ウガンダってどんな国? 何で有名? 治安や世界遺産など基本情報をチェック【親子で学ぶ世界地理】

東アフリカに位置するウガンダ。南スーダンから多くの難民が暮らしていますが、緑豊かで自然が美しいことから「アフリカの真珠」と呼ばれる国です。そんなウガンダはどんな国なのか、時差、人口、気候、歴史などの基本情報から、見どころ、観光地、名物料理などをわかりやすくご紹介します。

ウガンダってどんな国?

通称「ウガンダ」として知られるこの国の正式名称は「ウガンダ共和国」。東アフリカに位置する国です。

農業に適した緑豊かな大地があり、野生動物を見られる国立公園も数多く、アフリカ最大のビクトリア湖もあることなどから、かつてイギリスのチャーチル首相がウガンダを「アフリカの真珠」と呼んだことがよく知られています。

そんな美しいウガンダは、どんな国で、どんな特徴があるのか、これからご紹介していきます。

ウガンダ基本情報

まずは、ウガンダの基本情報を確認しましょう。

国名

ウガンダ共和国

首都

カンパラ

首都カンパラの街並。

場所

アフリカ大陸の東側にあり、南スーダン、ケニア、タンザニア、ルワンダ、コンゴ民主共和国と隣接します。面積がおよそ7万平方㎞とアフリカ最大の湖、ビクトリア湖もあります。赤道直下にある国です。

日本との時差

6時間(日本の方が6時間進んでいます)

面積

24万1000平方km

日本の総面積は37万8000平方㎞で、本州は22万8000平方㎞。つまり日本の本州と同じくらいの広さと言えます。

エリア

2020年7月時点で、135の県と、県と同格の首都カンパラ市から構成されています。さらにこの136県は4つの地域(中央、東部、北部、西部)に分類されます。

人口

4427万人(2019年の世界銀行のデータ)

日本の人口は1億2477万人(2023年1月1日時点)なので、ウガンダの人口は日本の人口の約35%です。

言語・公用語

英語、スワヒリ語、ルガンダ語

通貨

ウガンダ・シリング(Uganda Shilling)
1ウガンダ・シリング=約0.035円(2023年1月25日時点)

宗教

キリスト教(6割)、伝統宗教(3割)、イスラム教(1割)

歴史

1962年 独立
1963年 共和制移行
1966年 オボテ首相がクーデター、大統領に就任
1971年 アミン少将がクーデター、大統領に就任
1979年 アミン大統領失脚(ルレ大統領就任)
1979年 ルレ大統領失脚(ビナイサ大統領就任)
1980年 オボテ大統領復帰
1985年 オケロ将軍によるクーデター
1986年 ムセベニ中将がクーデター、大統領に就任
1966~2021年 大統領・国会議員選挙、ムセベニ大統領当選

天気・気候

ウガンダはほぼ赤道直下に位置する国です。しかし平均海抜が1200mと高地にあるため、比較的涼しい気候が一年を通じて続きます。首都カンパラの平均気温は21~23℃、湿度は50~90%。日本の夏の避暑地のような気候をイメージするとわかりやすいでしょう。気候は、雨季と乾季にわけられます。ただ雨季でも、雨は1日に数時間降る程度です。

ウガンダの治安・住みやすさ

ウガンダの治安や住みやすさはどうなのでしょうか?

治安は危険レベル1~2

外務省「海外安全ホームページ」によると、2022年1月25日時点で、ウガンダの危険レベルは1または2(一部はレベル4)。
※危険レベルは数字が大きくなるほど危険。レベル3~4は渡航中止勧告。すべての国に危険レベルを発出していないので、レベル1とされている時点で危険性が指摘されている。

首都カンパラは危険レベル1で、日中でも窃盗、詐欺、スリなどの被害が多く、夜になれば強盗や暴行などに巻き込まれる可能性が高くなります。外国人が巻き込まれる、殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪も起きています。2021年にはカンパラの飲食店や長距離バス、国会議事堂、中央警察署付近の道路で、爆弾テロが連続して発生し、多くの死傷者が出ました。

外務省が「危険レベル2」で、不要不急の渡航中止を求めているのは、ウガンダの特に下記3つのエリアです。

・東部(モロト県、アムダティ県)
治安当局と武装した家畜強盗が銃撃戦を繰り広げており、多数の死者が出ている地域です。
・コンゴ民主共和国との国境付近
コンゴ民主共和国の東部は、反政府武装勢力やテロ、誘拐などが多発するエリア。これらがウガンダ側に流入する可能性があります。
・南スーダンとの国境付近、カボング県のケニアとの国境付近
南スーダンのウガンダに隣接する地域では、武装強盗や車両襲撃が頻発し、退避勧告となる危険レベル4が出されています。また、南スーダンとの国境付近では、南スーダンから難民が多く流入しています。

住みやすさは「比較的住みやすい」?

ウガンダの治安は、外務省が全土に危険レベル1を発出しているように、決していいとは言えません。しかしアフリカ諸国と比べると、比較的安定しており治安は良い方だと言われています。

また首都カンパラなら、インターネット、電気、水道といったインフラが整い、住みやすい地域と言えるのかもしれません。

たくさんのタクシーが待機するオールドタクシーパーク(カンパラ)

ウガンダの見どころ・観光

もしウガンダを訪れるなら、どんな観光スポットがあるでしょうか。主な観光地をチェックしてみましょう。

カダフィ国立モスク(カンパラ)

ウガンダの首都カンパラ市にある「カダフィ国立モスク」。観光客も入場できるモスクで、階段を上って塔の最上階まで行くと、カンパラの街並みを360度一望できて、見晴らしの良いスポットのひとつ。英語になりますが、観光のガイドを付けることもできるようです。

カンパラの中心にあるため「セントラルモスク」とも呼ばれる「カダフィ国立モスク」。

ナカセロ市場(カンパラ)

カンパラ市内で最も大きなマーケットなのが、ナカセロ市場。新鮮な野菜、果物のほか、チキンなどの肉、日用品など、あらゆるものが売られている、市民の台所です。フレンドリーなウガンダ人との交流を楽しみながら、活気あふれる雰囲気を楽しんで、お土産品を選んだりできそうです。

ブガンダ歴代国王の墓(カスビ)

カンパラ郊外のカスビという街にある、ブガンダ歴代国王の墓。ウガンダにはもともと、ガンダ族を中心とするブガンダ王国が築かれていました。そんなブガンダ王国の歴代の4人の国王が祭られている場所で、世界遺産に指定されています。もともと広大な敷地がありましたが、過去に起きた火事で一部の宮殿が消失してしまいました。

ブウィンディ原生国立公園

ウガンダとコンゴ民主共和国との国境に隣接するブウィンディ原生国立公園。広大な敷地には、平地から高地、熱帯雨林まであり、マウンテンゴリラ、チンパンジーなどの動物や多くの鳥類が生息しており、世界遺産に登録されています。

マウンテンゴリラは絶滅の危機に瀕していおり、世界に生息しているうちの半数近くがこの国立公園で生活していると言われています。ブウィンディ原生国立公園の周辺には、ロッジやホテルもあり、この公園を中心に観光を楽しむこともできます。

ブウィンディ原生国立公園のゴリラトレッキングでマウンテンゴリラの姿を見られることも。

ウガンダの特徴・有名なもの

ウガンダで有名なことには何があるでしょうか。名物ともいえる食べ物をいくつかご紹介しましょう。

マンゴー、パイナップル、バナナ

太陽の光をたっぷり浴びて育ったパイナップルやマンゴー、バナナなどの南国フルーツは、とても美味しいと評判です。しかも日本で買うよりもずっと安い値段で売られていて、気軽に味わえそうです。

ウガンダでは料理にも使われるバナナ。

ロレックス

ロレックスとは、ウガンダの屋台などで売られている料理。「チャパティ」と呼ばれる平たいパンと薄焼き卵に、キャベツ、玉ねぎなどをのせて、クレープのようにくるくると巻いて食べる、現地のファーストフードです。店によって具材なども異なり、さまざまなロレックスを楽しめます。

その他、主食として芋類も食される。左がタロイモ、右がキャッサバ。

ウガンダからアフリカを知るきっかけに

ウガンダの基本情報を見てきましたがいかがでしたか。

アフリカにはたくさんの国があり、日本にはなじみの少ない国名も多く見受けられますが、ひとつひとつの国に関心をもつことからアフリカへの理解が深まります。多文化共生社会を生きる子どもたちとともに、私たち大人も海外文化についての知見を広めたいですね。

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文・構成/HugKum編集部

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