4歳の娘に甘く、6歳の長男にばかりきびしい夫。ケンカが絶えず、私はどう関われば…【愛子先生の子育てお悩み相談室】

子育ては日々悩みの連続ですね。保育者歴半世紀あまり。常に子どもに寄り添い、ママたちからの信頼も厚い自主幼稚園「りんごの木」の柴田愛子さんが、豊富な経験を元に、悩めるお母さんにアドバイス。

長女は、夫のお気に入り。きょうだいげんかをすると、長男ばかり怒られます

3人きょうだいで、一番上が6歳男児。下2人は女児で、4歳、2歳です。

夫は、大人しくて聞き分けがいい長女を特別に可愛がります。長男はそれが嫌で、長女に意地悪をして、夫に怒られてばかりです。

おもちゃの取り合いなどでけんかが始まると、夫は「妹に貸してあげなさい!」と言って、長男をすぐにガマンさせます。そのため長男は怒り、再びきょうだいげんかが始まり、また夫が長男を怒るという悪循環に陥ります。私はどのように間に入るといいでしょうか。(2歳&4歳&6歳の子のママ)

親がひいきすれば、子どもたちの仲は悪くなります

ご主人の行動は残念ですね。親がひいきしたら、きょうだいの仲は悪くなる一方です。

子どもたちは、ご主人が長女をひいきすることなんてお見通しです。夫婦で話し合って、ひいきをするぐらいならば、子どもたちのけんかは仲裁しない・放っておくというルールを決めましょう。ただし手に物を持ったままけんかをしたり、物を投げたりするときは、けがをするので親が入って止めてください。

親がけんかを仲裁すると、子どもは誰の味方になるか見ています

親がけんかの仲裁に入ると、子どもたちは“誰の味方をするか”しっかり見ています。子どもにとって親は命綱です。きょうだいの中で一番、愛情をかけてほしいと思っています。

もし、子どもたちのけんかを止めるときは、「もうやめなさい!」「うるさい!」といって止めましょう。下の子が泣きついてきたら「よしよし」と、なだめてあげればいいのです。「誰が悪い」なんて白黒つける必要はありません。

「誰が好き?」と聞かれたら、どの子にも「あなたが一番!」と答えて

もし子どもが「ママ(パパ)、誰のことが一番好き?」と聞いてきたら、どの子に対しても「あなたが一番!」と答えてあげてください。

きょうだいみんなに言っていることがバレてしまったら「みんなが一番ってことよ!」と言いましょう。親が「一番!」と言ってくれたことに、子どもたちの心は救われます。

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記事監修

保育者
柴田愛子 しばた・あいこ

自主幼稚園「りんごの木」代表。子供の気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて47年。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)など、多数。

イラスト/海谷泰水

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