絵本には、鬼や人魚といった想像上の生き物がよく登場しますよね。ある日、我が子におばけが出てくる絵本を読み聞かせていたときに、「ママ、おばけはどうやって数えるの? 1人?」と聞かれました。突然の質問に、筆者は答えることはできませんでした。
と、調べてみたところ、おばけは「1体」と数えることが判明。そう教えると、「じゃあ、鬼は1人? 人魚は1匹?」と質問攻め…。きっと世の中には筆者と同じような目に合うママも多いと思うので(苦笑)、想像上の生き物の数え方をまとめてみました。
想像上の生き物の数え方のポイントは「人間の仲間かどうか」
人間じゃないのに「1人」と数えるものには、天使・人魚・妖精・小人・魔法使いなどがあります。人間の仲間に見えるものは「1人」と数えることが多いそう。
逆に、人間を脅かしたり、傷つけたりするものは、人間の仲間というよりは動物と同じように考えられ、「1匹」や「1体」と数えるとのこと。
例えば、鬼・悪魔・龍・半魚人は「1匹」、おばけやミイラは「1体」という感じです。ただし、同じ鬼でも、心が優しい鬼は人間と同じように「1人」と数えるのだとか。
となると『泣いた赤おに』という絵本に出てくる赤鬼は、「1人」と数えることになるのでしょうか。想像上の生き物の数え方は、人間に親しみがあるかどうか、ということが大切なようです。
ドラえもんの数え方は!? 1匹?1人?
ところで、ネコ型ロボットのドラえもんはどう数えると思いますか。「ネコっぽいから1匹」?それとも「ロボットタイプだから1体」?
先に述べた数え方の法則に当てはめて考えると、ドラえもんは人間に親しみがある仲間になりますね。
言葉も話すし、2本足で歩いて人間と同じように生活しているから「1人」と数えるのが正解です。
日本語にはまだまだいろんな数え方があります。今回ご紹介した想像上の生き物の他にも、数え方について知りたいという方には、『ドラえもん はじめての数え方』がおすすめ。親子で楽しく数え方の勉強ができますよ。
著/飯田朝子 まんが原作/藤子・F・不二雄(小学館/¥1200+税)
子どもの身のまわりにあるもの約100種の数え方を、「食べ物」「動物」「植物」「教室」「部屋」「乗り物」「建物」「自然」などのジャンルに分け、まんが・絵図鑑・クイズで紹介。大人でも意外と知らない数え方や、数え方の成り立ち、豆知識も掲載。1冊読めば、数え方名人に! 『数え方の辞典』なども発行し、数え方について長年研究してきた飯田朝子先生による著書。
文/井上加織 (C)藤子プロ・小学館2018