算数オリンピックとはどんなもの? 対策やおすすめ問題集のまとめ

「算数オリンピック」は、算数好きの子どもたちが集う大会です。ただ算数の難問を競い合って解く大会というだけでなく、学校で習わない算数の解き方や考え方の学び場でもあります。算数オリンピックの概要や対策、おすすめの問題集を紹介します。

算数オリンピックとは

算数オリンピックとは、万国共通の種目である算数における、思考力と独創性を子どもたちが競う大会です。世界的な数学者・広中平祐氏の提唱により始まり、1992年に第1回大会が開催されています。

当初は小学6年生をメインの対象とした「算数オリンピック」1種目のみでしたが、対象学年の区別により種目が増えました。近年では、中国やタイなどのアジア諸国にも算数オリンピックの輪が広がっています。

算数オリンピック【公式】サイトはこちら>>

大会種目は5種目

現在開催されている算数オリンピックの大会種目は、以下の5種目です。対象学年は、大会開催年の4月時点での学年とされています。

●広中杯 全国中学生数学大会(対象:中学3年生以下)
●ジュニア広中杯 全国中学生数学大会(対象:中学1・2年生)
●算数オリンピック(対象:小学6年生以下)
●ジュニア算数オリンピック(対象:小学5年生以下)
●算数オリンピック キッズBEE大会(対象:小学1~3年生)

参加種目を選ぶ上での注意点は、複数大会に参加資格がある場合でも、出場できる大会は1つだということです。

中学1~2年生の場合、3年生も含む「広中杯」と1~2年生だけの「ジュニア広中杯」のどちらにも参加資格がありますが、片方にしか参加できません。小学5年生以下も同様で、6年生も含む「算数オリンピック」か5年生以下の「ジュニア算数オリンピック」のどちらかを選ぶ必要があります。

「広中杯」は中学生、「算数オリンピック」小学生であれば、学年による出場制限はありません。また、「キッズBEE大会」に未就学児童は参加できないので注意しましょう。

参加費用はかかるの?

算数オリンピックに出場するには、1人4860円(税込)の参加費用がかかります。参加費用は5種目共通です。

算数オリンピックには、「トライアル地方大会」と「ファイナル決勝大会」があります。ファイナル決勝大会には、トライアル地方大会通過者のみ参加可能で、追加の参加費用はかかりません。ファイナル決勝大会での入賞者を対象にした表彰式も同様です。

各会場への交通費は自己負担となります。トライアル地方大会は全国約200会場、ファイナル決勝大会は東京都・大阪府・福岡県の3会場、表彰式は東京都で開催されます。実際に受験する際は、交通費も併せて計算しておきましょう。

どんな問題が出るの?対策は?

算数オリンピックの各種目の出題範囲の目安は、原則としては以下の通りです。

●広中杯 全国中学生数学大会:中学3年生1学期修了
●ジュニア広中杯 全国中学生数学大会:中学1年生修了
●算数オリンピック:小学5年生修了
●ジュニア算数オリンピック:小学4年生修了
●算数オリンピック キッズBEE大会:四則演算および長方形の面積

ただし、学校で習う内容だけで解くことができる問題ばかりではありません。具体的な出題の傾向と対策を見てみましょう。

本質的な力を問うような問題

算数オリンピックでは、本質的な力を問うような問題が出題される傾向にあります。具体的には、公式の暗記だけでは解けない試行錯誤の習慣や論理的思考力、柔軟な発想を求められます。

発想力や思考力だけでなく、問題に向き合う姿勢も重要です。問題を解いてすぐ答えにたどりつけなくても、問題文から条件や答えを導くまでに必要なことを整理し、粘り強く考える力が求められます。

また、算数のセンスも必要な要素の一つといえるでしょう。問題を解いている途中に「最終的にこうなるだろう」と判断できる力です。今まで解いた問題数と算数のセンスは直結するため、筋トレのようにコツコツと勉強を続けることが重要です。

過去問で出題傾向に慣れる

算数オリンピックの対策として、まずは過去問から出題傾向を把握することから始めましょう。

原則として、算数オリンピックの出題は学習指導要領に準拠しています。しかし、正解を導くために必要な考え方や発想は学校で教わるものではありません。出場資格を持つ学年の最上級生でも簡単には解けない問題も少なくないでしょう。

算数オリンピック【公式】サイトでは、過去問題集を購入できます。過去問を繰り返し解いて出題傾向に慣れることが、算数オリンピックに挑戦するための第一歩です。

ファイナリストを目指すなら塾に行くのも手

算数オリンピックには、全国各地から算数に自信のある学生が参加します。そのなかで入賞できる思考力を独学で身に付けるのは、決して容易ではありません。算数オリンピックでファイナリストを目指すなら、塾に行くのも一つの手でしょう。

ファイナル決勝大会の入賞者の多くは、算数オリンピックのスペシャリストの元で対策をしています。塾や家庭教師がその例です。塾自体が算数オリンピック対策に特化しているところもあれば、算数オリンピック対策のコースを設けているところもあります。

算数オリンピックの問題集を解こう

子どもが算数オリンピックに興味を示すのであれば、実際に算数オリンピックの問題集を解かせてみましょう。最初は簡単に解けないかもしれませんが、粘り強く問題にチャレンジし続けることが重要です。ここでは、おすすめの問題集を2つ紹介します。

入門書として「算数オリンピックに挑戦」算数オリンピック委員会


「算数オリンピックに挑戦」は、算数オリンピック委員会による公認の過去問題集です。

この本に収録されているのは、小学生を対象にした「算数オリンピック」と「ジュニア算数オリンピック」の過去問です。大人でも解答に苦しむ問題が多く、子どもに解かせるだけでなく、子どもと一緒に解いても理解が深められるでしょう。

低学年からの練習問題「算数オリンピックキッズBEE模試」ロジコ問題製作部


「算数オリンピックキッズBEE模試」は、小学1~3年生向けの「キッズBEE大会」の想定問題集です。過去問ではないため、過去問題集を解き終えたあと、もっと同じレベルの問題の数をこなしたい場合に適しています。

算数オリンピックと同じような問題用紙・解答用紙が収録されているため、本番に向けた予行演習にも使用可能です。

算数オリンピックにチャレンジしてみる?

算数オリンピックは学年に合わせた種目に分かれており、子どもの学年やレベル合った種目を受験できます。参加するからには上位入賞を目指すのも、算数を楽しむ手段の一つとしてチャレンジしてみるのも有意義でしょう。

まずは過去問に触れ、実際の算数オリンピックの傾向を見てみることが最初の一歩となります。

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