オンタイムの意味は?
最初にオンタイムの意味や由来を紹介します。主にどのようなシーンや業界で使われているのかについても見ていきましょう。
基本的には「時間通り」を意味する
オンタイムは英語の「on time」が由来で、英語の読み方を片仮名にした言葉です。意味も英語と同じで、「時間通り」という意味です。
基本的には「事前に定められていた時間通り」という意味合いで、早まったり遅くなったりした場合は、オンタイムではありません。
例えば、「時間通りにミーティングを始めましょう」という文は、「オンタイムにミーティングを始めましょう」と言い換えられます。
さまざまな業界で使われる
オンタイムはさまざまな業界で使われており、業界によって異なる意味で使われることもあります。
ビジネスシーンでは、「勤務中」という意味で使われることも珍しくありません。そのため、「時間通り」と「勤務中」のどちらを意味しているのか、状況や文脈から判断する必要があります。
音楽業界では「音楽編集ソフトなどを用いて、画面上で拍に合わせて音源を打ち込むこと」を指します。航空業界で使われるオンタイムは「定刻通りに離着陸する」という意味です。
オンタイムの使い方を例文付きで紹介
意味を理解できても使い方が分からなければ、言葉は正しく使いこなせません。そこで、使い方を分かりやすい例文とともに紹介します。使う際の注意点も確認しましょう。
一般的な使い方
前述の通り、オンタイムは業界によって意味が異なります。ここでは、一般的な意味での使い方を紹介します。
●プレゼンをオンタイムに始めますので、早めに会議室にお集まりください。
●電車がオンタイムに到着しなかったので、5分ほど遅れて出社します。
●新商品の開発についてさまざまな意見が飛び交い、会議がオンタイムに終わらなかった。
●サッカーの試合の中継がオンタイムに始まらないまま外出する時間になってしまったため、見られず残念だった。
●オンタイムを心掛けているが、道路が渋滞していて待ち合わせに遅れてしまうこともある。
このように、ビジネスでもプライベートでも「時間通りに」の言い換え表現として使えます。
使い方に注意が必要なシーンも
間違えやすいのが、テレビやラジオに関して使う場合です。今現在、放送されているテレビを見たりラジオを聞いたりするという意味で、「オンタイムでテレビを見る(ラジオを聞く)」というのは誤りです。
この場合は「テレビ(ラジオ)番組を放送開始時間から見る(聞く)」という意味になります。すでに放送が開始しており、途中から見たり聞いたりする場合はオンタイムとはいいません。
似た印象の表現は何がある?
続いて、オンタイムに似た印象の表現や対義語を紹介します。それぞれの意味や例文をしっかり確認して、正しく使い分けられるようになりましょう。
リアルタイム
「リアタイ」と略して使われることもあるリアルタイムは、英語の「real time」を片仮名にした言葉です。「実時間」という意味で、今現在流れている時間のことです。
近年は、「テレビ番組などを放送されている時間に視聴する」という意味で使われています。「リアルタイム検索・ランキング」など、ITやインターネット業界でもよく使われている言葉です。
●ワールドカップをリアルタイムで視聴したから寝不足だ。
●残業続きで、好きなドラマをリアルタイムで見られたことがない。
●通販で洋服を買うときは、リアルタイムランキングをチェックしている。
アイドルタイム
アイドルタイムは、「仕事がない・暇な・稼働していない」などの意味を持つ英語の「idle」が由来です。仕事をしていない時間や休憩・待ち時間を指し、忙しい時間帯を表す「ピークタイム」の対義語です。
飲食業界では、混み合うランチやディナータイムの前の、仕込みや掃除などの準備時間を指す言葉として使われます。製造業界などでは、機械が稼働していない待機時間などを指します。
●レストランのアイドルタイムに料理教室を始めました。
●アイドルタイムに順番で休憩を取りましょう。
●アイドルタイムをいかに有効活用できるかを考え、改善していく必要がある。
ディレイ
英語の「delay」を片仮名にしたディレイは、「遅延」や「遅れ」を意味し、オンタイムの対義語にあたります。ただし、業界によって意味や使い方が異なるので注意しましょう。
例えば、音楽業界では音響効果の一つで、ゲーム業界ではわざとタイミングを遅らせることを指します。サッカー業界では、相手の攻撃を遅らせるディフェンス戦術のことです。
●悪天候で搭乗予定の飛行機がディレイになった。
●ディレイをかけたおかげで、より美しいサウンドに仕上がった。
●昨日のサッカーの試合は、見事なディレイが勝利に結びついた。
意味を理解してシーンに合わせて使おう
オンタイムはビジネスやプライベートで、「時間通り」という言葉の代わりに使えます。ただし、業界によって意味が異なることもあります。
リアルタイム・アイドルタイム・ディレイとともに、シーンに合わせて正しく使いましょう。
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構成・文/HugKum編集部