子どもが大好きなおやつ、プリン。しかし、卵アレルギーや乳製品アレルギーがある子は食べることができません。 そんな卵・乳製品アレルギーの子でも食べられる「植物生まれ」のプリンが、江崎グリコのプッチンプリンブランドから、今年の3月に発売されました。
植物生まれのプッチンプリンにこめられた5 つのこだわり
◆植物生まれ
一般的なプリンは、卵や乳製品が使用されています。 しかし、この植物生まれのプッチンプリンは、植物原料で作られています。
◆コクのあるおいしさ
乳製品の卵も使わずに、同じ味を出すことに特にこだわりました。
◆卵・乳の不使用
カスタードプリンのようなおいしさ、プルルンとした触感はそのままに、卵・乳製品は使用せずに作られています。
◆やさしい味わい
きび砂糖を使用し、やさしい味わいに仕上げました。
◆環境にやさしい材料を使用
3個パック(ファミリーパック)の台紙には、環境配慮型の紙を使用しています。
人生初のプリンに感激した小学生はなちゃんが、開発秘話を取材
はなちゃんは、小学4年生。赤ちゃんの頃に、小麦卵乳製品アレルギーが発覚しました。小学校2年生のとき、小麦アレルギーを克服したものの、現在もまだ卵乳製品(特に乳製品は重度)が食べられることができません。 はなちゃんは、現在「アレルギーっ子の旅する情報局CAT」で、キッズライターとして活躍中。アレルギー対応スイーツコンテストでキッズ審査員をしたり、企業への取材、絵本プロジェクトに携わったり、さまざまなチャレンジを行っています。
そんなはなちゃんが、“植物生まれのプッチンプリン”の発売を知って、今年初めてプリンを食べました。その美味しさとともに、人生初”プッチン”ができたことに大感動!こんな素晴らしい商品を作った人の話が聞きたい!と『江崎グリコ』の洋菓子マーケティング部のブランドマネージャーの中川充子さんにオンライン取材をしました。
「アレルギーっ子の旅する情報局」のサイトから一部をご紹介します。
はなちゃん:どうして食物アレルギーの人でも食べられるプリンを作ったのですか?
植物生まれのプッチンプリンを作ったわけは、食物アレルギーを始め、宗教や健康志向などを理由で、みんなと一緒の物が食べられなくて寂しい思いをする人が多いと知ったからです。
私たちは「おいしいプリン」を作ることはもちろんのこと、プリンが作り出す楽しい【場と時間】を大切にしています。だから、より多くの人に食べて貰い、楽しい気持ちを持ってもらいたいと思いました。 例えば兄弟や家族、友達同士で、アレルギーのあるなしに関係なくみんなで食べられる。そんなプリンがあったらいいな。プッチンプリンを通して作れたらいいなと思ったからです。
はなちゃん:植物生まれのプッチンプリンを作っている時、難しかったこと、出来上がったときの感想を教えてください!
苦労したのは、プッチンプリンならではのプルプルとした食感
みんなが一番知っている、一般的なプッチンプリンは乳製品、卵を使っています。乳製品も卵も使わずに、同じ味を出すことがとても難しかったです。あと、プッチンプリンに大切なのはあのプルプル感!プルプルした食感を出すのが大変でした。
実は、開発を始めたときは、ナッツ類をメインの味にしていました。でもこれは大人には良いけど、子どもには余り好まれませんでした…。それではいけない!と思いさらにいろいろと考え、一般的なプッチンプリンの味に近づけていきました!試食の時、「おんなじ味だ!」と喜んでもらえたときは感動しました。
はなちゃん:このプッチンプリンを作るのに、何人の人が一緒につくったんですか?
プッチンプリンに限ったことではないのですが、私たちが新しい商品をつくるときには、たくさんに人が携わっています。 例えば、プッチンプリンの企画をする人 どんなプッチンプリンがいいか、どんな味にしようかと実際にプッチンプリンを作り、いっぱい研究する研究所の人達、さぁ販売するぞ!となったときにはパッケージなどのデザインを考える人 そして、プッチンプリンをたくさん作るための工場の設備を作る人…。沢山の人たちのおかげで出来ているんですよ。
はなちゃん:このプッチンプリンを作るのに、一番最初に決めていたことはなんですか?
今回は食物アレルギーだけではなく、ビーガンの人や宗教上の食事の制限がある人の事を考えていました。なので、一番最初から決まっていたのが、卵も乳製品も使わずに、植物性の物で作る事だったんです。
はなちゃん:どうしてきび砂糖を使うことにしたのですか?
精製されていないきび砂糖はミネラルがたっぷり
柔らかくて優しい味わいを表現したかったからです。お砂糖にはとっても種類があるんですよ。 一般的な食卓でよく見るのは白いお砂糖だと思います。白いお砂糖は精製されたお砂糖。きび砂糖はそんな白くなる前のお砂糖なんですよ。 精製していないきび砂糖はミネラル分が多く甘さの質が柔らかくなり優しい甘さになるので選びました。
はなちゃん:プッチンプリンで一番力を入れている事はなんですか?
単純に美味しいだけではなく、プッチンする作業を楽しんだり、みんなで一緒に喜んで味わって貰えることです。
取材を終えたはなちゃんは、「江崎グリコ」さんの商品開発への情熱をとても感じ、これからもこのような企業がどんどん増えてほしい!と思ったそう。はなちゃんの取材の全文はこちらから
発売以降、トレンドにもなっている「植物性」の波がプリンにまで反映されたことが話題となり、アレルギーだけでなく、文化的な背景などからプリンを食べられなかった人たちから、「このプリンなら食べられる!」と評判になっている「植物生まれのプッチンプリン」。
今年で販売開始から48年を迎えた「プッチンプリンブランド」の第二の定番プリンになりそうです。
構成/村田愛(アレルギーっ子の旅する情報局CAT)
食物アレルギーっ子のはなちゃんが、気持ちを伝える絵本を作ります!
次なるはなちゃんのチャレンジは、なんと「絵本製作」 「食物アレルギーを知ってもらうのに、知識だけじゃなく、私たちの感情を知ってほしい」 はなちゃんは言います。 絵本のタイトルは、『アレルギーっ子チルチルと青カボチャ』 。テーマはハロウィン。ハロウィンをテーマにした理由を、はなちゃんはこう語ります。
「幼稚園の時ハロウィンではおやつがもらえる!と知って嬉しかったけど食べられない物が殆どでした。それでもお友達が誘ってくれるのが嬉しくて、貰ったお菓子は皆にあげていました。誘ってくれるのはとてもうれしいです。友達とわいわい遊ぶの好きだから。でも、食べられないものがあると、やはり全部楽しむことはできない。今は食物アレルギーがあっても、たくさん楽しめる方法がたくさんあります。ぜひそのことを知ってもらいたいと思ってます」
はなちゃんがチャレンジしているプロジェクトは、現在クラウドファンディングで資金を集めています。