キムチを使いきる
本場の韓国では各家庭で味に特徴があるというキムチ。日本でも商品によって味の違いに差があり、辛さが強いものから、無発酵で浅漬けのようなさっぱりとしたキムチもあります。
冷蔵庫で保存しているだけで酸味が強くなってしまうこともありますから、調理して味を整える工夫を覚えておくと、お好みの味で食べられます。
余ったキムチの使い道
スーパーなどで市販されているキムチは、開封後2週間が消費の目安です。食べきれなかったキムチをそのままにせず、早めに調理して食べきりたいものです。
めんつゆなどの調味料を少量加え、さきイカや納豆などと合えることで、手軽で簡単なリメイクができます。
また、豚キムチのように炒め料理にすると、酸味が抑えられ、調味料ごとすべておいしく食べられます。
小さく刻めばチヂミの具、混ぜご飯、チャーハンに使えて、使い道は幅広くあります。
子どもでも食べやすい工夫
さらに、お子さんに食べやすくするためには、卵や豆腐を入れると辛さをマイルドにできます。同じ発酵食品のヨーグルトやチーズ、味噌を混ぜてもよく合います。
他にも、スープの中で泳がせて唐辛子を洗い落とせば、甘みの強い白菜だけが残ります。
それでもお子さんが食べるには辛すぎる場合は、大人だけにキムチをトッピングする方法もありますから、参考にしてください。
また、売り場に並ぶキムチの中から、唐辛子の量が少なく、色が白い商品を選ぶと驚くほど辛味がありません。これは浅漬けに似たキムチで、酸味は強めですが辛味が少なく、お子さんには食べやすい商品です。
卵でふわふわに
卵焼きを作る際、卵液に刻んだキムチを入れると、優しい辛さの卵焼きに仕上がります。さらに具材の種類を増やすことで、辛さが穏やかになります。
キムチのふわふわ焼き
卵と長芋、チーズを入れてまろやかな焼きものを作ります。キムチの赤色と焼き色がよく映えて、見た目もおいしそうに仕上がります。
◆材料
(4人分)
キムチ 100g
卵 3個
長芋 300g
【A】
めんつゆ(ストレートタイプ) 小さじ2
マヨネーズ 小さじ1
ピザ用チーズ 20g
ごま油 小さじ1
◆作り方
【1】キムチは粗く刻みます。
【2】長いもをすりおろし、【A】と卵を割り入れてよく混ぜます。
【3】耐熱容器にごま油を塗り、【2】を流し入れます。チーズをトッピングしてください。
【4】両面焼きのグリルで10分程度加熱します。
キムチうどん
キムチと冷凍うどん、納豆に卵黄をのせてうどんを作ります。材料は、すべてコンビニで揃います。
◆材料
冷凍うどん 1玉
納豆 1パック
キムチ 40〜50g
【A】
めんつゆ(ストレート) 小さじ1
ごま油 小さじ1
【B】
卵黄 1個分
お好みで、貝割れ菜、ごま、万能ねぎ 各適量
◆作り方
【1】冷凍うどんを耐熱容器に入れ、電子レンジのオート機能で温めます。
【2】【1】のうどんに納豆とキムチ、【A】を混ぜ合わせます。
【3】器に盛り付け、【B】でトッピングしてください。
豆腐の甘味でまろやかに
冷奴はトッピングを変えるだけで、お子さんと大人で味を変えられる便利な一品です。大人用には思う存分辛いメニューを用意して、楽しんでください。
豆腐のキムチ和え
シンプルに豆腐とキムチを和えるだけ。お子さん用には調味料だけで出してあげてもおいしく食べられます。
大人用はキムチや、チャンジャなどを用意して、たっぷりとかけてください。
◆材料
(2人分)
豆腐 150g
キムチ 50g
【A】
ごま油 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ1
煎りごま 少々
◆作り方
【1】豆腐を食べやすい大きさに切ります。
【2】【A】の調味料を混ぜて【1】の豆腐に回しかけます。
【3】刻んだキムチをのせ、煎りごまをふりかけていただきます。
チーズならお子さんも満足
キムチの辛味をマイルドにしながら、味もまとまる食材といえば、チーズが代表具材として挙げられます。
チーズダッカルビ
作り置き食材やお弁当にも活躍します。大勢の人が集まる時はホットプレートで焼くと盛り上がりますよ。
◆材料
(4人分)
キムチ 80g
鶏もも肉 1枚
玉ねぎ 1/4個
にんじん 1/3 本
じゃがいも 中1個
しょうが 1片
ごま油 大さじ1
ピザ用チーズ
【A】
コチジャン 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
砂糖 大さじ1
酒 大さじ1/2
◆作り方
【1】キムチを刻み、すりおろしたしょうがと和えます。そこに、一口大に切った鶏肉と【A】、薄切りにした玉ねぎを入れて15分程度冷蔵庫で寝かせます。
【2】じゃがいも、にんじんは乱切りにして、全体にごま油をまぶします。電子レンジ600wで2分加熱してください。
【3】耐熱容器に【1】と【2】を入れて、真ん中にピザ用チーズをのせます。
【4】200℃に温めたオーブンで25~30分焼いて完成です。
スープに入れて甘味を堪能
白菜キムチのスープは、漬けた白菜の甘みに驚かされます。この甘みがどこからくるのか、発酵食品の神秘です。
白菜キムチの卵スープ
辛味を抑えた国内産のキムチを使うと、「かきたま汁のキムチ風味」に仕上がります。豆腐と卵をたっぷり入れて、食べるスープに仕上げます。
◆材料
(4人分)
水 500cc
卵 2個
豆腐 120g
白菜キムチ 150g
青ネギ 少々
鶏ガラスープの素 小さじ1
味噌 大さじ1
◆作り方
【1】鍋に水、鶏ガラスープの素、手で割りほぐした豆腐を入れて温めます。
【2】刻んだキムチを入れ、ひと煮立ちしたら味噌を溶かし入れます。
【3】最後に溶き卵を加え、かき混ぜながらひと煮立ちするまで温めます。最後に青ネギをちらして完成です。
ときには大人味のピリ辛レシピを食卓に
複雑な味を好まない子どもと大人では嗜好が違うものです。ときには大人好みの味付けを食べたいですよね。
お子さんの分を考えると、ひと手間多く必要になってしまいますが、キムチならトッピングするだけで味が変わります。お子さんと一緒のメニューでも、みんなが満足できます。
アレンジメニューの幅を広げて、取り入れてみてください。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)