2025年の「成人の日」はいつ? 意味や由来と成人年齢についても解説

成人の日は、若者が大人の仲間入りを果たし、社会の一員として新たなスタートを切る特別な日です。この記事では成人の日の意味や由来、2025年の成人の日の日付とその由来、成人の日に関連する伝統的な食事についてくわしく解説します。

成人の日とは、どんな日?

現在の成人の日の意味は「成人の仲間入りを祝う日」ですが、そもそも成人の日とはどのような日で、なぜお祝いをするようになったのか、いつごろから始まったのか、成人の日の意味と由来を解説します。

2025年の成人の日の祝日はいつ?

成人の日は、1948年に制定されました。当初は1月15日に固定されていましたが、2000年からは1月の第2月曜日に変更されました。この日は20歳を迎えた若者たちが大人の仲間入りを祝う日であり、自治体が成人式を開催し、新成人に対して祝辞や記念品を贈ることが一般的です。

2025年の成人の日は1月13日(月曜日)です。毎年、成人の日は1月の第2月曜日に設定されるため、2026年の成人の日は1月12日(月曜日)になります。これに合わせて多くの自治体で成人式が行われ、新成人たちが一堂に会して祝福を受けます。

成人の日の意味

成人の日に関しては、「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」という趣旨のもと、1948年(昭和23年)7月20日に公布され、即日施行されました。

成人の日の由来

成人式の起源は、男子は元服(げんぷく)、女子は裳着(もぎ)と言われています。

元服(げんぷく)とは

「元服(げんぷく)」とは、奈良時代以降、公家や武家の12~16歳の男子が氏神様の前で大人の服に改め、髪型も子どもの髪型から大人の髪型にして、冠をつけ成人を示す儀式で、「初冠(うひかぶり)」とも呼ばれていました。

裳着(もぎ)とは

女子は腰から下にまとう「裳(も)」を着け始めるのが成人の儀式で、お祝いの裳着の日には人望のある人物が腰結役をつとめ、裳の腰ひもを結び、化粧をしたり、お歯黒をつけたりしていました。男子と違い年齢の目安はなく、配偶者が決まったときなどに行われてたようです。

庶民の成人の証は褌祝(ふんどしいわい)

元服が公家や武家の儀式であるのに対して、庶民の成人の証としては褌祝(ふんどしいわい)が行われていました。褌祝は男児が褌(ふんどし)を初めて締める儀式のことで、陰部を隠す褌を着けることが性的成熟を意味したとされています。

成人の日のなりたち

成人式の発祥から祝日の制定、現在の式典の形になるまでの歴史について解説します。

明治時代の兵役が成人式の意味を持つ

明治以降になると男子は兵役につく義務を課せれられるようになり、兵役につくためには徴兵検査を受ける必要がありました。この徴兵検査が成人式の意味を持つようになります。

成人式のはじまりは「青年祭」

現代の成人式の起源は、1946年に埼玉県蕨市で行われた「青年祭」にさかのぼるといわれています。このイベントは戦後の若者たちを励ますために企画され、これが現在の成人式の原型となりました。この取り組みが全国に広まり、1948年に「成人の日」が正式に制定されました。

1984年(昭和59年)以降 1月15日が「成人の日」に

戦後兵役の義務がなくなると、1984年の法改正によって「成人の日」は正式な祝日と定められました。

1999年(平成11年)までは、祝日法で成人の日を「1月15日」と定めていました。この日に決められた理由としては、奈良時代以降、大人になった第一歩を示す儀式「元服の儀」が、小正月である1月15日に行われていたから、と考えられています。

2000年(平成12年)からは1月の第2月曜日

成人の日は国民の祝日のひとつで、1999年(平成11年)までは1月15日に固定されていました。
しかし、旅行などの休暇活動を楽しむことで豊かな生活や消費を促進する「ハッピーマンデー制度」により、2000年(平成12年)から1月の第2月曜日となりました。

ハッピーマンデー制度とは、2000年(平成12年)1月から適用された制度で、3連休以上の期間を増やすため、海の日や敬老の日、体育の日など国民の祝日の一部を従来の日付から特定の月曜日に固定されました。

成人の日も対象のひとつで、固定されていた1月15日から、現在の1月の第2月曜日に変更されました。成人年齢引き上げ後については後述しますが、これにより地方出身の方は、帰省して地元の成人式に参加しやすくなったといういい面がある半面、「本来の祝日が定めた意味を失わせる」という意見もあり、制度廃止を訴える動きもあったといわれてます。

成人の日を祝う年齢は何歳?

では成人の日を祝う年齢は、いったい何歳なのでしょうか。成人や青年といった言葉が実際に何歳をさすのか見ていきましょう。

18歳成人になったら、成人の日はどうなる?

2022年4月1日から、成人年齢が18歳に

平成30年6月13日に成人年齢引き下げを含む民法改正案が国会で成立し、2022年4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられることが決定しました。

成人年齢の見直しが行われるのは1876年の「太政官布告」以来約140年ぶりのことです。

成人の日の対象年齢はそもそも定められていない

成人の日の対象年齢は、法律で20歳と定められているわけではなく、「青年」との定義しかありません。

一般的に青年とは、「20歳から30歳代前半までの人を指す」と定義されることが多いでしょう。しかし法律では、具体的な年齢ではなく、青年としか定義していないため、成人の日の対象年齢は、実は20歳とは限らないということになります。

2023年以降の成人式はどうった?

成人年齢引き下げ後、初の成人式が行われた2023年は、成人式の対象年齢を何歳にするか、自治体の反応はさまざまでした。以前のまま20歳で実施する自治体、18歳~20歳がまとめて参加する自治体、また受験の負担の少ない19歳で行う自治体などがありました。

成人式の対象年齢については、民法改正後も基本的には地方自治体の判断に委ねられています。もっとも多かったのは、以前のままという自治体です。成人式の開催の仕方はさまざまですが、20歳で実施する自治体が多いとみられます。

成人の日に食べるもの

成人の日には、友達と食事に行くという人も多いとは思いますが、家族でもお祝いしたいですよね。家族でお祝いする場合、どんな食事を用意すればよいのでしょうか。

豪華で華やかな食事

成人式の食事は祝いが目的となるので、一般的にはお寿司やお吸い物、鯛などが縁起の良い食材になります。特別感のある「ちらし寿司」も見た目が華やかで、成人の日にぴったりです。

また、大人になった一歩として「高級レストラン」や「居酒屋」に行くなど、大人の雰囲気を楽しむ家庭も。お祝いの席なので、あまり考えすぎず、成人を迎える子どもが好きな食べ物をたくさん用意してあげることが、もっともふさわしいメニューなのかもしれません。

小正月の行事食

1月15日はかつての成人の日ですが、旧暦の小正月として 「1年の始まりの日」とされていました。小正月には、煮た小豆を混ぜて炊いたお粥「小豆粥」を食べる風習があり、「赤い色の食べ物は邪気を祓う」と考えられていました。地域によっては小豆粥の代わりに「おぜんざい」や「お団子・お餅」を食べていたところもあるようです。

成人の日の意味を理解しよう!

成人の日は、成人を迎えた若者たちを祝う大切な祝日です。1948年に制定され、当初は1月15日でしたが、2000年から「ハッピーマンデー制度」により1月の第2月曜日に変更されました。成人式の起源は奈良時代の「元服」や「裳着」にさかのぼり、現代の成人式は1946年の埼玉県蕨市での「青年祭」が原型とされています。2022年に成人年齢が18歳に引き下げられましたが、成人式は従来通り20歳で行う自治体が多いです。成人の日にはお寿司や小豆粥など、家族で華やかな食事を囲むことも伝統のひとつ。成人の日の意味を理解し、大人としての第一歩を祝う大切な日にしましょう。

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文・構成/HugKum編集部

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