8割の親が子どもの金融教育がさらに重要になると感じている!
同調査の「キャッシュレス社会になると、金融教育のあり方が変わる(さらに重要になる)と思いますか?」の問いに対し、8割の親が金融教育が変わる(さらに重要になる)と回答しています。
最近の子どもたちは、日常生活でお金を目にする機会がぐっと減り、現金よりもパパッと決済できる、スマホ決済や交通系電子マネーなどを使うことが増えてきました。
そこで、子どもへのお年玉は電子マネーにチャージするという話も聞こえてきますが、実際にお年玉を電子マネーにすると答えた家庭は1割にとどまるそうです。
生活が便利になるキャッシュレスですが、子どものお年玉にはなぜ利用する人が少ないのでしょうか?
参照:2022年のお年玉事情。「キャッシュレスのお年玉」に過半数の親が賛成|FinancialAcademy
高等学校では金融教育を2022年4月からスタート
今まで、子どもが親の収入を聞くことがタブーと言われ、親子でお金のことを話さないという背景がありました。そこでパパママ世代を含めたすべての大人は、お金についての正しい教育を受けないまま大人になっていたのです。
そんな中、日本では2022年4月より、高等学校の家庭科で金融教育がスタートしました。高等学校で習うのは、家計管理とライフプランニング、使う、備える、貯める・増やす、借りる、金融トラブルの7つのカリキュラムです。
実は小学校では2020年から、中学校では2021年から金融教育がすでに開始されています。金融教育を学校の授業で取り入れるようになった背景には、キャッシュレスが急激に進んだからという理由ではなく、成人年齢が18歳に引き下げられたという法的な背景もあるようです。
今は、18歳、19歳の子どもが成人とみなされるようになりました。その新成人たちは、今まで保護者の承諾が必要だったローンや投資を自由に始めることができるようになりました。ですがそれらには当然リスクが伴うため、メリットだけでなくリスクをしっかりと学ぶ必要があるということです。お金の知識があれば、経済的にも自立し、より良い暮らしができるということでしょう。
ここが違うよ!?日本とアメリカの金融教育
最近日本で取り入れられた金融教育ですが、アメリカでは3歳から金融教育が始まります。
PACFC が作成している「お金の道しるべ(Money Milestone)」によると、すでに3歳から物を買うにはお金が必要といったお金の基礎を学びはじめます。
金融教育のカリキュラムを日本と比べると、アメリカは小学生で複利やクレジットカードの利用について学習しますが、日本では高等学校に入ってから、ようやく複利やクレジットカードについて、そして金融トラブルの解決方法や医療保険など、主に実用的なことを学習するようです。
現在、金融教育を小さなころから受けているアメリカの資産配分は、投資信託や株式の割合が高く、日本の場合は預金がほとんどの割合を占めています。
しかし、これから日本の高等学校で学習する資産形成の内容は投資の学習が充実しているため、今後はアメリカのような資産配分になるかもしれません。
子どもの金融教育を育むアプリ3選
すでに小学校で金融教育が始まっている日本ですが、家庭でも金融教育を始めたいと考える人には、アプリでの金融教育がおすすめです。
以下、金融教育ができる3つのアプリを紹介します。ご家庭での金融教育の参考にしてみてください。
①ハロまね~親子で学ぶ、こどものお金管理~
小学生向けの金融教育アプリ。
主な機能は、①おこづかい機能②ハロまね銀行機能③
②PIGUCHI(ピグっち)
③まねぶー
ハンバーガー屋さん、お花屋さんなどのお仕事体験をしながらマネブというアプリ内通貨を得て、アイテムを購入していく3歳から使用できるアプリです。
アプリの使用時間を60分まで設定できるので、親御さんも安心してお子さんに使わせることができますね。実際にある企業のお仕事体験ができ、職業体験も含めお子さんが楽しくお金の仕組みを学べそうです。
小学生向けのアプリが多いですが、操作が簡単なので、未就学児でも活用できるものも。親子でお金について話し合いながら、ご家庭の金融教育に活用してみてはいかがでしょうか。
文・構成/安齋美咲