アルジェリアってどんな国? ローマ遺跡やサハラ砂漠などの見どころがたくさん!【親子で学ぶ世界地理】

「アルジェリア」と聞いて、どこにあるのか、どんな国なのかを思い浮かべることはできますか? アルジェリアは、北アフリカに位置する国で、世界遺産がたくさんあるのが魅力です。
この記事では、アルジェリアの基本情報や、観光地、特徴などを解説していきます。

アルジェリアってどんな国?

北アフリカに位置する「アルジェリア」。この国は世界遺産がたくさんあることで知られています。そのほかにも魅力的なスポットや特徴があるので、これから説明していきましょう。

アルジェリア基本情報

まずは、アルジェリアの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を見ていきましょう。

国名

正式な国名は、「アルジェリア民主人民共和国」といいます。

首都

首都は、アルジェです。

場所

アルジェリアはアフリカ北部に位置します。近くにある国には、モロッコやチュニジア、リビア、地中海を挟んでスペインやポルトガルがあります。

日本との時差

日本とアルジェリアとの時差は8時間で、日本の方が8時間進んでいます。たとえば日本が午前8時だとすると、アルジェリアは午前0時となります。

面積

アルジェリアの面積は、238万平方キロメートルです。その内、砂漠地帯は約200万平方キロメートルあります。面積の広さはアフリカ1大きいです。ちなみに、日本の約6倍もの面積があります。

エリア

アルジェリアは、「アルジェリア北部」「アルジェリア中部」「アルジェリア南部」の大きく3つのエリアに分かれています。

アルジェリア北部は、首都・アルジェがあるエリアです。フランス植民地時代の建築が残っている街並みや、古代ギリシャ・ローマ時代の遺跡があります。

アルジェリア中部は、サハラの入り口にあたるエリアです。砂丘や世界遺産「ムザブの谷」があります。また、ナツメヤシの栽培が盛んです。

アルジェリア南部は、アセクレム高原やタッシリ・ナジェ-ル国立公園があります。

南にサハラ砂漠、北に地中海と接するアルジェリア

人口

アルジェリアの人口は4,390万人(2020年5月、アルジェリア国家統計局)です。日本の人口はおよそ1億2千万人なので、くらべると3分の1程度となります。

言語・公用語

アルジェリアでは、「アラビア語」「ベルベル語」が国語、公用語です。国民の間で広く使われている言語に「フランス語」があります。

通貨

アルジェリアの通過はアルジェリアン・ディナール(DZD)です。1アルジェリア・ディナール は0.96 円です(2023年1月29日現在)。

宗教

アルジェリアの人々が信仰する宗教は、イスラム教です。なかでもスンニ派がほとんどなのだそうです。

アルジェリアの国旗

歴史

アルジェリアはフランスの植民地でした。しかし、アルジェリア戦争に勝利し、1962年7月に独立して、アルジェリア民主人民共和国が成立しました。

天気・気候

アルジェリアは面積が広いため、エリアによって天気・天候が大きく異なります。

アルジェリア北部の地中海沿岸地域の平均気温は、夏が24〜26℃、冬が10〜12℃です。ただし、年間を通して降雨量が多いです。日本とくらべると、夏の暑さや冬の寒さが厳しいわけではないので、アルジェリア北部の沿岸地域のほうが過ごしやすい気候といえます。

高原や山岳地帯は、夏は暑く、冬は寒いのが特徴です。雪がたくさん降るため、スキーができます。

砂漠地帯は、冬の時期の気温差が大きいのが特徴といえます。また、5〜9月は雨がほとんど降らず、9〜12月にかけて雨の量が増えていきます。ただし、内陸部は降水量が少ないです。

アラビア語のサフラ(不毛、荒地)に由来するサハラ砂漠は、面積約1,000万平方キロメートルでアフリカ大陸の3分の1近くを占め、日本列島の24倍の広さ。世界一の砂漠といわれる。

アルジェリアの治安・住みやすさ

アルジェリアの治安や住みやすさを解説していきましょう。

治安はエリアによっては危険

アルジェリアの治安はあまりよいとはいえません。外務省の危険度情報を見ると、すべての地域で危険レベル1以上となっています。なかでもマリやニジュールが隣接するエリアは危険です。首都のアンジュは比較的危険度が低いものの、現地を訪れたときには一人歩きはやめたほうがよいでしょう。

住みやすさもエリアによる

アルジェリアの治安はあまりよくありませんが、物価が安く、生活水準が高いという特徴があります。あるランキング調査によると、生活水準の高さで、生活状況が世界で71位、ヘルスケア73位、教育が87位となっています。そのため、都市部などにおいては住みやすいといえるかもしれません。

アルジェリアの見どころ・観光

アルジェリアは世界遺産がたくさんあるのが特徴的です。その世界遺産や観光名所などをご紹介しましょう。

1世紀にローマ皇帝トラヤヌス帝によって築かれた植民都市・ティムガッドは、「アフリカのポンペイ」と呼ばれるほどに保存状態がよく、碁盤目状の区画の様子がよくわかる。

ティムガッド

1982年に世界遺産として登録された「ティムガッド」。ここは、ローマ皇帝トラヤヌス帝によって築かれたローマ帝国の植民都市です。凱旋門や大浴場、劇場などのローマ遺跡を見ることができます。

シェルシェルとティパサ

シェルシェルは、首都アルジェより車で1時間半程度で行くことができる港町。ここは、カイサリアという古代都市であった場所です。町中に、ローマ時代の遺跡である神殿やフォーラム、古墳などが残されており、古代ローマ人の生活が伺いが知れます。

ティパサは、フェニキア人によって建設された港町です。ここでは、円形闘技場や魚醤工房、大聖堂などの遺跡を見ることができます。また、ティパサの近くには、クレオパトラの娘のセレーネの墓と言われるモーリタニア王家の墓もあります。

タッシリ・ナジェール

「タッシリ・ナジェール」は、サハラ砂漠にある台地状の山脈です。全長800km、幅50km、平均高度1,700mの広大な荒野に、12000年前から連続して描かれた1万点以上の岩壁画があります。この岩壁画には、赤ちゃんをあやす女性や、狩りをしている人の様子、キリンや象、牛、馬などの動物が描かれており、当時の生活やアフリカの歴史を知ることができる貴重な場所です。

カスバ

「カスバ」は、首都アルジェの旧市街を構成する一画。伝統的な古い地区で、迷路のような入り組んだ路地や、おもちゃを積み上げたような家々といった街並みが魅力です。1992年に世界遺産に登録され、映画『望郷』や『アルジェの戦い』などの舞台として知られています。

アムマ植物園

「アムマ植物園」もアルジェリアで人気の観光スポットです。広い敷地内には、植物園、動物園、湖があり、日本ではなかなか見ることができない巨大なガジュマルの木などの植物を鑑賞できます。ちなみにここは、映画『ターザン』のロケ地です。

アルジェリアの特徴・有名なもの

観光地以外に、アルジェリアで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。

クスクス

アルジェリアの伝統料理のひとつが「クスクス」です。クスクスとは、世界最小のパスタで、お米のような見た目をしています。このクスクスに、ラム肉や豆、トマトやなす、パプリカなどの野菜をトマトソースで煮込んだ料理を合わせることが多いです。クスクスは、日本でも手に入ります。

お米より小さい粒がクスクス。お米になじんだ日本人には食べやすいかも。

オリーブオイル

アルジェリアの特産物のひとつにオリーブオイルがあります。アルジェリアはオリーブオイルの生産量が世界10位以内に入るほどのオリーブオイル大国です。オリーブオイルはローマ人によってもたらされ、生産地となったそうです。

トゥアレグ族のアクセサリー

トゥアレグ族は、アルジェリア、マリ、ニジェールの砂漠地帯に住むベルベル系遊牧民です。別名「砂漠の青い貴族」とも呼ばれ、青い衣装や青いターバンを身につけています。また、銀のアクセサリーを身につけているのも特徴で、トゥアレグ族が作る銀のアクセサリーはお土産として人気があります。

アクセサリーは、アルジェリアの砂漠近くの観光地や世界遺産で購入することができるそうです。

世界遺産が学べる国・アルジェリア

アルジェリアには、古い街並みやローマ遺跡といった世界遺産がたくさんあり、アフリカの歴史や古代ローマについて知ることができます。アルジェリアのことをもっと知りたいという人は、本やインターネットで調べてみるとよいでしょう。

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文・構成/HugKum編集部
画像協力/Fancyellow

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