感動する絵本15選|大人も泣ける!心に残る絵本をプロが厳選!

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JPIC読書アドバイザーの児玉ひろ美さんが、心に残る、大人も感動する絵本を厳選。小学館の児童誌掲載の人気コラムなどからピックアップしました。ママ、パパも絵本を楽しむひとときを!

ママやパパも泣ける!感動する絵本おすすめ

【1】『あやちゃんのうまれたひ』

浜田桂子/作・絵 福音館書店

◆こんな本

「うまれたときね、ちっちゃかった?」「ね、ママ、かわいかった?」 6歳の誕生日を前に、あやちゃんはお母さんにお話ししてもらいました。予定日を過ぎてもなかなか生まれてこなかったこと、おじいちゃん、おばあちゃん、パパ、家族みんなでその日を待っていたこと、誕生をみんながどんなに喜んだかが、ママのやさしい言葉であやちゃんに伝えられます。

◆ママパパの口コミ

「赤ちゃんシリーズは大好きで、何度も読んで!とせがまれた本の一つです」(30代・岐阜県・子ども1人)
「出産した時のことを思い出して、心がじんわりした」(20代・岡山県・子ども1人)

『edu』2015年9・10月号

【2】『ちいさなあなたへ』

アリスン・マギー/文 ピーター・レイノルズ/絵 なかがわ ちひろ/訳 主婦の友社

◆こんな本

命の受け渡しの感動を描いた名作です。子どもが生まれたとき、喜びとともに感じるのは責任。何があっても、私がこの小さな命を守らねばならない。そんな小さな命も、やがては守られるものから、守るべき命をもつ存在に変わり、時を経て、親の役目は終わります。子育て中は毎日が必死で、そんな先のことまでは、とてもとても考えられないかもしれませんね。『ちいさなあなたへ』はそんな命の受け渡しを大げさな感情ではなく、静な想いで描いた大人のための絵本です。

◆ママパパの口コミ

「感動した」(30代・京都府・子ども1人)
「子どもを産めてよかった」(30代・神奈川県・子ども1人)

『edu』2015年9・10月号

【3】『おへそのあな』

長谷川義史/作 BL 出版

◆こんな本

ちいさなちいさな赤ちゃんが、お母さんのおへその穴からのぞいています。赤ちゃんのために、おにいちゃんがロボットをつくっていたり、お父さんが歌をつくっていたりする姿が見えます。家族みんなで、生まれてくる赤ちゃんの話をしている声も聞こえてきます。赤ちゃんが生まれてくるのが待ち遠しい家族に、赤ちゃんも会いたくなったようです。家族が増える喜び、生まれてくる子を今か今かと待つ様子を懐かしく感じるのではないでしょうか。

◆ママパパの口コミ

「とても可愛く良かった」(40代・神奈川県・子ども2人)

『edu』2015年9・10月号

【4】『おかあさんがおかあさんになった日』

長野ヒデ子/作 童心社

◆こんな本

はじめての子どもが生まれたとき、それは、お母さんがお母さんになったとき。お母さんの誕生日でもあります。絵本作家の長野ヒデ子さんは出産をそんなふうに感じて『おかあさんがおかあさんになった日』を描いています。「はじめてのおっぱい。あかちゃんこんにちは、おかあさんよ。よろしくね。あなたのおかげで、わたしはおかあさんになれたのよ。わたしのあかちゃん、ありがとう。あなたのうまれた日。おかあさんがおかあさんになった日。」命を抱いたうれしさと喜びに満ちた温かい絵と文に。読み聞かせを聞いてくださっている大人(お母さんだけじゃなく!)は思わず涙ぐんでしまいます。

◆ママパパの口コミ

「あなたが産まれてどんなに嬉しかったか、あなたがいてどんなに幸せか、あなたがいる前と後で自分がどれほど変われたか、絵本を通して伝えることで、普段の会話の脈略では言えないような大切なメッセージを伝えられるので、好きな絵本でした」(30代・福岡県・子ども2人)

『edu』2015年9・10月号

【5】『おとうさんがおとうさんになった日』

長野ヒデ子/作 童心社

◆こんな本

お父さんは、いつ、お父さんになる瞬間を感じられるのでしょう? 是非、夫君にお尋ねになってみてください。わが家では「女は自分で産んでるからいいよなぁ。男は母乳も出ないし……」とはるか昔にボヤいておりました。でも安心してください。『おとうさんがおとうさんになった日』も、ちゃーんとあります。いったいいつがその瞬間なのかは、どうぞご家族でお読みください。きっと、お父さんが照れながらうれしそうな顔をなさることでしょう。ある若いお父さんは「そうだったんですよね。読むまで忘れていましたけど」とおっしゃっていました。

『edu』2015年9・10月号

【6】『おばあちゃんがおばあちゃんになった日』

長野ヒデ子/作 童心社

◆こんな本

今ではお母さんからおばあちゃんになった作者の長野ヒデ子さん。『おばあちゃんがおばあちゃんになった日』も描いています。おばあちゃんの余裕を感じる頼もしい作品です。おばあちゃんがおばあちゃんになった記念にプレゼントしてはいかがでしょう。

『edu』2015年9・10月号

【7】『あかちゃんのゆりかご』

レベッカ・ボンド/作 さくま ゆみこ/訳 偕成社

◆こんな本

子どもたちは「赤ちゃんのとき(私は)かわいかった?」「なんで○○(自分の名前)なの?」「どれくらい小さかったの?」とさまざまなことを聞きたがります。そして、無意識のうちに自分がどんなに待ち望まれ、愛されて生まれたのかを確認したいのでしょう。そして、それがどんなにうれしいのかも伝えたいのです。このことはどうやら年齢や文化に関係なく、子どもの本能としての確認なのかもしれません。

◆ママパパの口コミ

「赤ちゃんへの愛情を感じられてあたたかい気持ちになれた」(20代・愛媛県・子ども1人)

『edu』2015年9・10月号

【8】『ことばのかたち』

おーなり 由子/著 講談社

◆こんな本

『ことばのかたち』は、教員や保育者向けの研修でときどき読み聞かせをしている絵本です。保護者会などで、言葉で言葉に関することを伝えるのが難しいと感じたとき、いかがでしょう? 読むだけでいわんとしていることが伝わるようです。絵本には文学が膨大な文字を用いて伝えることを、一瞬にして伝える力があるのです。

『新幼児と保育』2018年4・5月号

【9】『あさになったので まどをあけますよ』

荒井良二/作 偕成社

◆こんな本

小さな村、にぎやかな街。それぞれの場所で、それぞれの朝を迎えた子どもたちが窓を開けます。何気ない日常にこそ、生きる希望があることを教えてくれる1冊。とても気持ちのよい絵本です。見慣れた庭やお部屋がキラキラ輝いて見えそうです。明るく、健やかに読んでください。まるで、深呼吸をするようなさわやかさを感じることでしょう。

『edu』2015年5・6月号

【10】『ねえ だっこして』

竹下文子/文 田中清代/絵 金の星社

◆こんな本

「ねえ おかあさん おかあさん ときどき わたしも だっこして すこしで いいから だっこして」 成長の欲求は、ランドセルなど具体的に象徴されるものもあるため、子ども自身も意識をしやすいのですが、弟や妹ができたときの複雑な感情は、個人差も大きく、子どもはとらえにくいかもしれません。5つ年の離れた妹のいる6歳のSちゃんのお気に入りは、『ねえだっこして』。猫の目を通して語られる感情のゆらぎは、子どもも共感しやすいのかもしれません。2004年に出版された際、「いったい、この絵本は誰を対象に?」という疑問の声も届きましたが、自分の気持ちを認識して表現できない子どもの代弁者として、すでに10年以上読み継がれています。大人にこそ読んでほしい1冊。

◆ママパパの口コミ

「猫ちゃんの気持ちと、下の子が産まれたあとの上の子の気持ちが重なって、ほのぼのとした絵の中に、大人にとっては考えさせられる内容で、親にも子にもメッセージ性がある絵本でした」(30代・福岡県・子ども2人)

『新幼児と保育』2017年8・9月号

【11】『たいせつなこと』

マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 レナード・ワイスガード/絵 うちだややこ/訳 フレーベル館

◆こんな本

アメリカでは1949年から読み継がれているロングセラー絵本の『たいせつなこと』。翻訳者のうちだややこさんが甘さを抑えながらも、瑞々しく新鮮な言葉を選んでくださり、私自身もよく6年生に読み聞かせます。

「あなたは あなた あかちゃんだった あなたは からだと こころを ふくらませ ちいさな いちにんまえに なりました」

これに続く最後の文章が私は大好きで、もう暗唱できるほど何回も読みました。卒業後、中学生になった子どもたちが「前に読んでくれたあの絵本はどれ?」と、図書館に探しにくることも多い1冊です。

『edu』2016年3・4月号

【12】『ルピナスさん ―小さなおばあさんのお話―』

バーバラ・クーニー/作 かけがわ やすこ/訳 ほるぷ出版

◆こんな本

お子さんの成長の節目に、お母さんが「自分へのプレゼントに絵本を探しています」というご相談は存外多く、なかには「あなたの一番好きな絵本を買うことにする」と、司書冥利に尽きるお言葉を戴くこともありました。『ルピナスさん ―小さなおばあさんのお話―』は、そんなときに迷わずお薦めしている一冊で、ひとりの女性の生き方を描いた美しい絵本です。

『edu』2016年3・4月号

【13】『ヤクーバとライオン Ⅰ勇気』

ティエリー・デデュー/作 柳田邦男/訳 講談社

◆こんな本

ヤクーバの住む村では、一人前の若者=村の戦士として認められるには、独りでライオンを仕留めなければなりません。その日、狩りに出かけたヤクーバが出会ったのは、瀕死のライオンでした。そこで彼が迷い選択したのは、自分をだまさないこと。自分で自分を認めることでした。続く『ヤクーバとライオンⅡ 信頼』も是非。

『edu』2016年3・4月号

【14】『カンガルーの子どもにも かあさんいるの?』

エリック・カール/作 さの ようこ/訳 偕成社

◆こんな本

読み聞かせると、幅広い年齢の子が満ち足りた表情になる絵本があります。これもそんな一冊。子どものシンプルな問いにシンプルで力強く温かい答えが安心感をもたらすのでしょう。短大の学生が、「(この絵本を読むと、)よし、これで大丈夫って、いつもそう思えた」といっていました。

◆ママパパの口コミ

「独特な色使いの絵で、読むより絵で楽しんだようです」(40代・兵庫県・子ども2人)

『新幼児と保育』2018年12・1月号

【15 】『きらきら』

谷川俊太郎/文 吉田六郎/写真 アリス館

◆こんな本

雪の結晶の写真絵本。雪の結晶は、基本は六角形ですが、その形は無限に変化し、どれひとつとして同じ形はないといいます。言葉のリズムと美しい写真で、年齢を問わず、親子一緒に楽しめる絵本。美しさに心奪われる1冊。

『edu』2015年5・6月号

教えてくれたのは

児玉ひろ美|JPIC読書アドバイザー・台東区立中央図書館司書

JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。

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