目次
年賀状のマナーやルールをチェックしましょう
年賀状にはマナーやルールがあります。失礼のない年賀状にするためにも、年賀状を作る前に今一度確認しましょう。
【基本編】年賀状のマナーやルール
年賀状を送る期間、書き間違えたときにはどうするか、写真付きの年賀状の扱い方など、まずは年賀状の基本的なマナーとルールをおさえておきましょう。
いつからいつまでに送ればいいの?
2024年の年賀状の引き受けは2023年12月15日(金)からです。元日に年賀状が届くようにするには、12月25日(月)までに投函します。
なお、年賀状は元日に到着するのが理想的です。その日までに年賀状を出すのが厳しい場合は、松の内(1月7日頃)までに届くように送りましょう。
縦書きが正式?
年賀状を目上の方や取引先の方、上司などに送る場合は、縦書きで書くのがマナーです。横書きにすると失礼にあたるので避けましょう。なお、目下の方や友達などには横書きでもかまいません。
書き間違えたら?
年賀状を書いているときに書き間違えてしまったら、新しい年賀はがきに書き直しましょう。間違えたのは1文字だけだからと、そのまま送ってしまうのはNGです。また、修正液や修正テープを使って文字を修正した年賀状を送るのも失礼に当たります。必ず書き直すようにしてください。
なお書き損じた年賀はがきは、手数料はかかりますが、郵便局ではがきや切手と交換してもらえます。
写真入りの年賀状のマナーは?
子どもの写真入りの年賀状は、親戚や家族などの親しい人に送ると子どもの成長がひと目でわかるので、とても喜ばれます。
しかし、基本的に写真入りの年賀状はカジュアルなものです。よって、目上の方や、ビジネス関係の方に写真入り年賀状を送るのは、失礼にあたりますので送るのは控えましょう。
また、独身の友人や子どものいない夫婦に、子どもの写真入りの年賀状を送るのは少し考えたほうがよいかもしれません。写真入りではない年賀状にしたほうが無難です。
【宛名編】年賀状のマナーやルール
年賀状の表面には、住所や宛名、差出人情報を記入します。表面を書く際にもマナーやルールがあるので確認しましょう。
住所は略さずすべて書く
郵便番号を書き入れれば、都道府県などの住所を省略しても郵便物は届きます。ですが、年賀状では都道府県を省略せず、すべて書くのがマナーです。マンション名やビル名も省略せずに書きましょう。
数字は漢数字?算用数字?どっちが正しい?
住所の数字を書くときには、縦書きならば漢数字(一、二、三など)で。横書きならば算用数字(1、2、3など)で書くようにします。
敬称を必ずつける
宛名のあとには、必ず敬称をつけましょう。敬称はいろいろな種類がありますが、一般的に「様」にしておけば問題ありません。連名で送る場合には、それぞれの名前に「様」の敬称をつけましょう。ただし、先生や会社などの宛名の場合には、「様」以外の敬称を使います。敬称には次のようなものがあります。相手によって使い分けてください。
様
誰にでも使える敬称
先生
学校の先生、恩師、医師、弁護士など、先生と呼ばれる職業の方の敬称
御中
会社、部署、団体の敬称
御一同様
家族全員宛ての敬称
御奥様
夫婦宛ての年賀状で、夫人の名前がわからない場合の敬称
朱書きとは?
「朱書き」とは、日本郵便が発行している年賀はがきの切手の下の部分に、赤い字で書かれている「年賀」の文字のことです。これは、一般郵便と区別するためのもの。
もし、日本郵便が発行している年賀はがき以外のはがきを年賀状として使うときには、切手の下に「年賀」と朱書きするのを忘れないようにしましょう。朱書きを入れないと、普通郵便として年内に配達されてしまうことがあります。
年賀状の表面は、手紙の顔ともいうべき部分。きちんとマナーやルールを守って書きましょう。以下の記事では、年賀状の表面の書き方を詳しく解説しています。参考になさってくださいね。
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【挨拶文編】年賀状のマナーやルール
年賀状の裏面には、挨拶文を書きます。そのマナーやルールについてご紹介します。
挨拶文の基本構成
年賀状の挨拶文の基本構成は以下となります。
賀詞(がし)
「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」「迎春」など、お祝いの気持ちを表す言葉
昨年中の感謝・御礼
「昨年中は大変お世話になりました」「いつも励ましの言葉をかけていただき ありがとうございます」など
近況、抱負、想いなどの本文
「家族一同元気に正月を迎えております」「本年も変わらぬご指導をよろしくお願いいたします」など
相手の健康や幸せ、発展などを願う言葉
「皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」「寒さ厳しい折、ご自愛ください」など
年号・日付
「令和6年元旦」「2024年1月1日」などの年号や日付
これらの要素で構成し、送る相手によって言葉を選んで挨拶文を書きましょう。
句読点は入れない
挨拶文を書くときには、句読点は入れないのがきまりです。これは、お祝いごとや喜ばしいことには区切りをつけないという意味が込められています。一文が長いときには、改行や一文字分スペースを開けて、読みやすくしましょう。
忌み言葉はNG
年賀状の文章内に、不吉なことを連想させる「忌み言葉」は入れないのがマナーです。入れてしまいがちな言葉には「去年」があります。「去」という文字は、「別れる」「離れる」などを連想させる忌み言葉ですので、「昨年」「旧年」などを使いましょう。そのほか、「終わる」「衰える」「切れる」「落ちる」「苦しむ」なども忌み言葉です。
意味の重複に注意
年賀状の挨拶文を書くときに気をつけたいのが、同じ意味の言葉を重複してしまうことです。たとえば、「新年あけましておめでとうございます」だと、「新年」という言葉に「年が明けた」という意味があるので、「あけまして」という言葉と重複してしまいます。正しくは「新年おめでとうございます」となります。
また、「一月一日 元旦」とするのも意味が重複しています。「元旦」は元日(一月一日)の朝のことで、「一月一日」という意味が含まれているからです。使う場合は「元旦」だけ、または「一月一日」だけにしましょう。
年賀状の挨拶文は送る相手によって書き分けることが大切です。以下の記事では、ビジネス、先生、小学生、会社…それぞれの相手に宛てた挨拶文の例文を紹介しています。
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【目上の人編】年賀状のマナーやルール
目上の人には、失礼のない年賀状を送りたいものです。どのようなマナーやルールがあるのか見ていきましょう。
賀詞「謹賀新年」は目上の人に失礼?
目上の方への賀詞は4文字のものか、文章のものを使います。というのも、「寿」や「賀正」などの1~2文字の賀詞は、目上の方へは敬意に欠けるためです。4文字の賀詞には「謹賀新年」「恭賀新年」「敬頌新禧」が。文章の賀詞には「あけましておめでとうございます」「謹んで新年のお慶びを申し上げます」などがあります。
「happy new year」は外国の人や親しい人に送る際は問題ありませんが、目上の人へは使わないほうが無難です。
目上の人への賀詞と挨拶文の例文
目上の人への賀詞は、先述したように、4文字のものか、文章になったものを使います。あとは、基本的な挨拶文の構成と同じです。なお、ご無沙汰している目上の人への年賀状には、「ご無沙汰しておりますが いかがお過ごしでしょうか」「平素の疎遠をお詫び申し上げます」などの挨拶文を入れるとよいでしょう。また、手書きで一言添えると、より気持ちが伝わる年賀状になります。
例文1
謹賀新年
旧年中は大変お世話になり ありがとうございました
今後も変わらぬご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます
寒さ厳しい折 お体ご自愛ください
例文2
謹んで新春のお慶びを申し上げます
ご無沙汰しておりますが お元気でいらっしゃいますか
こちらは変わりなく過ごしております
またお会いできることを楽しみにしております
今年が皆様にとって幸多き一年になりますようお祈り申し上げます
【喪中編】年賀状のマナーやルール
喪中の場合、年賀状ではなく喪中はがきを送ります。この喪中はがきのマナーやルールについて解説していきましょう。
喪中はがきの意味
「喪中はがき」の正式名は「年賀欠礼状」といいます。これは、親族に不幸があり、喪中の期間のお正月に新年を喜ぶあいさつを控える旨を伝える挨拶状です。けして訃報を伝えるものではなく、年賀のご挨拶ができないことをお詫びする意味が込められています。
祖母や祖父まで?叔父は?喪中はがきを出す範囲
喪に服する範囲は、故人を中心とした一親等(両親、配偶者の親、子、子の配偶者)と、二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)までが一般的です。ただし、同居していない、世帯が別などであれば、二親等であっても喪中はがきを出す必要はないと考える方もいらっしゃいます。
喪中はがきを出す期間はいつまで?いつ出す?
喪中はがきは先方が年賀状の用意を始める前の11月下旬から12月上旬までに届くように送りましょう。もし、この期間に出せなかった場合は、松の内(1月7日)が明けてから、寒中見舞いのはがきを送るようにします。
喪中はがきには切手の部分に「胡蝶蘭」がデザインされたはがきを使います。切手の部分が印刷されていないはがきを使う場合には、「弔事用63円 普通切手花文様」を使うようにしてください。
喪中はがきをもらったらどうする?
喪中はがきをもらったら、多くの場合は年賀状を出すのを控えますが、年賀状を送ってもマナー違反ではありません。ただし、年賀状は新年を喜ぶものですから、気にされる方もいることでしょう。その際には、お悔やみの言葉を添えた「寒中見舞い」や、お悔やみの気持ちを示した「喪中見舞い」を送る手もあります。
寒中見舞いを送る際には、松の内(1月7日)が明けてから。喪中見舞いは、お知らせを受け取ったらすぐに送っても問題ありません。お悔やみの気持ちをはがきで伝えてみてはいかがでしょうか。
喪中はがきの文例
喪中はがきには、
・「新年のご挨拶を失礼させていただく」挨拶文
・亡くなった人の情報
・故人が生前お世話になったお礼や挨拶
などを書きます。
例文1
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます
令和○年○月に父○○が○歳にて永眠いたしました
永年にわたるご厚情に心から御礼申し上げます
なお時節柄一層のご自愛のほどお祈りいたします
例文2
喪中のため年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年 ○月に祖母○○が天寿を全ういたしました
生前に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
【2024年の年賀状】デザインが素敵な年賀はがきのおすすめ
ここでは、デザインが素敵な2024年の年賀はがきのおすすめを、ピックアップしてご紹介します。
郵便局で年賀はがきが発売されるのはいつから?
郵便局で2024年の年賀はがきが販売されるのは2023年11月1日(水)から2024 年 1 月 10 日(水)までで、すでに販売がスタートしています。年賀はがきの種類には、インクジェットプリンタでの印刷に適したインクジェット紙や、通信面(裏面)に絵が入っている寄付金付年賀などさまざま。どんな年賀はがきがあるのか少しご紹介しましょう。
・無地(普通紙、インクジェット紙)63円
・無地(インクジェット写真用)73円
・絵入り[寄付金付]全国版68円:今年の絵柄は「龍と彩雲」があしらわれています。
・ディズニー 年賀(インクジェット紙)63円:切手の部分にプーさんがデザインされた可愛い年賀はがきです。
「フタバ辰年お年玉年賀はがき ディズニー」
和装のミッキーとミニーが描かれた年賀はがきです。日本郵便発行の「お年玉付年賀はがき」に印刷されているのがポイント。
「年賀状 2024 ハガキ 10枚 お年玉付き」
2024年の干支である辰のデザインの年賀はがきです。挨拶文が印刷されているから、あとは一筆書き添えるだけ。同僚の方やお友達、ママ友などに適した年賀はがきです。
マナーを守った年賀状で新年のご挨拶を!
毎年書く年賀状ですが、マナーやルールを知らなかった…という人もいるかもしれません。この記事を参考に、マナーを守り、心を込めた年賀状を送ってくださいね。
文・構成/HugKum編集部