家じゅうの掃除に便利に使えると人気の「オキシクリーン」。この記事では、オキシクリーンとはどんなものか。その成分、使い方、使うときの注意点を紹介します。さらに、洗濯槽・洗濯物、お風呂、靴、換気扇、トイレ、カビ撃退などでの具体的な使い方を解説。オキシクリーンを購入できる店などもあわせてご紹介します。
目次
オキシクリーンを家じゅうで便利に使いこなそう！
浴室、キッチン、トイレなど、場所ごとに専用の洗剤がありますが、すべてを揃えておくのは手間がかかりますし、場所もとります。ひとつあれば家の中のあらゆる場所の掃除に使える便利な「オキシクリーン」。掃除、洗濯、カビ撃退などいろいろな場面で使えます。最近では、オキシクリーンでつけおき洗いする「オキシ漬け」でよく知られています。
オキシクリーンとは
オキシクリーンは、アメリカ生まれの酸素系漂白剤です。日本でも人気に火がつき、SNSのお掃除関連の投稿では、オキシクリーンを使ったお掃除方法は定番中の定番。「ひとつで何役にも使える」と、絶大な支持を集めています。
種類
オキシクリーンは粉末状の酸素系漂白剤で、500g入りと1500g入りが販売されています。詰め替え用（1000gと2000g）もあります。
さらに洗浄成分をプラスしたタイプ、白物衣類用、黒物衣類用、ベビーの衣類用、スプレータイプのカーペットクリーナーなど、さまざまな種類のオキシクリーンが販売されています。
得意な汚れ
オキシクリーンの成分は過炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムで、弱アルカリ性です。そのため、酸性の汚れを落とすときに特に力を発揮します。
酸性の汚れとは、油汚れや皮脂の汚れなど。つまり、キッチン、浴室、トイレの掃除、洗濯などに便利に使えます。
使えない素材
家じゅうどこにでも使えると人気のオキシクリーンですが、石鹸カス、水垢、カルキ、アンモニアなどのアルカリ性の汚れは苦手です。
また水洗いできない素材（ウール、シルク、革製品など）、ステンレス素材には使えないので、注意してください。
オキシクリーンの成分
オキシクリーンはアメリカ生まれのクリーナーですが、アメリカ版と日本版では成分に違いがあります。それぞれにメリットがありますので、お好みのタイプを使ってください。用途によって両方を使い分けてもいいでしょう。
アメリカ版
アメリカ版も日本版も、過炭酸ナトリウムを主成分としていることに変わりはありません。ですがアメリカ版には、香料と、洗浄力を上げる「界面活性剤」が含まれています。
そのため、泡立ちや洗浄力がより強いことがアメリカ版の特徴です。さわやかな香りを感じながらお掃除したい人には、アメリカ版がおすすめ。見た目では、アメリカ版には白い粒に青い粒が混ざっています。
日本版
日本版には青い粒がなく、界面活性剤も香料も含まれていません。シンプルな成分で掃除したい方や、アメリカ版のような強い香りが苦手な方は、日本版を使った方がいいでしょう。
オキシクリーンの使い方
オキシクリーンの基本的な使い方を見ていきましょう。
つけおき
オキシクリーンを、40～60度のお湯でしっかり溶かします。過炭酸ナトリウムは、ちょうどこの温度でパワーを最大限に発揮します。熱すぎず、冷たすぎないお湯を用意してください。
汚れがひどい場合やこびりついている場合は、オキシクリーンを溶かしたお湯につけおきしておくと、汚れが落ちやすくなります。
お湯の量は、スプーン1杯分のオキシクリーン（約28g）に、4Lのお湯が目安です。
スプレー
スプレータイプの「オキシクリーン マックスフォーススプレー」は、洗濯物の汚れた部分に直接スプレーし、生地に揉み込みます。その後、しばらく放置しておいた後、洗濯機でいつもどおりに洗濯します。放置する時間は5分から、汚れがひどいものは最大1週間置いておくことができます。
なお、粉末タイプのスタンダードなオキシクリーンをお湯で溶かして、スプレー容器に入れて使うことはNGです。スプレータイプは成分が違います。オキシクリーンは酸素の泡を出すため、スプレー容器のような密閉容器に入れると容器が破裂する危険がありますので、絶対にやめましょう。
こする・拭く
オキシクリーンを溶かしたお湯を、掃除したい部分にかけて、ブラシやスポンジでこすったりしてもOK。こすった後は、雑巾で水拭きすれば完了です。
汚れがひどいときは、オキシクリーンの溶液をかけてしばらく時間をおいてから、こするのがポイントです。
プレケア
洋服の食べこぼし、頑固な襟や袖の皮脂汚れ、泥汚れ、汗染みなどを洗濯する際は、スティックタイプと泡タイプのオキシクリーンがおすすめです。
どちらも汚れがひどい部分にピンポイントでつけることができます。
オキシクリーンを使うときの注意点
オキシクリーンを安全に使うためには、以下のようなことに気をつけてください。
換気をする
オキシクリーンには塩素系漂白剤のような独特のきついニオイはありません。酸素系漂白剤のため、発生するのは酸素ですが、使用中は換気をしてください。
手袋をする
オキシクリーンは弱アルカリ性なので、皮膚に直接触れると荒れる危険性があります。必ず掃除用手袋を着用して使ってください。
他の漂白剤と混ぜない
オキシクリーンは酸素漂白剤ですので、洗濯洗剤にプラスして使うことは問題ありません。ですが、他の漂白剤と混ぜることは絶対にやめてください。汚れを落とす効果が発揮されないばかりか、危険なガスが発生する可能性があります。
洗濯洗剤以外（アンモニアを含む製品、還元系漂白剤、塩素系漂白剤、家庭用洗剤）とは混ぜないでください。
オキシクリーンを使ってみよう！
実際に、風呂、靴、換気扇などの掃除にオキシクリーンを使う方法を紹介します。
オキシクリーンで洗濯槽・洗濯物、風呂、靴をキレイに
洗濯では、いつもの洗濯洗剤にプラスして使うことができます。またカビが発生しやすい洗濯槽の掃除、浴槽や風呂場の床の掃除にも活躍します。
子どもがいる家庭なら、上履きや運動靴などを洗うときにも使えます。ただし、布製以外の靴には使えないので注意してください。
洗濯物・洗濯槽、風呂、靴の汚れへの使い方は、以下の記事でも紹介しています。
オキシクリーンで換気扇をピカピカに
頑固な油汚れで、キッチンの中でも特に大変なのが換気扇の掃除です。でもオキシクリーンを使えば、ベタベタの換気扇もピカピカにできます。
準備
換気扇の部品で、外せるものは外しておきます。
やり方
・キッチンのシンクに40～60度の湯を張り、オキシクリーンを入れてしっかり溶かします。
・外した換気扇の部品を入れ、そのまま1～2時間つけおきします。ひどい油汚れは、このつけおきがポイントになります。
・1～2時間すると油汚れが浮かび上がってくるので、タワシやスポンジを使って落とします。
・最後に水洗いして、乾かします。
注意点
換気扇のファンがアルミ素材でできている場合は、オキシクリーンが使えません。取扱説明書などでアルミ素材ではないかどうかを確認しておきましょう。また、つけおきしている間は、部屋の換気を忘れないように。
オキシクリーンでトイレを清潔に
便器の中に黒ずみができたり、黄ばみができてしまったり…。トイレの掃除は厄介です。でもオキシクリーンを使えば、すっきり、きれいにできます。
準備
バケツなどを使って、40～60度のお湯2Lくらいにオキシクリーンをしっかり溶かしておきます。
やり方
・便器にオキシクリーンを溶かしたお湯を流し、そのまま流さず2時間程度放置します。
・その後、ブラシを使ってこすり洗いします。
・便器の水がたまらない場所や汚れがひどい箇所には、オキシクリーンを溶かしたお湯を流した後、すぐにトイレットペーパーを貼ります（あるいは、先にトイレットペーパーを敷いて、オキシクリーンを溶かしたお湯を、ペーパーが流れないように静かに流します）、そのまま2時間程度放置します。
・その後、トイレットペーパーごと流します。
注意点
トイレットペーパーをたくさん使った場合は、詰まらないよう注意してください。
また、トイレットペーパーではなく、キッチンペーパーを使った場合、キッチンペーパーは水で分解しないようになっているので、トイレに流さないようにしてください。
オキシクリーンでカビを撃退！
お風呂掃除で厄介なのが、カビです。オキシクリーンはカビ退治にも最適です。
準備
浴槽やバスグッズなどは残り湯を使って掃除しましょう。お湯が冷えていたら、40～60度になるまで追い炊きしておきます。
やり方
・浴槽の湯にオキシクリーンを入れて、よくかき混ぜて溶かします。
・風呂桶や椅子、フタなどのバスグッズをいれ、20分ほどつけ置きします。
・ブラシでこすり、水ですすぎます。
注意点
金属やアルミ製の製品には、オキシクリーンは使えません。注意してください。
まだまだある！オキシクリーンの使い道
オキシクリーンは家じゅうのいろいろな場所に使えることが魅力。キッチン、浴室、トイレ、洗濯以外にも、子どものおもちゃ、家じゅうのいろいろなフィルター掃除など、さまざまなものに使えます。オキシクリーンのアイデアいっぱいの使い方は、以下の記事を参考にしてみてください。
オキシクリーンはどこで買える？
最後にオキシクリーンの入手先を確認しましょう。
コストコ
オキシクリーンを購入できる定番の場所は、会員制の倉庫型店舗「コストコ」。ただしコストコで販売されているオキシクリーンはアメリカ版になります。日本版が欲しい方はコストコ以外の場所で購入してください。
コストコには、オキシクリーン以外にも人気の洗剤がたくさんあります。オキシクリーンなど、コストコおすすめの洗剤については、下記の記事を参考にしてください。
スーパーやドラッグストア
コストコ以外でオキシクリーンを購入できる場所には、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどがあります。スーパーは、イオン、バリュー、ピーコックなど。ドラッグストアは、ツルハドラッグ、スギ薬局、サンドラッグ、ココカラファインなど。ホームセンターでは、ドン・キホーテ、オリンピックなどで取り扱っています。東急ハンズやロフトでも販売されています。
通販
上記以外で便利なのは、オンライン通販です。
「オキシクリーン 5.26kg」
アメリカ版のオキシクリーンを大容量で利用したい方に、ピッタリのサイズです。
「オキシクリーン 洗濯槽クリーナー」
オキシクリーンの洗濯槽クリーナーです。月に1回1パックを使えば、カビやニオイの予防につながります。
万能クリーナーを活用しよう
家じゅうのいろいろな場所で使えるオキシクリーン。ですが苦手なもの、使えないものもありますので、注意してください。
またアメリカ版と日本版で成分が違っています。違いを理解して、どちらかを選ぶか、両方をうまく使い分けてください。
文・構成／HugKum編集部