Q:同じ子とべったりな関係になりがち。家庭に不満があるのでしょうか。
娘は保育園の頃から、仲良しができるとその子とばかり遊んだり、給食を必ず隣で食べたがったりしていました。
ところが、進級して一番の仲良しと別のクラスになってしまいました。最初は戸惑ったものの、新しい仲良しを見つけて同じようにべったりの関係になりました。
けれど、小学生になると、また今度はその子とクラスが分かれてしまいました。毎回仲良しと別のクラスになるのは先生方の何かの意図があるのでしょうか。
また、子どもが特定の友だちを頼って、その子とばかり遊ぶのは良くないことなのでしょうか。何か家庭で不満や不安があるからなのではと心配です。
(K・T さん)
A:心配いりませんよ! 友だちの話をたくさん聞いてあげましょう。
学校では仲の良い子同士を、入学時や次の学年で別のクラスにすることは少ない傾向にあります。気の合う子を引き離す理由はありませんよね。それよりむしろ、顔を合わせるとトラブルになってしまうような、仲の悪い子を別のクラスにすることはあります。
娘さんにとって、同じ子とばかり遊ぶというのは、その子を信頼しているということ。子どもは安心できる居場所が欲しいのです。特定の子と一緒にいるというのは、そこが娘さんが安心できる居場所ということなのです。
だからといって、娘さんが家庭に不満や不安を持っているということではありません。おうちでは「仲の良い友だちがいていいね。○○ちゃんのことが大好きなんだね」などと、友だちの話をたくさん聞いてあげてくださいね。
お父さんお母さんが自分の友だちに興味を持ち話を聞いてくれるのは、とても嬉しいはずです。娘さんも安心して友だちと楽しく過ごしてくれるでしょう。
学校では、子ども一人一人の性格や個性を尊重します。学習時間やクラス遊びのなかで必ず、友だちと交流する場面がいくつも用意されており、そのなかで子どもたちはコミュニケーションを学んでいきます。
娘さんのように、特定の子と遊びたがる子は多くいます。けれど、大勢でも楽しく遊ぶことができていれば問題はないでしょう。
学校にはいろいろな子がいます。大勢のなかで、ケンカしたり言い争ったり、あるいはそれを傍観したりしながら社会性を学んでいます。いろいろな人と関わり、成長の糧にしてもらえたらと思います。
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1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2023年1月号別冊『HugKum』
構成/天辰陽子