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リビング階段(リビングイン階段)とは?
「リビング階段」(リビングイン階段)とは、リビングの中に、上の階へと続く階段を設置する間取りのことを指します。
かつては上階への階段は玄関ホールに配置されるのが一般的でしたが、昨今では、この間取りが人気に。上の階へのつながりができる分、天井が高くなり、開放感が高まります。とはいえ、リビングに階段を配置することで生じる不便を懸念する方も少なくありません。
そこで今回は、HugKum読者のママパパを対象に、リビング階段に関するイメージをアンケート調査。以下では、みなさんから寄せられた回答をお伝えします。
さらに、そのメリットとデメリットを、実際にリビング階段のあるお家に住む方々からの声とあわせてご紹介!
リビング階段はほんとうに、子育て世帯に人気?
ここではさっそく、子育て世帯の方々のリビング階段への考えを見ていきましょう。アンケートで聞いてみたのは、こちらの質問「リビング階段は良いと思いますか?」です。
Q.リビング階段は良いと思いますか?
寄せられた回答では、なんと過半数を超える51.7%もの方々が『どちらとも言えない』と回答。コメントには、「お洒落だが子どもがあばれると危ない」「家族のコミュニケーションがスムーズになるが、冷暖房の効率が下がりそう」といった意見が寄せられました。
次いで多かったのが、『良いと思う』(30.8%)との回答です。コメントには、主に「開放感」に関するポジティブな声が見受けられました。
最後が、『良くないと思う』(17.5%)との回答。意見としては、「上階への来客時に、必ずリビングが見えてしまう」「落ち着かない」といったものが挙げられています。
開放感やおしゃれさなど、見た目にはメリットを感じられる一方で、エアコンの効率等のデメリットを気にされる方が多い印象を受けますね。
良いと思う
どちらとも言えない
良くないと思う
リビング階段のメリット|おしゃれな見た目&コミュニケーションが円滑に!
ではここからは、リビング階段にはどのようなメリットがあるのかを、具体的に見ていきましょう。リビング階段があるお住まいに在住のママパパからの声もご紹介!
家族間コミュニケーションの機会の増加
リビングに階段があるメリットのひとつとしては、上階に上がるために必ずリビングを通る必要があるため、家族同士が顔を合わせる機会が増えること。コミュニケーションがしやすいため、お子さんが自分の部屋を持ってからでも、お互いの存在を感じ合うことができます。
開放感あるリビングに
リビングに階段を配置する場合、上の階へのつながりができる分、空間に広がりが感じられます。また、吹き抜けとも合わせやすく、その分天井が高くなるため、リビングの開放感がより際立ちます。
階段がリビングをおしゃれに演出
リビング階段は、デザインの選択肢も多い点も魅力。デザインや素材にこだわることで、リビングの空間自体をおしゃれに演出するアクセントとなってくれます。
実際にリビング階段にしてよかったという声
実際に、リビング階段を設置して良かった!という声も多数届きました。特に、親がお子さんやそのお友だちと顔を合わせやすいことや、導線のスムーズさがメリットとして挙げられています。
リビング階段のデメリット|エアコン効率、ニオイ、音…etc
では、反対に、リビング階段にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。具体的なデメリットと、ママパパたちから寄せられたご意見をご紹介します。
エアコン効率が下がる可能性
まず一つ目は、ママパパたちからの回答でも挙がっていたこちらのデメリット。空間が広がる分、リビングや上階の冷暖房効率が下がる可能性があります。
ただし、天井取り付け式の扇風機「シーリングファン」の導入等によって、このデメリットは防ぐことができます。
上階へ上がる際、リビングが丸見えに
上階への来客時に、リビングが丸見えになるというデメリットも。また、家族が来客と顔を合わせることをメリットと感じる場合もあれば、「気まずい」といったようなデメリットに感じる場合もあります。中には、リビングが必ず丸見えになるため、常に片付けておかなければならないことが億劫な方も。
ニオイ・音が上階へ
リビングと上階が直結する分、料理のニオイや音もまた、上階へと伝わりやすくなります。ニオイを防ぐためには、キッチンをなるべく階段から離し、換気扇も強力なタイプを選びましょう。また、音に関しては、防音性の高い素材を壁や床に採用するのがおすすめです。
実際にリビング階段にして後悔したという声
実際にリビングに階段を配置して後悔した声としては、主に「エアコン効率の低下」や、「リビングが丸見えになること」「料理のニオイが上階まで上がってしまうこと」等が見受けられました。
理想の空間を実現するために…検討したいポイント
上述してきたシーリングファンや防音壁の導入のほか、リビング階段のデメリットをできるだけ防ぐためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか。検討しておきたいポイントをご紹介します。
音、ニオイが気になるなら…
上階にニオイや音が伝わってしまうことや、エアコン効率の低下がどうしても気になる場合は、吹き抜けはやめておいたほうが吉。その分、開放感は損なわれてしまいますが、階段前にカーテンや扉を設置すれば、これらのデメリットは防ぐことができます。
プライバシーを確保したいなら…
上階へ通過する際に、来客にリビングが見えてしまうのが気になる場合は、階段とリビングの間に壁を設置しましょう。一時的に配置するパーテーションでも、少しはプライバシーが保てます。
おしゃれで実用的な間取り・レイアウトの実例
ここからは、リビング階段を取り入れた間取り・レイアウトの実例をご紹介。おしゃれで実用的な実例を集めました!
スケルトンタイプのスタイリッシュなリビング階段
こちらの間取りでは、踏み板と骨組みのみの「スケルトンタイプ」の階段をリビング階段に採用。仕切りもパイプタイプで、上り下りの手すり代わりになるほか、空間の開放感を損ないません。
テーブルも幅は狭め&横長のものを採用しており、お部屋の余白を活かしたレイアウトです。
階段下のスペースを活かした間取り
こちらのお部屋では、階段下のスペースを活かして収納に。
リビングに階段があると、その分お部屋が狭くなるのでは? と感じる方もいるかもしれませんが、階段下のスペースを有効的に活用すれば問題ありませんね。
オープンキッチン+リビング階段の組み合わせ
こちらは、オープンキッチン+リビング階段を組み合わせたタイプの間取り。キッチンから上階へのニオイが心配になりますが、キッチン側の天井を低くし、大きな換気扇を設置すれば問題なさそう! 料理をしている最中でも、上階に上がるお子さんを見守ることができますね。
デメリットと上手に付き合い、理想のリビング階段レイアウトを♪
今回は、リビング階段に関するママパパたちからの意見をご紹介の上、そのメリットやデメリット、実例をお伝えしてきました。
デメリットもある一方で、開放感や、家族とのコミュニケーションが取りやすくなる…といった、「リビング階段ならでは」のメリットはやはり魅力的。デメリットとの上手な付き合い方を探りながら、理想のリビング階段付きの間取りを実現してくださいね。
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文/羽吹理美 構成/HugKum編集部