エアコン修理にかかる費用の目安は? 買い替えサインも知っておこう

「エアコンの風が出てこない」「部屋が冷えない」といったトラブルが発生すると困ってしまうものです。エアコンに異常が出た際は、早めに修理したほうが費用が抑えやすくなります。修理・買い替えの見極めポイントについても解説します。

エアコンの故障かな?と思ったら

「エアコンの風が出ない」「冷房が効かない」といったトラブルが発生したら、多くの場合エアコンの故障を疑うでしょう。

しかし、エアコン本体が故障したわけではなく、エアコンがうまく作動しない状況だったり、リモコンの電池が切れていたりと簡単な原因の場合もあります。故障かなと感じたら、まずは周辺状況を確認してみましょう。

室外機の周りをチェック

室外機は、屋外の空気を吸い込むだけではなく、室内に冷たい空気を流すことで生まれた熱を室外に放出する役割も持っています。

そのため、室外機の周りに植木鉢やおもちゃなどの荷物を置いていると、うまく空気を取り込めなくなったり、熱を放出できなくなったりしてエアコンの効きが悪くなるのです。

室外機の周りに荷物を置いたままにしておくと、エアコンの運転停止や故障の原因にもなるため、室外機の周りは十分なスペースを確保しましょう。

設定温度と室温を確認

冷房は、暖かい室内の空気を設定温度まで下げることが目的です。室温がエアコンの設定温度よりも低いと、冷房機能は働きません。

そのため今よりも室温を低くしたい場合は、設定温度を室温よりも下げて冷房機能を動かしましょう。

また、使っているエアコンが部屋に合っていない可能性も考えられます。

例えば、エアコンの適応面積よりも広い部屋で使用していれば、いくら設定温度を下げても効果を感じにくい場合があります。エアコンの能力に応じた使用を心掛けましょう。

リモコン側で確認すること

エアコンが動かない場合、リモコンが故障している可能性もあります。

リモコンが故障しているか確認するには、まずリセットボタンを押してみましょう。一般的なリモコンにはリセットボタンが付いており、押すことで正常に動くケースがあります。

それでも変化が見られない場合は、電池を交換しましょう。液晶部分が消えているときは、電池が切れているケースが考えられます。全ての電池を交換して、動作確認を行います。

他にも、リモコンが信号を飛ばせずにエアコンが動作しない場合もあるため、ボタンを押した際にリモコンの上部が光るかも確認しましょう。光らない場合は、リモコンの修理や買い替えが必要です。

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エアコン修理の費用目安

室外機周辺やリモコンが原因ではない場合、エアコン本体や室外機の内部に異常が起きていることが考えられます。修理する箇所によって費用が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

修理費用を抑えるコツも併せてチェックしましょう。

エアコンの修理費用の相場

エアコンの修理費用は、修理する箇所で大きく異なります。

例えば、リモコンの修理であれば5000円程度で済みますが、部品の故障であればもっと高額になるケースもあります。

金額の目安は以下の通りです。

・室内機ファンモーター:2万~3万円
・室外機:1万8000~4万5000円
・ドレンホース:8000~1万8000円
・コンプレッサー:5万8000~10万5000円
・冷媒ガス漏れ:2万7000~5万円

修理費用が高くなるケース

エアコンの修理費用が高額になるのは、修理する箇所が複数ある場合です。

エアコンが故障したときは何カ所も修理が必要な場合が多く、修理箇所が増えると当然費用も高くなります。

エアコンは1カ所が故障すると、他の部分でカバーしようと負担がかかるため、費用が高くなるケースは珍しくありません。そのため少しでも異常を感じたら、早めに修理することで費用を抑えられる場合があります。

修理前に行う点検費用も修理費用に加算されることから、考えていた費用よりも高額になる場合が多いといえるでしょう。

修理の費用を抑えるコツ

エアコンの修理を行う際は、複数の業者に見積もりを依頼し、料金やサービスを比較しましょう。

見積もりを1社しか依頼しなかった場合、費用の相場が分からず、高額であっても依頼してしまうケースもあります。

しかし、複数の業者から見積もりをもらえば、料金やサービス内容を比較できるため、費用を抑えつつ安心して任せられるのです。

他にも業者に依頼せずに、メーカーに連絡して修理してもらうことも可能です。

メーカーの保証が適用されれば、費用を抑えられることがあります。ただし修理の必要がない場合でも、点検費用として5000円程度かかることがあるので注意が必要です。

エアコン修理のQ&A

エアコンの修理を依頼する場合、「修理にかかる時間はどれくらい?」「賃貸の場合は、勝手に修理してもいいの?」といった疑問が生じるかもしれません。

ここからは、修理に関する疑問を解消していきましょう。

エアコン修理にかかる時間の目安

エアコン修理にかかる時間は、修理する箇所によって異なります。

例えば、室外に水を流すドレンホースの詰まりが原因の水漏れであれば、約20分で修理が完了しますが、冷媒ガス漏れであれば1~2時間かかるケースもあるでしょう。

また、室外機の修理の場合は、室外機が置かれている場所や階によっても時間が変わってきます。

他にも故障の原因を探すことから始める場合は、3時間以上必要とするケースもあります。部品によってはその場で交換できないこともあり、日を改めて修理を行う場合もあると考えておきましょう。

賃貸物件のエアコンを修理依頼する場合

賃貸物件のエアコンが故障した場合、物件の所有者である大家さんや管理会社に連絡しましょう。

大家さんや管理会社に連絡した後に、業者に連絡をして修理を行ってもらいます。賃貸物件のエアコンを修理する場合、原則的に大家さんや管理会社が修理費用を負担してくれるためです。

ただし、フィルター掃除を怠ったための故障やリモコンの電池切れの場合は、借主自らが費用を負担する場合もあります。特にエアコンのフィルターは、小まめに掃除をしないとすぐに詰まるため、日頃から掃除を行っておくと安心です。

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エアコンの買い替えサインとは?

エアコンが故障した際は、修理するよりも買い替えたほうがよいケースもあります。

特に、長年使用したエアコンは、高額な費用をかけて修理するより、買い替えたほうが安く済む場合もあるのです。どのような場合に買い替えを検討すべきか見てみましょう。

異音・異臭がする

エアコンから異音がする場合、室内機の送風ファンが故障していたり、室外機のコンプレッサーが故障していたりする可能性が考えられます。

フィルターの目詰まりや部品の作動不良などで起きる異音であれば、掃除や修理を行うことで改善する場合もありますが、内部の故障であれば買い替えを検討する時期といえるでしょう。

また、エアコンから出る風が臭う場合、エアコン内部でカビが発生している可能性があります。フィルターを掃除したり、エアコンクリーニングを行ったりしても異臭がする場合は、買い替えを検討するのがおすすめです。

電源を入れても冷えない・暖まらない

エアコンの電源を入れても冷暖房の効きが悪い場合は、エアコン内部の冷媒ガスに問題が生じている可能性があります。冷媒ガスの修理は可能ですが、エアコンの寿命は平均13年といわれているので、ある程度年数を使用しているのであれば買い替えたほうが安く済むでしょう。

フィルターの掃除を怠ると送風がうまくできなくなり、冷暖房の効きが悪くなる場合もあります。フィルターが詰まった状態で使用し続けると故障の原因にもなるため、小まめに掃除を行っておくことが大切です。

室外機・本体からの水漏れ

エアコン本体や室外機から水漏れが起きた場合は、まずドレンホースから水が排出されているか確認します。水が排出されていなければ、ドレンホースに汚れが詰まっていたり、ホースが折れ曲がったりしていないかチェックしましょう。

エアコン本体内部に汚れがたまっている場合も、水漏れが起きやすくなります。フィルターの手入れを行っても水漏れが改善されない場合は、買い替えを検討するのがおすすめです。

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早めの修理で快適な空間を維持しよう

エアコンが正常に動作しなくなった場合、室外機の周囲を塞いでいたりリモコンの電池が切れていたりと、修理を依頼しなくても簡単に解決するケースが少なくありません。

それでも動かないときは、エアコン本体や室外機に異常が起きている可能性が考えられるため、専門の業者に見てもらうのが安心です。

しかし、修理する箇所によっては高額な費用がかかってしまう場合もあり、長年使用しているエアコンなら買い替えたほうが安く済むケースもあるでしょう。

さらに異常を感じたら早めに修理することで、費用を抑えやすくなります。

 

構成・文/HugKum編集部

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