「片付けられる子ども」に必要なのは、片付けを上手に促す親のテクニックです。子どもをやる気にさせて、身につける。一生モノのスキルにするためには、小さいころの家庭環境がとても重要になるんです!
目次
片付け上手はパパ・ママの環境づくりから
「お片付け」いつから始める?
子どもが言葉やしぐさで意思の疎通ができるようになるころから、遊びと一緒にお片付けも意識できるといいですよね。
最近では、子どもに片付けの習慣ができていることが、これから生活をしていく中で、たくさんの助けになると言われ、上手に片付けができることを「片付け力」という言葉で表します。
幼児から身につけておきたい「片付け力」
「片付け力」とは、単に部屋がきれいになって気持ちがいい、机の上が片付いて次の作業にスムーズに移れるという本来の片付けの効果を意味するだけではありません。片付けをすることで自分自身で心地いい環境を作り出すことができるので、例えば気持ちが落ち着かなかったりイライラしたりするときに片付けをすれば、嫌な感情に引っぱられずに自分で気持ちをコントロールできるようになるのだそうです。
また、「使ったものを戻さないと次の人の迷惑になる」、「今回やってもらったから次は自分が片付けよう」といった、集団生活に必要な「思いやり」や「折り合い」も、片づけをすると自然と身についていきます。そのようなことから「片付け力」は子どもがこれからの集団生活を円滑に送る上で、とても大切なスキルとして、小さいうちから身につけさせたいと思われているのです。
親も一緒に片付け習慣を
整理収納アドバイザーで『古堅式片付けられる子どもの育て方』著者の先生によると、片付けを子どもに教える前に、まず親の意識を変えることがポイントだと言います。「出したらしまう」「リセットしなければ次へ進めない」。生活の中では子どもだけでなく、親も取り込んだ洗濯物は畳んでしまう、下げた食器は洗って乾かし、元の棚に戻すというように「物事を最後まで完了させる」ことを実践することが大切だと言います。
片付けることは、単に家をキレイにすることではなく、物事の最初と終わりを伝え、子どもの「生き方」にまで大きな影響を与えます。だからこそ、親は子どもにとっても片付けやすい環境を整え、一緒に取り組む姿勢が必要になってくるのです。
すぐにできちゃう!片付けたくなる部屋づくり
よく使うものは手の届くところ、たまに使うものは違うところにと、意識的に場所を分ける
箱やカゴなどの前面に写真やイラストを貼っておもちゃの種類を仕分ける
純子先生から「子どものお片付けスタート」についてアドバイス!
お部屋のゆとりは親の心のゆとりに比例します。子どもでも片付いてると「気持ちいいね」「嬉しいね」と思えるように、小さな事でも子どもが出来た事を見過ごさず、笑顔でほめてあげてくださいね!
【監修】古堅純子さん(幸せ住空間セラピスト)
今まで2000軒以上の家を訪問し、整理収納メソッドと技術を習得。個人宅で整理収納コンサルティングをする傍ら、テレビ、雑誌などの取材も多数。著書には「子育てと片付け」をテーマにした『古堅式片付けられる子どもの育て方』がある。整理収納アドバイザー1級
公式ブログ:https://ameblo.jp/junko-furukata/
保育園、幼稚園の先生に聞いてみた!園や家庭でのお片付けテクニック
先生たちは園の子ども、そして家庭ではご自身のお子さんにどのように片づけの仕方を教えているのでしょうか?
歌をうたう
園では片付けの曲をピアノで弾いて、切り替えさせることもあります。家庭では「お片付け~お片付け~♪」という歌もありますが、アドリブで片付けてほしいモノを歌詞に入れて歌ったりすることも。子どもも歌いながら気分よく片付けてくれますよ。
お片付け競争
これは定番!「どっちが早く片付けられるか競争!」です。子ども同士だったり、時には大人も一緒になって片付けの競争をします。また、大人が部屋の外に出て「戻ってくるまでにお片付けだよ!」と声をかけると、戻ってくるよりも早く、大急ぎでお片付けをしてくれます。
お家はどこだクイズ
どうやって片付けたらよいか分からないとき、しまう場所を覚えてもらうときに効果的なのがクイズ形式。「くまちゃんのお家はどこだっけ?」とぬいぐるみを手渡して、片付ける箱や引き出しに戻してもらいます。
できたらごほうびを忘れずに
「片付けが終わったらお外に遊びに行こうね~」とその後の約束をすると、お楽しみのために頑張ったり、「片付けをしてくれたらママうれしいな!」というと、ママのために頑張ってくれたり。そんなときは、片付けを頑張って誇らしげな子どもを大きな笑顔でいっぱいほめてあげましょう。また、お片付けができたらシールを貼るなどの子どもの喜ぶ特典を用意すると、次回もそれを糧に楽しんで片付けてくれますよ!
子どもスペース&収納上級ママたちのアイデアを、インスタグラムからチェック!
フタに種類ごとのマークステッカーを貼って、子どもでも分かりやすくお片付け。
#おもちゃ収納
細かいものは吊るして収納!小さなブロックなどはプレイマットのひもを引っ張ってバッグにして収納!
#レゴマット #レゴ収納
まんが・イラスト/高坂ゆう香 構成・文/赤荻瑞穂 出典/めばえ