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そもそもTOEICとは
TOEICとは、世界共通の英語能力を測るテストで、合否ではなくスコア判定で結果がでます。英語の聞く・読む力を測る「TOEIC® Listening & Reading Test(0~990点)」と、話す・書く力「TOEIC® Speaking & Writing Tests(0~200点)」のテストで各英語能力を測ることができます。
入試や就職活動、昇進の際に一定のTOEICスコアを必須条件、もしくは優遇判定する大学や企業が多くあり、個人の英語能力を示すひとつの指標となるものです。
TOEIC公式サイト:https://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program.html
TOEICの点数別レベル
聞く・読む力のテスト「TOEIC® Listening & Reading Test(0~990点)」は、リスニングのパートが、約45分間・100問(495点)、リーディングが、75分間・100問(495点)の合計約2時間で200問に答えるマークシート方式のテストです。
一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会によって報告された「上場企業における英語活用実態調査 2013年」および「レベル別評価の一覧表」を参考に、TOEIC L&Rの各スコアのレベル別評価をまとめてみました。
リスニング セクション(~495点)
495~375点:幅広い語彙力があり、短い会話や長く複雑な文章を聴いて、話の詳細を理解することができる。
370~275点:短い会話で中級レベルの語彙が使用されるときは、話の詳細が理解できる。しかし、長い聴解文では、広い範囲にわたって情報を関連付ける必要があるときや、難しい文法がでた場合など、話の詳細が理解できてないことがある。
270~5点:簡単な語彙であれば理解が可能であるが、やや難しい語彙が使用されると文脈が理解できない。短い会話で、表現が直接的な場合も理解できていない。
リーディング セクション(~495点)
495~425点:幅広い語彙力、複雑であまり使われない文法構造を理解している。
420~325点:文章に使用されている語彙や文法が難しいときでも、限定的に情報を関連付けることができる。短い会話で中級レベルの語彙が使用されるときは、話の詳細が理解できるが、難しい語彙や単語の例外的な意味、または慣用句的な使い方が理解できないこともある。
320~225点:二つ以上の文にわたって情報を関連付けることができないことが多い。難しい語彙や単語の例外的な意味、慣用句的な使い方が理解できない。規則に基づいた文法構造が理解できるが、あまり使用されない文法は理解できない。
220~5点:限定的な語彙力。文章中の情報について推測ができず、言い換えが理解できない。
TOEIC L&R合計スコア(~990点)
500点以上:多くの大学・学部において、TOEICのスコアを出願資格、判定優遇・合否参考などとして活用している。例えば、青山学院大学国際政治経済学部一般入試では、TOEIC L&R 560点以上を出願資格とし、横浜市立大学医学部推薦入試では、TOEIC L&R 500点以上を加点としている。
600点以上:一般的に、就職活動の履歴書でアピールできるTOEICスコアは600点以上。「上場企業が社員に求めるTOEIC平均スコア」は600点であった。
700点以上:「企業の国際部門で円滑に業務を遂行するには700点以上のスコアを期待」している上場企業は68%にのぼる。転職支援サービスを行う「マイナビエージェント」によると、上場企業の国際部門で求められるTOEICの平均スコアは750点。
800点以上:英語をいかして業務を遂行することができる英語力のレベル。外資系・グローバル企業の採用転職エージェント「エンワールド」によると、グローバル企業の採用基準に860点以上としている企業もあるそう。
900点以上:英検1級程度に値し、900点以上のスコアを取得する人は、全体の受験者の数パーセントのみ。「Non-Nativeとして、十分なコミュニケーションができる」レベルと評価される。
TOEIC初心者がまずやること
TOEIC受験が初めての場合は、何から始めていいのかわからないもの。まずは、以下にあげる3つから始めてみましょう。
自分のレベルを把握する
まずは過去問を解いて、現地点での自分のレベルを把握することがファーストステップです。TOEICテストがどのような形式なのか知ることができるだけでなく、出題傾向を把握し、自分の得意・不得意なポイントも見つけることができます。例えば、理解できない単語がたくさんあった場合は、語彙力不足を克服する必要があります。そのために、「まずは単語を集中的に覚える」などといった学習計画を立てることができます。
目標スコアを決める
目的をきちんと決めてからテスト受験するのもポイントです。TOEICテストをどのように活用したいのかで目標スコアは変わってきます。大学入試のために必要な場合は、大学や学部によって必須としているスコアも異なります。あまりにも高いスコアを一度でクリアしようとすると、モチベーションが下がってしまうことも。自分のペースに合った目標スコアを設定しましょう。
スケジュールを決める
目標スコアを決めて学習プランをざっくりとまとめたら、試験日を決めましょう。テスト申込期間にインターネットでの申し込みが可能ですが、申込期間はテストの種類や回によって異なります。公式サイトでテスト日程を確認し、申し込みをするのを忘れてしまうことがないように気を付けましょう。結果が手元に届くまでも時間がかかるので余裕を持って計画を立てるようにしましょう。
押さえておきたい基本的な勉強法
TOEIC受験に向けて、おさえておきたい基本的な勉強方法とは?効率的に勉強ができる学習方法を知っておきましょう!
単語をひたすら覚える
ロゼッタストーン・ラーニングセンターによると、TOEICテストで400点を取得するには、約3000語の英単語を知っておく必要があるとしています。~600点では、約5000語以上、~700点では、約7,000語以上、~800点では、約8,000語以上、~900点では、約10,000語以上、そして、~990点を取るために必要とされる単語数の目安は、約13,000単語以上としています。英文の読解力を上げるには、語彙力を高めることが必要不可欠となります。1日10個覚えるだけでも、10日で100個になります。毎日繰り返し学習することで覚えることができるようになり、語彙力のアップにつながります。自分の目標とレベルに合わせて単語を効率よく学習しましょう。
文法は中学英語の基礎から復習
TOEIC受験の初心者である場合、英文法を学ぶには、中学英語の基礎から復習を始めるといいといわれています。まずは、どのような文法問題が出題されているのかTOEICの過去問を何度も繰り返しやってみましょう。それを踏まえた上で、 自分が苦手とする文法のレベルを把握し、TOEICの文法問題対策本なども活用してみるといいでしょう。
英語を聴くことに慣れる
とにかく英語をたくさん聴いて、「英語耳」を育てることがリスニング力アップのコツです。音声を聞いて復唱するシャドーイングが効果的であるとされ、その文章を何度も何度も繰り返して聴いてみるのもひとつの方法。隙間時間に英語のニュースを聞き流しするのもいいですが、英語の音に耳を集中させて聴くように意識してみましょう。そうすることで、自分が聞きとれていない単語を見つけることができ、徐々に正しい発音での聞き取りができるようにもなります。
TOEIC受験対策の体験談
実際にTOEIC受験をしたことがあるママパパに、TOEIC受験に向けてどのような勉強をしたのか教えてもらいました!
スーパーエルマーを利用
東京SIM外語研究所が開発した英語学習教材の「スーパーエルマー」は、教科書とCDの購入、もしくはオンラインで英語を学ぶことができるそう。ネイティブスピーカーが英語を理解する方法で学ぶことができるのが特徴的で、リスニング力が上がると評判。教材は、TOEIC600点未満、もしくはTOEIC600点以上の人向けの2種類に分けられており、自分のレベルに適したものを選ぶことが可能。販売を行うソースネクスト株式会社のウェブサイトで、教材のサンプルを視聴することができます。
スキマ時間で効率よく学習
通勤時間、家事の合間や子供が幼稚園や学校に行ってる午前中、子供が寝た後にコツコツ勉強していたというママパパも。普段の忙しいスケジュールの中で、どうにか勉強する時間を作ってあげるのがカギのようですね。
過去問や市販のテキストで学習
テスト対策用の市販の問題集もさまざま発売されています。自分のスタイルに合ったもの、そして過去問を解いて気づいた自分の弱点を克服できるものを探すようにするとよさそうですね。
「過去問」(50代・神奈川県・子ども2人)
「CDをよく聞いていた」(40代・千葉県・子ども3人)
TOEICのおすすめ参考書
TOEIC対策におすすめの参考書がこちら。自分に合った参考書をみつけましょう!
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
TOEICテスト対策に作られた英単語集で、アマゾンではベストセラー1位となった本。レベル別に効率的に学習できるように工夫されており、無料アプリで全ての単語とフレーズの音声を聴くことができます。書籍版とスマホ版があり、自分の学習スタイルに合った方を選ぶとよさそうですね。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8
TOEIC公式教材で、公式スピーカーによるリスニング音声が付属のCDで聴くことができます。本番に向けて音声やスピードに慣れることができるので、何度も繰り返して聴いて学習しておくといいそう。特にTOEIC受験初めての人は、まずは押さえておきたい1冊です。
はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略
600点クリアに向けて、「パート別攻略+実力UP勉強法+完全模試」が入った総合対策本。何から始めていいのか分からない人には、まずこの1冊に目を通してみるのがおすすめだそう。英語力を伸ばすためのコツやスコアアップの戦略も紹介されていることで人気なTOEIC対策本です。
TOEIC学習におすすめアプリ
隙間時間に手軽に学習できるので便利!TOEIC学習におすすめのアプリがこちら。
スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策
TOEIC受験に向けて英語学習ができるアプリ。英単語や問題集だけでなく、文法についての基礎講義の視聴や聞いた音声を書きとるディクテーション、スピード音読の練習もアプリで手軽にできるそう。月額がかかりますが、無料にお試しすることもできるそう。
TOEIC公式コンテンツ by IIBC
1日1フレーズをコツコツと学習することができるTOEIC公式の無料アプリ。毎日更新される「今日のフレーズ」を例文と共に音声付きで学ぶことができます。テストのスケジュールなど最新情報を受け取ることもできるので、テスト受験を検討中の人にもおすすめ。
TOEIC® presents English Upgrader®
「TOEIC公式コンテンツ by IIBC」に先駆けてTOEIC公式アプリとして中~上級者に活用されているアプリ「English Upgrader」。日本語と英語の両方でさまざまなシチュエーションの対話文を学習することができます。理解度をチェックできるクイズ形式のテストもできるので、リスニング力や語彙力のアップに最適。
目標を設定して毎日繰り返して学習しよう!
2016年にTOEICテストの改定が行われており、ママパパ世代が学生だった頃に比べてテストの形式やシステムに大きな変更が加わっているようです。子どもの英語学習が始まり、子育てが少し落ち着いたところで自分自身も英語を学びなおしたいと感じているママパパも少なくないのでは。仕事や育児の隙間時間に英語学習を始めてスキルアップを目指しましょう!
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文・構成/HugKum編集部