフワッとした食感です。兼光の炭火手焼きうなぎは経験を積んだ職人が、1串1串丁寧に焼き上げている完全手焼きのこだわりの逸品です。

「うなぎの兼光 ひつまぶしギフト」

名古屋名物のひつまぶしを食べたい方におすすめのセット。三河一色産のうなぎが食べやすいサイズにカットされているので、炊き立てのごはんにのせて、すぐに楽しめます。

「四万十屋 天然うなぎ茶漬」

四万十川の貴重な天然うなぎを、醤油やみりん、酒、山椒などで煮込んだお茶漬け用の佃煮。熱い煎茶をかけると、料亭でいただく上品なお茶漬けのようになります。

土用の丑の日には、昔の人の知恵と習わしがいっぱい

土用の丑の日は、「うなぎを食べる日」と覚えているだけではもったいないかもしれません。
夏バテや夏風邪で体調を崩さないよう、昔の人が行ってきた知恵とならわしが残っている、大切な日でもあります。
四季の移り変わりにも目を向けて、土用の丑の日を過ごしてみてはいかがでしょうか?

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文・構成/HugKum編集部

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