Q:よその子と比べてしまいます。
一人っ子の息子は、おっとりしていて、何をやるにも遅いほうです。授業参観では、みんなが手を挙げているなかで、息子はボーッとしていました。そんな様子にうちの子は大丈夫なのかなと心配になりました。
また、ママ友から「スイミング教室に通わせることにした」とか、「英語は今からやっておいたほうがいいんじゃない?」というような話を聞くと、「そうなんだ」と焦ってしまいます。もっとこんな風に育てたいとか、教育方針とか、そういう理念はしっかり持つべきなのでしょうか。私はいつも迷ってばかりです。 (J・U さん)
A:子どもの好きなことやどう育てたいかをリスト化しましょう。
子育てに正解はありません。だから、迷って当たり前なのです。そんなときは、わが子について考えましょう。
この子は何が向いているのか、どんなことをしているときがうれしそうなのか、嫌いなこと、苦手なことはなにか。ただ考えるだけでなく、実際に書き出してみると、より明確になります。
次に、お母さん自身についても、子どもをどのように育てたいかを書き出しましょう。すると、子どもにどんなことをさせたいか、どんな習い事をさせたらいいかが見えてきますよ。
もちろん、子どもの成長とともに、決めた方針は変わってもいいのです。書き出したことは、あくまで今の目標です。迷ったら、またそのときの気持ちをリスト化すればいいのです。自分が書いたことに縛られないように気をつけましょう。
それから、おっとりしていて、ボーッとしていることを心配されていますが、短所も見方を変えれば、長所になります。おっとりしているのは、優しい穏やかな性格と取れますし、何をやるにも遅いのかもしれませんが、物事にじっくりと取り組むことはいいことですよね。何事もポジティブにとらえることで、お子さんに対する見方も変わるのではないでしょうか。
\私がお答えしました/
藤田 敦子 先生
ほめて認める独自の「ぺたほめ®子育て術」を提唱し、テレビ出演・出版・講演などで大活躍の子育てアドバイザー。「ぺたほめ®子育て術」によって成長した二人の息子は、最難関大学・京都府立医科大学医学部医学科に現役合格。著書に『母親が変わればうまくいく 第一志望校に合格させた母親がやっている子育て39』(講談社)。藤田敦子オフィシャルブログ https://ameblo.jp/petahome/
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2022年2月号別冊『HugKum』 構成/天辰陽子