喪中に初詣はNG?お寺ならOK? 参拝の注意点から、正月と喪中が重なったときの神棚の対応まで

喪中である場合、お祝い事やめでたい席を控えるしきたりがあります。そのため「喪中に初詣に行ってもいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? この記事では、初詣を控えるべき喪中はいつまでなのか、神社参拝はどこまで配慮するべきかご紹介します。また、「お寺では喪中(忌中)でも初詣ができる」と言われていることは本当なのでしょうか? 喪中(忌中)の初詣や参拝の注意点、正月と喪中が重なった場合の神棚の対応についても解説します。

初詣は喪中に行ってもいいの?

喪中、初詣
喪中の年の初詣はどうするべきでしょう?

 

家族や親族が亡くなると、慶事から離れて亡くなった人のことを偲びます。この喪に服す期間のことを「喪中」と言い、故人との関係や親しさによって、その期間の長さは変わります。喪中には、年賀状を送ったり、新年の挨拶やお祝い、おめでたい行事への参加などを控えることが良く知られています。そう考えると、喪中のときに初詣に出かけるのは良くないことなのでしょうか? そこで、喪中に迎えた正月で、初詣を行うべきか控えるべきか、詳しく見てみましょう。

初詣の喪中はいつまで? 神社参拝はどこまで配慮すべき?

まずは、喪中の期間がどのくらいあるのか、確認してみましょう。喪中には、「忌中(きちゅう)」と呼ばれる期間も含まれており、それぞれで控えるべきことを考える必要があります。特に神社への参拝については、喪中では良いとされているものの、忌中では避けるべきと考えられています。

喪中の期間

「喪中」とは、親族が亡くなったときに慶事を控えて亡くなった人を偲ぶ期間のこと。喪中の期間は、不幸が起きたときから1年間が目安です。ただし、故人との関係性によって、期間は変わってきます。配偶者や父母、子どもなど、とても近しい場合は1年ほど、兄妹や祖父母ならやや短めで3~6か月ほどになることもあります。

喪中の間は、結婚式への参列や家の新築などを避けるのが一般的です。しかし、喪中の期間は正式に決められているものではありません。残された遺族が、大切な人の死という大きな悲しみを受け入れて、それを乗り越えて前向きになるまでの日とも言えます。

忌中の期間

「忌中」とは、不幸があってから四十九日の法要を終えるまでの期間のことで、忌中は喪中の一部です。仏式の場合、四十九日の法要を終えると「忌明け」とします。神式であれば五十日、キリスト教なら1か月後の召天記念日または五十日祭までと考えられます。

神社への参拝を忌中に避けるべきなのは、神道では「死は穢れたもの」という考えがあるから。神社にまつられている神様が、そのような穢れを嫌うため、忌中は神社には近づかず、ひそやかに過ごすことが良いとされています。そのため、忌中に神社へ参拝するのは控えたほうがいいでしょう。

最近は、古いしきたりに捉われすぎずに、亡くなった方の思いを尊重して、故人が楽しみにしていたことを遺族が楽しんだりなど、柔軟に考えるケースも増えてきているようです。喪中や忌中の期間にどんな過ごし方をするのかは、それぞれの方の価値観によって異なるものですが、忌中の期間についてはめでたい席は避けて慎ましく過ごすことが通例だと知っておけばよいと思います。

お寺では喪中(忌中)でも初詣ができる?

神社への参拝は忌中では控えるべきとご紹介しましたが、お寺への参拝は、喪中や忌中であっても問題ありません。

喪中(忌中)の初詣、神社参拝の注意点

喪中(忌中)の初詣、神社参拝の注意点
喪中(忌中)の初詣、神社参拝の注意点

 

では、喪中に神社へ初詣に出かける場合、どんなことに注意すればいいでしょうか?

参拝してしまったら?

神社への参拝は、忌中は控えるべきとご紹介しました。もし、そのことを知らずに神社に初詣に出かけてしまったら、どうしたらいいでしょうか? その場合は、それ以降の忌中の参拝は控えるようにしましょう。深刻に受け止めすぎて、過剰に不安を感じる必要はありませんが、もし気になるのなら、神職に相談することを考えてもいいでしょう。

鳥居をくぐって参道の端を歩く

「鳥居をくぐらなければ、神社をお参りして問題ない」と、一部で言われていることもあるようです。しかし、鳥居をくぐらずに神社の参拝に行くのは、大変失礼なこと。そのため、この考え方で、忌中や喪中に鳥居をくぐらずに神社に初詣に行くのは間違いだと思われます。

神社を参拝するときは、神社の玄関にあたる鳥居をきちんとくぐりましょう。また神社の参道は、神様のための道であり、中央部分は避けて参道の端を歩くことがマナーです。

お守り・お札は忌中明けの後に

初詣では、新しい年に向けてお守りやお札を購入する方が多いでしょう。これらは新年に新調するのが好ましいと考えられているからです。忌中の場合、死の穢れがあると考えられるため、このようなお守りやお札を購入することは控えたほうがいいでしょう。また、お守りなどを贈ったり贈られたりするのも、忌明けを迎えてからにするほうが安心ですね。

忌中が終わって喪中の場合は、新しいお守りやお札をもらってもいいでしょう。また、古くなったお守りやお札、破魔矢などは、初詣で神社に返納することが一般的ですが、この返納についても忌中の期間を避けたほうがいいと言われています。

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正月と喪中が重なった場合、神棚はどうする?

自宅やオフィスなどに神棚を設置している方は、正月になると門松やしめ縄、鏡餅などを飾り、正月用の飾りつけを行います。しかし喪中の正月を迎えたとき、この神棚はどうするべきでしょうか?

神棚封じとは

神棚は、自宅やオフィスにある「小さな神社」と考えることができます。これまでもご紹介してきたように、神道では死は穢れたものと考えられているため、特に忌中は神社に行くのは控えたほうがいいとされています。そのため、神棚の正面に半紙を貼って、神棚を封印する「神棚封じ」を行います。これによって、大切な神様に穢れを近づけず、神様との距離を置くのです。

神棚封じを行うときは、まず最初に神棚の神様に挨拶をし、親族が亡くなったことを報告します。その後、神棚にお供えしている酒や洗米を下げ、神棚の扉を閉め、扉の正面を隠すように白い半紙を貼り付けます。

神棚封じは、遺族以外の第三者が行うのが良いとされていますが、近年は遺族が行うことも多いようです。神棚封じを行う期間は、神道で忌明けとなる50日間です。

正月飾りは控える

正月飾りは、旧年を無事に過ごしたことへの感謝と、新年を迎えることを祝うためのものなので、旧年に不幸があった喪中では、新年のお祝いはしないことが一般的。喪中では神棚の正月用の飾り付けを控えるのが基本です。

榊を下げる

神棚には、榊(さかき)と呼ばれる植物を飾ります。この榊は神道に深いつながりのある、神聖な植物です。しかし喪中で神棚封じを行う間は、榊などのお供えものはすべて下げます。

別居している人が亡くなった場合は?

もし別居している親族が亡くなった場合、神棚はどうするべきでしょうか? 神道で考える穢れは、亡くなった方が住んでいた家と同居人に宿るものとみなされています。そのため、別居している家庭の神棚では、神棚の管理は通常通りで問題ありません。

ただ地域や各家庭ごとの考え方によって、神棚の取り扱いは異なるものです。とても近い親族が亡くなったときなど、別居している場合でも「神棚は控えるべき」と考える方もいます。

喪中の初詣は、混雑を避けて心穏やかに

喪中の初詣は、控えるべきなのか悩んで躊躇するかもしれません。ただ、忌中に神社への参拝を避けたほうがいいことを覚えておけば、問題ないでしょう。初詣は多くの神社や寺院が混雑してにぎやかになりますから、喪中に初詣をするのなら混雑する三が日を避けて、静かに新年のお参りをしてはいかがでしょうか?

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文・構成/HugKum編集部

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