メロンは冷凍保存できる! 食べ頃を逃さず美味しくいただくテクニックをご紹介

メロンは、爽やかな香りとすっきりした甘さが嬉しい夏のフルーツです。完熟したメロンを冷凍することで、長持ちしてアレンジも楽しむことができるようになります。今回はメロンの美味しい冷凍保存について詳しくご紹介します。

メロンの食べ頃の見分け方

まだ熟していないメロンは、常温で風通しの良い場所に置いて保存します。

メロンは自らの自然作用により、エチレンガスを発しながら追熟していきます。数日経つと、メロンから甘い香りが漂ってくるようになり、食べごろが近づきます。

ツルと反対側の底部分を押してみて、軽くへこむような柔らかさを感じたら、完熟の合図です。食べる1時間ほど前に冷蔵庫に入れて冷やし、切り分けてください。

しかし完熟してから5日以上経過すると、メロンの甘味は苦味へと変化し、舌がピリピリするような刺激を感じるようになります。これは、刺激性の物質が生成されるまで成熟が進んでしまったことが原因で、「電気メロン」と呼ばれる現象です。

こうなってしまう前に冷凍して保存すれば、熟成を止めることになり、甘いまま長く保存ができます。また、メロンは包丁を入れた時から劣化が始まるので、2~3日で食べきれない時は早めに冷凍することをおすすめしますよ。

冷凍方法

それでは、メロンの冷凍について方法を詳しく見ていきましょう。

冷凍のポイント

皮と種を取り除き、果肉部分を一口大に切り分けます。ラップをひいた金属トレイを用意して、この上に切り分けたメロンをくっつかないように並べてください。

間にラップを挟めば2段積みでも冷凍できます。

 

ラップでフタをしてから冷凍庫で凍らせます。3時間以上経ってから、冷凍用保存袋に詰め替えると、冷凍後もバラバラのまま。食べる時に必要な分を取り出すことができる便利な方法です。

つぶしてから冷凍も

つぶしてから冷凍しても味は変わらず、ミキサーを使わなくても他の具材と混ぜやすいので、味に変化がつけやすくなります。シャーベットならフォークでつぶすだけで簡単に作れます。

冷凍用保存袋の中に切り分けたメロンを入れ、しっかりと口を閉めてから手でつぶします。熟した果肉は柔らかいので、小さなお子さんの手で簡単につぶせますよ。このあとは、冷凍庫へ保存してください。

平らに寝かせ、できるだけ薄く冷凍すると、割りながら使いたい分ずつ取り出せます。
つぶして冷凍したメロンと、フルーツ缶を混ぜるだけで簡単なシャーベットに。

保存期間

冷凍したメロンは1か月程度のうちに食べきるようにしてください。

解凍方法

冷凍したメロンを解凍する方法をみていきます。

解凍は数分

メロンを冷凍庫から出して、常温で4~5分も経てば半解凍の状態に。さらに解凍する場合は冷蔵庫に移し替えてゆっくりと解凍すると、30分ほどで柔らかくなります。ですが触感が悪くなるので半解凍程度のほうが美味しくいただけますよ。

冷凍メロンとしてそのまま食べれば、夏のおやつにピッタリです。

牛乳との食べ合わせ

冷凍メロンでスムージーなどを作る際には、牛乳やヨーグルトといった乳製品と混ぜる場合があると思いますが、ここで注意点があります。

メロンには「たんぱく質分解酵素」が含まれています。この酵素とは、パイナップルがお肉を柔らかくする作用を持つのと同じで、生ハムと一緒にメロンを食べると、消化を助けることに繋がり、理にかなった食べ方といえます。しかし一方で、この酵素が口内の粘膜を刺激して、イガイガを感じることもあります。アレルギーの場合を別にすると、15分くらいで治まるので心配はありません。また牛乳を口に含むことでも、口内の刺激を和らげることができます。

ところが、乳製品とメロンを混ぜ合わせてから30分程の時間が経つと、今度はたんぱく質が分解されて、苦味のある味に変化します。つまり、イガイガは牛乳で治せるけど、混ぜておくと苦くなってしまう、ということに… 。これを防ぐためには、混ぜてから時間をおかずに食べることと、酵素が少ない完熟のメロンを使うことです。また、スムージーのように冷たいメニューなら、たんぱく質を分解するまでに時間がかかるので、苦味が出るのも遅くなります。

メロンに牛乳やヨーグルトを混ぜる際は、注意をしてください。

このように別々に用意することでも、避けられます。苦いメロンは嫌ですね。

冷凍メロンの活用レシピ

ここからは冷凍したメロンと、切り分けた際に出るメロンの皮を活用するレシピを見ていきましょう。

 メロンスムージー

牛乳よりもたんぱく質の含有が少なく、甘味もあるカルピスを使うと、味の変化を気にせずにいただけます。

◆材料

(1人分)
カットして冷凍したメロン(1/6個分)
カルピス(200cc)

◆作り方

【1】冷凍メロンとカルピスをミキサーやブレンダーを使って攪拌すれば完成です。

メロンシャーベットとアイスクリーム

冷凍したメロンとバニラアイスクリームの相性は試してみる価値あり。ぜひ作ってみてください。

◆材料

(1人分)
つぶして冷凍したメロン(1/6個分)
バニラアイスクリーム(100ml)

◆作り方

【1】つぶして冷凍したメロンと、アイスクリームをチルド室に移して15分ほど解凍します。

【2】ボウルに冷凍メロンを入れ、フォークで軽くつぶします。アイスクリーム入れて混ぜ合わせます。溶け過ぎないよう、ごく軽く混ぜるだけにするのがポイントです。器に盛っていただきます。

メロンの皮のマリネ

生ハムメロンほどの濃さはありませんが、香りが良く、すっきりした甘さと塩気があり、フルーツサラダのような一品です。

◆材料

(4人分)
メロンの皮部分(1個分)
ロースハム(4枚)
オリーブオイル(大さじ1)
酢(小さじ1)
塩(小さじ1/2)

◆作り方

【1】果肉を皮からはずし、皮を包丁で削いで外皮をはずします。果肉が多めの方がおいしいです。

【2】メロンの皮とロースハムを細切りにして混ぜ、オリーブオイルと酢、塩をまぶします。30分ほど経てば味がなじんで、いただけます。

これを冷凍保存してお弁当に入れると、保冷も兼ねた解凍ができて、ランチに楽しめますよ。

冷凍メロンで夏の疲れを癒す

夏になるとみずみずしいメロンが売り場に並ぶようになります。メロンは暑さで疲れた体を癒すフルーツなので、ぜひ多めに買って冷凍保存を試してみてください。冷凍メロンで、この夏は元気に過ごせるかもしれませんね。

構成・文・撮影(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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