小学校入学前にやっていた学び・習いごとは?1位・2位は「字を読む」&「字を書く」
幼稚園・保育園の頃とは異なり、小学校生活では本格的に科目ごとの「勉強」がはじまります。そんな環境に備えて、世間の育児家庭はお子さんにどのような学びや習いごとをさせているのでしょうか。
今回は、小学校低学年以下のお子さんを育児中のママパパ500人に「小学校入学前にやっていた学び・習いごと」についてのアンケート調査を実施! 以下ではその結果を、ランキング形式でご紹介していきます。
調査媒体:小学館『小学一年生』2022年1月号
設問:お子さんが小学校入学前にやっていた学びについて、あてはまるものを選んでください(複数回答可)。
1位:字を読む(375票)
375もの票を集めて1位となったのは、『字を読む』練習を目的とした学び・習いごとでした。字を読めることで、本や教科書を理解できるほか、看板や標識を認識できたりと、生きる上で必要な情報を得ることにもつながります。
保育園・幼稚園のときよりも、もうひとつ親元を離れる小学校生活。学校で習えることでもありますが、一足先に最低限の字が読めるようにしてあげたい、そう願う親御さんが多いのではないでしょうか。
2位:字を書く(365票)
次に多かったのが『字を書く』こと。読めることももちろん大切ですが、『字を書く』こともまた、人との意思疎通のために必ず必要となる能力です。
字が読めるようになったら…もしくは同時進行で、まずはひらがな、そして自分の名前を書けるようにしてあげられると良いですね。家庭学習だけでなく、習字教室や幼児教室に通わせていたご家庭もあるようです。
3位:読み聞かせをする(345票)
『読み聞かせをする』は3位にランクインしました。
勉強、とかしこまった形にはせず、絵本などの『読み聞かせ』等で言葉に触れてみることで、自然と文字や文章に慣れ親しめるかもしれません。
また、たくさんの物語を経ることで、子どもは擬似的にさまざまな経験を重ねられます。読み聞かせは識字能力につながるだけでなく、お子さんの豊かな心を育んでくれるはずなので、字が読めない間は積極的に親が絵本を読んであげましょう。
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4位:数を理解する(298票)
数字を数えたり『数を理解する』ことも大切な能力です。お風呂で湯船に浸かりながら数をかぞえたり、好きなおやつを数えたり……。
数字はさまざまな学びのなかでも、ゲームのように楽しく親しみやすいもののひとつではないでしょうか。小学校入学前からも、数を理解しておくと便利なシーンはたくさんあります。楽しく習得できると良いですね。
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5位:スポーツ(武道・舞踏も含む)の習いごと(228票)
『スポーツの習いごと』に通わせていたとの声も多数ありました。
スポーツの習いごとは、基礎体力を鍛えられる点に加えて、スポーツを経て「できないことができるようになった!」という達成感を得たり、自己肯定感を育んだりすることにもつながるかもしれません。
保育園・幼稚園等でのコミュニティとはまた違った出会いもあり、習いごとでのお友だちとの触れ合いが良い刺激になることも。小学校入学前に、身体を動かすことが好きな子の自信を育むのにぴったりの習いごとです。
6位:計算をする(186票)
小学校入学前から『計算をする』練習をしていたとの声も寄せられています。
簡単な足し算や引き算であれば、ふだんの生活の中でママやパパが教えることもできますよね。おもちゃや絵本を活用しながら、コミュニケーションを取りつつ計算練習をするのもおすすめです。
過去の記事では、おすすめの算数教室、ドリルやアプリもご紹介しています。あわせて参考にしてみては。
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7位:音楽の習いごと(116票)
7位は『音楽の習いごと』でした。
ピアノに代表される音楽関連の習いごとは、お子さんたちから大人気。練習をすることで自分の能力が伸びるという貴重な経験が得られるほか、楽器を扱うものであれば、指先を動かすトレーニングにもなります。発表会などから得られる達成感も、かけがえのないものではないでしょうか。
8位:英会話(113票)
8位には『英会話』がランク入りしました。
2020年度から小学校でも必修化した英会話。小学校入学前から英語でのやりとりに親しんでおくことで、いざ教科として向き合った際の苦手意識や抵抗感を減らすことができるはずです。
はじめは歌やゲームのような楽しいことからはじめて、「英語=楽しい」といった感覚を持てるようにしてあげたいですね。
9位:野外活動/キャンプや農業体験など(88票)
9位は『野外活動』でした。
定期的な習いごとに限らず、ご家族とのキャンプや、単発の農業体験、自然の中での親子体験等々……。普段慣れ親しんだ環境から離れてこその気づきや発見は、きっとたくさんあるはず。家族やお友だちと外で活動することで、屋内では得られない貴重な体験ができるのではないでしょうか。
10位:プログラミング(30票)
『プログラミング』は10位に。2020年に必修化された『プログラミング』。馴染みのないママパパにとっては、お子さんの小学校進学に関する大きな懸念になっているかもしれませんね。
昨今では、未就学児からプログラミング的思考を養えるプログラミング教室や、遊びながらプログラミングを学べる幼児向けのおもちゃもあります。プログラミングを楽しく学ぶ下準備として、これらを活用するのもアリではないでしょうか。
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11位:アート系の習いごと(18票)
少数派ではありましたが、『アート系の習いごと』にも票が寄せられました。
お絵描きや工作は、指先のトレーニングや技術の向上のほか、文化を知ったり、物を作る達成感を知ったりすることにもつながるはず。習いごととして通うことで、ものづくりを通じた子ども同士のコミュニケーションも生まれるかもしれません。
「その他」にもさまざまな回答が!
『その他』としても、さまざまな回答が寄せられました。なかでも目立ったのが、そろばんや通信教育、小学校受験用の塾のような、小学校入学後を見据えた勉強や、入学そのものを左右するもの。多くの親御さんの、小学校進学に対する意識の高さがうかがえます。
ほか、囲碁・将棋のような、子どもの思考力のトレーニングとなりそうな習いごとも挙がりました。
「勉強」とかしこまらず「楽しむ」ことからはじめましょう
今回は、500人のママパパから寄せられた「小学校入学前にやっていた学び・習いごと」をご紹介してきました。全体的には、小学校入学後すぐに役立つものを未就学児の間に学んでいたお子さんが多い印象です。
未就学児の間は「勉強」とかしこまらず、どの科目に対しても「楽しさ」を育むことからはじめたいもの。歌やゲームなど、子どもの興味をひく仕掛けを交えながら取り組めると良いですね。
アンケートを実施したのは・・・
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
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文・構成/羽吹理美