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ママ・パパに人気!ロングセラーの「懐かしい絵本」
HugKumではパパママにアンケート調査をし、懐かしい絵本をリサーチしました。「ロングセラー」といわれる絵本の強さを感じる結果となっています。
ぐりとぐら
赤と青のおそろいの服を着た、のねずみのぐりとぐらの好きなことは「おりょうりすること たべること」。森の動物たちと幸せを分けあう、あの大きなカステラのシーンは、一度読んだら忘れない場面でしょう。
「はじめから終わりまでワクワクしました」(30代・香川県・子ども3人)
「子どもの頃はとても長いお話のように感じていました」(50代・東京都・子ども1人)
ノンタン
わんぱくで元気いっぱいの白いねこ、ノンタン。日常生活のさまざまな場面を切り取った絵本シリーズで、ノンタンといっしょにあそんだり、おふろにはいったり、トイレトレーニングをしたり…という子はとても多いようです。
「くすっと笑える場面がたくさんある」(40代・千葉県・子ども1人)
「子どもが夢中になって読んでいた」(40代・神奈川県・子ども1人)
はらぺこあおむし
たまごからかえったばかりのあおむしは、おなかがぺっこぺこ。毎日だいすきなものばかり食べて、ついにおなかが痛くなってしまいます。あおむしからさなぎに、そしてきれいなチョウに大変身! ダイナミックな成長をとげるあおむしの姿が美しい色彩で描かれた絵本です。
「何回読んでも、子どもが面白がっていた」(40代・長野県・子ども1人)
からすのパンやさん
いずみがもりのからす一家が営む「からすのパンやさん」は、仕事に育児に毎日おおいそがし。かわった形のおいしそうなパンであふれるページでは、子どもとのおしゃべりが止まらなくなることも!
「いろいろな形のパンが出てきて、どれもかわいらしい」(40代・兵庫県・子ども2人)
「こまったさん」シリーズ
絵がたっぷりの童話ですが、巻末にお料理のレシピがついているので、懐かしい「絵本」として思い出に残っている方も多いシリーズ。花屋のかわいい奥さんのこまったさんが毎回ふしぎな世界に迷い込み、お料理の作り方を学んでくるので、読み終わったあとに必ずといっていいほど作ってみたくなるのです!
「シリーズ全てのお料理がおいしそうで大好きでした」(40代・愛知県・子ども1人)
はれときどきぶた
「はれぶた」と略されて、世代を超えて人気の高い児童文学作品。主人公の少年が母親に日記を読まれてしまい、驚かせようとして「あしたの日記」をつけはじめます。でたらめに描いた日記が、現実になってしまう面白さは、子どもたちの心をわしづかみにしているようです。
「奇想天外の話が忘れられない」(30代・大阪府・子ども2人)
【20代・30代】子どもの頃に読んだ「懐かしい絵本」
20代・30代のママ・パパからは、きっとはじめて読んでもらった赤ちゃん絵本から、ワクワクする冒険の絵本まで、幅広い回答が得られました。
いないいないばあ
動物たちが自分の顔を手でかくして、いないいない…ばあ!と次々にあらわれます。「ばあ!」のところで、赤ちゃんの顔を見ると、とってもいい笑顔になっていて親子でたっぷり楽しめるファーストブックです。
14ひきシリーズ
14ひき家族のねずみたちの物語シリーズです。おつきみ、ひっこし、あきまつり…など、毎日の生活や季節にぴったりと寄り添っていて、自然をたっぷり満喫できます。14ひきはそれぞれに役割があって、絵本の中のちいさなねずみの表情から「これは〇〇」と見つけるのは、子どもの方が得意のようです。
おしいれのぼうけん
さくら保育園の2つのこわいもの。1つはおしいれ、そしてもうひとつはねずみばあさん。40年以上に渡り、子どもたちが怖い怖いと言いながらも、何度も読んでとせがまれる絵本です。絵本の中の子どもに自分を重ね合わせて「怖い」と感じたり、「これはやっていいこと、いけないこと」と学んだり、読むたびに見えない何かが感じ取れる絵本だからかもしれません。
くいしんぼうのあおむしくん
まさおの帽子にくっついていた、なんでも食べてしまうくいしんぼうのあおむしくん。紙くずやゴミにとどまらず、家や船、人や町までどんどん飲み込んでしまって…。びっくりするような世界が見られるこの絵本は「昔読んだインパクトが強くて覚えている」と特に男性の支持が高く、ちょっと考えさせられる1冊です。
モチモチの木
臆病で夜中にひとりでトイレに行かれない豆太と、心優しいじさまの物語。大好きなじさまのために豆太が勇気をふりしぼる場面、そして火がともったモチモチの木。本当のやさしさとは?勇気とは?と自分に問いかけながら、いつまでも子どもたちの心から離れない美しい切り絵の絵本。
三びきのやぎのがらがらどん
ノルウェーに伝わる昔話。がらがらどんという名前の三びきのやぎが、山の草場に行く途中の橋でおそろしいトロルが待ち受けています。ところがそれぞれが機転をきかせて無事に橋を渡る、という迫力満点のお話です。
おでかけのまえに
お出かけする前に、よかれと思ってあれこれお手伝い(のつもり)してしまう子のお話です。ささっと準備して出かけたいのに、どうして今?とイライラしてしまいそうな、失敗の数々。「これわかる~」と共感する声が高い絵本です。同時に、クスッとしながら見守ってあげたい気持ちも芽生える優しい絵本です。
【40代】子どもの頃に読んだ「懐かしい絵本」
40代のママ・パパたちが選んだのは、今でも親しまれている絵本ばかりでした。
あんぱんまん
テレビアニメ化して、今では国民的人気ヒーローとなったアンパンマンですが、元々はぼろぼろマントで手足が長い姿でした。1970年代の後半には、宿敵ばいきんまんが表れて、次々と仲間が増えていきます。カッコ悪いけれど真のヒーローの姿は、何年たっても語り継がれているようことが分かります。
ちびくろさんぼ
昭和初期に日本に入ってきた『ちびくろさんぼ』は、一度黒人差別問題の影響で絶版になってしまったこともありましたが、今ではまた広く手に取ることができます。トラがぐるぐると回ってバターになってしまう、強烈な印象を残す絵本として親しまれ続けています。
「最後のバターからパンケーキを作り、食べている場所を読んで本気で自分も食べてみたいと思った」(40代・東京都・子ども2人)
もこ もこもこ
鮮やかな配色と、おもしろい形の数々、そしてそっと聞こえてくる声や音に、赤ちゃんがスーッと吸い寄せられる絵本です。言葉のひびきと、美しく抽象的な絵両方を、体全体で感じ取っていることがわかります。読んでいる方も心地よくなるファーストブック。
「絵だけ眺めていても楽しめる」(40代・埼玉県・子ども2人)
いやだいやだ
表紙の、おこりんぼ顔のルルちゃんが印象的!なんでも「いやだ いやだ」というルルちゃんに対して、お母さんは…? 持ち運びしやすい小さいサイズの絵本。イヤイヤ期の子といっしょに読みたくなります。
エルマーとりゅう
どうぶつ島へ行く大人気童話『エルマーのぼうけん』の続編。無事どうぶつ島を脱出したエルマーとりゅうが、家に帰るまでのお話。「ぼうけん」「りゅう」のキーワードでワクワクしながら本の世界へ入り込む子はとっても多く、それぞれが本の中でそれぞれの冒険をした体験は大人になっても忘れられないようです。
「りゅうはみかんの皮を食べる。人によっていらないものでも人によって必要なんだ、と学びがある」(40代・埼玉県・子ども2人)
がたんごとんがたんごとん
列車が「がたんごとん、がたんごとん」とやってきて、「のせてくださーい」と乗ってくるのは、赤ちゃんが大好きなモノたち。リズミカルな文で、声にだして読むと赤ちゃんの体も自然と揺れてくるようです。
きんぎょがにげた
水槽からとびだした真っ赤なきんぎょが、ページのあちらこちらにかくれんぼ。かくれては逃げ、かくれては逃げ、の繰り返しに、子どもが身を乗り出して探して遊ぶ絵本です。パッと明るい色使いが赤ちゃんもだいすき。
スイミー
小学校の教科書に掲載されていることもあり、多くの方がよく覚えているストーリー。一匹だけまっ黒な魚、スイミーの役割とは? たくさんの人と生きていくなかで、大切なことを伝えてくれる、心に残る1冊です。
だるまちゃんとてんぐちゃん
かこさとしさんの「だるまちゃんシリーズ」の中でも人気のてんぐちゃんとの物語。だるまちゃんは、てんぐちゃんのステキな持ち物が気になって仕方ない!うちわやぼうしなど、なんでも同じものをほしがります。だるまちゃんのお父さんもいい味を出していて、たくさんのアイテムが並ぶページも楽しめます。
とりかえっこ
あそびに出かけたひよこが、動物と出会うたびに鳴き声をとりかえっこ!鳴き声のところを面白く読んだりすると、子どもたちも大喜びします。
きょうはなんのひ?
ある朝まみこは、家にいるおかあさんに「きょうはなんのひだかしってるの? しーらなきゃ 〇〇」と問題を出して、学校に行きます。さあ、そこからが手紙探しあそびのはじまり。親の大切な日のために、手づくりの幸せなしかけをつくったまみこのアイデアったら!
ないたあかおに
村人にとって、鬼はおそろしいもの、こわいもの。村人となかよくしたい気のやさしい赤おにの願いを、青おにはあるやり方でかなえます。本当の友情とはなにかを教えてくれる、語り継ぎたい物語。
ひこいちばなし
とんちや、たくみなうそが大のお得意のひこいちさん。さまざまなとんち話が有名ですが、この絵本はひこいち話を代表する「てんぐのかくれみの」の話が、あたたかい肥後の方言で語られます。絵本を読むたびに大笑い!
我が子にも読ませたい!「心が温まる絵本」
絵本には、大人でも思わず涙してしまうような、心温まるお話がたくさんあります。子どもの頃に出会って大人になるまで、そんな絵本は繰り返し開いてしまうもの。自分がそうだったように、我が子と温かい気持ちを共有できる絵本をご紹介します。
どうぞのいす
うさぎが椅子を作って「どうぞのいす」という立て札をそばに置いておくと、つぎつぎと動物たちがやってきます。「どうぞのいす」と書かれた椅子の上には、いつもなにかステキなものが。おいしいもの、うれしい気持ちが連鎖してゆく、あったかいお話です。
100万回生きたねこ
100万回死んで、100万回生きたねこは、さまざまな自分を経験してきました。今まで1度も悲しくなかったねこですが、ある1匹の白いねこに魅せられ、はじめての気持ちを味わいます。それは、心から誰かを愛する気持ち。子どもから多くの大人まで、この絵本に込められた素晴らしい気持ちに気づくことでしょう。
「命の大切さがわかる」(20代・福岡県・子ども2人)
ごんぎつね
いたずらばかりしているきつねのごんは、兵十の鰻を盗んでしまいます。そのために、兵十の家は大変なことになり、ごんは自分がしたことの罪の重さを知って償いをするのですが…。こちらも小学校の教科書に掲載されている名作絵本。涙なしには読めないラストです。
ぞうくんのさんぽ
ゆーったり、のーんびりした絵本です。子どもをおひざに乗せて、ここに登場する動物たちと一緒におさんぽするように読みたい1冊。ちょっと嫌なことがあっても、心が広くなるようなユーモラスな絵本です。
「最後のバッシャーンが大好き!」(40代・京都府・子ども2人)
ぴよちゃんのおかあさんどこ?
まいごになってしまったひよこのぴよちゃんと一緒に、おかあさんを探しましょ!ページの中におかあさんが隠れているかもしれません。ちいさなお子さんとの会話が増える、やさしい色味の赤ちゃん絵本です。
ともだちや
「ともだちはいりませんか~?」と、ともだちやさんをはじめたキツネ。1時間100円だなんて、ともだちはやってくるのでしょうか? このシリーズを通して、ずっとそばにいるオオカミとの出会いの物語です。
かさじぞう
日本に伝わる昔話の中で、とてもよく知られるお話の1つ。貧しいおじいさんの作った笠は全く売れず、雪が降り積もったお地蔵さんがかわいそうで、思わず売り物の笠と自分の笠をかぶせてあげます。6人のお地蔵さんの恩返しに、笑顔が広がります。
てぶくろをかいに
母ぎつねは、子ぎつねの冷たくなった手にぴったりの手袋を買うために、子ぎつねの片手を人間の手に変えておつかいにだします。ドキドキしながら子どもの帰りを待つ母の気持ち、一人で人間の世界に行った子ぎつねの気持ち、そして動物と人間のやさしい交流。何度読んでも心がポッとあたたまります。
よだかの星
数々の名作を残した宮沢賢治による「死生観」が詰まったお話。醜さのため、他の鳥からいじめられていたよだかが、つらい思いを胸に星になるという物語ですが、悲しさだけが残るわけではありません。よだかの選択からは人それぞれに受け取るものがあり、大きく心を動かすのです。
ずっと心に残る絵本との出会い
こうして「懐かしい絵本」の結果を見てみると、国語の教科書で読んだことのあるお話や、今ロングセラーをして残っている絵本が多くを占めているようでした。心に残る絵本(お話)には、きっとその背景を大きな関わりがあるはずです。大切な人に読んでもらった、贈ってもらった、我が子と何度も読んだ、学校で読んでお話についてとことん語り合った、など、思い出は数知れません。ここにオススメする絵本を、自分ならどうかなと気軽に手に取ってみることで、大きな出会いにつながるのでしょう。
文・構成/HugKum編集部