有名な海外の絵本おすすめ
- 【1】『はらぺこあおむし』
- 【2】『できるかな?あたまからつまさきまで』
- 【3】『カンガルーの子どもにも かあさんいるの?』
- 【4】『だんまり こおろぎ』
- 【5】『ブレーメンのおんがくたい』
- 【6】『どろんこハリー』
- 【7】『しろいうさぎとくろいうさぎ』
- 【8】『ねこのピート だいすきなしろいくつ』
- 【9】『100まんびきのねこ』
- 【10】『三びきのやぎの がらがらどん』
- 【11】『おおかみと七ひきのこやぎ』
- 【12】『3びきのくま』
- 【13】『おおきなかぶ』
- 【14】『てぶくろ』
- 【15】『ウエズレーの国』
- 【16】『ちびくろ・さんぼ』
- 【17】『たいせつなこと』
- 【18】『はまべにはいしがいっぱい』
【1】『はらぺこあおむし』
エリック・カール/作 もりひさし/訳 偕成社
◆こんな本
少し読み聞かせに慣れてきたころ、言葉や遊びの延長としての絵本から、お話を楽しむ絵本への移行にぴったり。判型が大きいので、最後まで持ち通せるように、練習をきちんとしておきましょう。食べ物の名前が連なるところは、指さしをしながら読むとよいでしょう。
◆対象年齢
2歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『できるかな?あたまからつまさきまで』
エリック・カール/作 偕成社
◆こんな本
エリック・カールの美しい絵で描かれたゴリラ、ペンギン、キリン、バッファローなど。いろいろな動物の動きを「できるかな?」と真似をしていきます。一緒に体を動かしながら、動物のポーズをして遊びながら読めます。小さな子どもが喜んで真似をする、楽しい絵本です。最後は人間のポーズもありますよ!
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『カンガルーの子どもにも かあさんいるの?』
エリック・カール/作 さの ようこ/訳 偕成社
◆こんな本
読み聞かせると、幅広い年齢の子が満ち足りた表情になる絵本があります。『カンガルーの子どもにも かあさんいるの?』。子どものシンプルな問いにシンプルで力強く温かい答えが安心感をもたらすのでしょう。短大の学生が、「(この絵本を読むと、)よし、これで大丈夫って、いつもそう思えた」といっていました。彼女は、事情があって母親と別れて暮らし始めた低学年のころ、現実には母親は一緒にいないのに、「この絵本を読むことで、つながっていることを確認して安心できたみたい」ともいっていました。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2018年12・1月号
【4】『だんまり こおろぎ』
エリック・カール/作 工藤直子/訳 偕成社・ボードブック
◆こんな本
「音じゃないよ 声だよ!」 4歳児クラスのお話会の最中にM君の声が響きました。すると、隣にいたSちゃんが「♪ああ、おもしろい、むしのこえ♪だよね」と歌います。ほかの子からも、「声だよね」、とっさに「そう、そうね。声にしようね」と、次からのくり返し場面では「おと」を「こえ」に読み替えてお話を読み進めました。幸い、最終ページの電子チップの虫の声が功を奏して、子どもたちからは拍手喝采を得ましたが、10年以上たった今でも印象的な『だんまりこおろぎ』に関する冷や汗エピソードです。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2018年10・11月号
【5】『ブレーメンのおんがくたい』
瀬田貞二/訳 福音館書店
◆こんな本
デザイナー・版画家としての顔も持つハンス・フィッシャーの描いたグリム童話の絵本。フィッシャーは、どの作品も自分の子どもたちに描いたと言われており、子どもたちへの愛情が伝わる見事な作品に仕上がっています。気になるストーリーは、人間に捨てられたロバと犬と猫とおんどりがブレーメンの町の音楽隊に入ろうとするところから始まる、ゆかいな童話です。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【6】『どろんこハリー』
ジーン・ジオン/作 福音館書店
◆こんな本
ハリーは、黒いぶちのある、白いイヌです。お風呂に入ることが大嫌いでした。ある日、お風呂にお湯を入れる音が聞こえてくると、ブラシをくわえて逃げ出しました。工事現場で遊んで泥だらけになったり、石炭トラックで滑り台をしたりするうち、白いぶちのある、黒いイヌに。ハリーは、遊び疲れて家に帰りますが、家族はハリーだと気づいてくれません……。吟味された文章と、表情豊かなイラストが、子どもたちをすーっとお話の世界へ引き込んでくれるでしょう。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【7】『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウイリアムズ/文・絵 まつおか きょうこ/訳 福音館書店
◆こんな本
二ひきの小さなうさぎは、いつも一緒に楽しく遊んでします。ある日、くろいうさぎがいいました「ぼく、ねがいごとをしているんだよ。いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。」シンプルでストレートな言葉が子どもの心に届きます。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2018年12・1月号
【8】『ねこのピート だいすきなしろいくつ』
エリック・リトウィン/作 ひさかたチャイルド
◆こんな本
ラップ調に「白い靴、最高!」と、歌える絵本。巻末に楽譜がありますが、好きなリズムで歌っても最高!
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【9】『100まんびきのねこ』
ワンダ・ガアグ/文・絵 いしいももこ/訳 福音館書店
◆こんな本
猫を一匹欲しいおじいさんが、猫を探しに出かけ、100万びきの猫がいる丘を見つけます。ところが、あんなにいた猫がすっかりいなくなってしまいます。さてどうしたのでしょうか。白黒で描かれた作中の絵にも特徴があり、読み聞かせでもオススメされ子どもたちに長く愛されている絵本です。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年8・9月号
【10】『三びきのやぎの がらがらどん』
瀬田貞ニ/訳 福音館書店
◆こんな本
小さなヤギ、中くらいのヤギ、大きなヤギ、どれも名前は「がらがらどん」。三びきは、草を食べに、山へ登って行きました。途中の橋で、谷に住むトロルが現れ、「ひとのみにしてやろう」と立ちはだかります。小さいのと、中くらいのは、あとで大きいのがやってくると言って上手くうまく逃げます。そして、大きいのがトロルと勝負し、やっつけます。お話も言葉も絵もよくできている絵本なので、子どもたちはハラハラドキドキを存分に楽しめますよ。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【11】『おおかみと七ひきのこやぎ』
瀬田貞二/訳 福音館書店
◆こんな本
グリムの昔話のなかでも幼い子から人気のお話。よく知られた昔話こそ、しっかりとした絵本で子どもに読んであげたいものです。50年以上読み継がれている1冊です。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【12】『3びきのくま』
バスネツォフ/絵 福音館書店
◆こんな本
単純なくり返しと、3つの大きさの対比が楽しい。ロシア独特の色彩の美しい絵が印象的なロングセラー。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【13】『おおきなかぶ』
内田莉莎子/訳 福音館書店
◆こんな本
必ず読み聞かせてあげたい昔話。昔話には先人からの知恵や勇気が込められています。単純な言葉のくり返しと動作の積み重ねが、子どもに大切なことが伝わります。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【14】『てぶくろ』
エウゲーニー・M・ラチョフ/絵 福音館書店
◆こんな本
雪深い森におじいさんが落とした片方の手袋。そこに、森の動物たちが次々と住み着きます。動物たちの会話の心地よいくり返しと、色鮮やかで緻密な絵が、子どもたちを不思議な世界へと誘います。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【15】『ウエズレーの国』
ポール・フライシュマン/作 あすなろ書房
◆こんな本
人となじめないウエズレ―は、夏休みの自由研究に自分だけの「文明」をつくり、文字までつくりだします。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【16】『ちびくろ・さんぼ』
ヘレン・バンナーマン/文 フランク・ドビアス/絵 光吉夏弥/訳 瑞雲舎
◆おすすめポイント
子育て世代の方からご質問を受けることの多い絵本ですが、探される方の記憶と物語の内容が随分違うこともあります。でも、「赤くてトラがバターになる話」のヒントで絵本は容易に探せます。そして、再び絵本を手にされたあと、「そっか、こんな内容だったのね」と、どなたも朗らかに笑います。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年8・9月号
【17】『たいせつなこと』
マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 レナード・ワイスガード/絵 うちだややこ/訳 フレーベル館
◆こんな本
アメリカでは1949年から読み継がれているロングセラー絵本の『たいせつなこと』。翻訳者のうちだややこさんが甘さを抑えながらも、瑞々しく新鮮な言葉を選んでくださり、私自身もよく6年生に読み聞かせます。
あなたは あなた あかちゃんだった あなたは からだと こころを ふくらませ ちいさな いちにんまえに なりました
これに続く最後の文章が私は大好きで、もう暗唱できるほど何回も読みました。卒業後、中学生になった子どもたちが「前に読んでくれたあの絵本はどれ?」と、図書館に探しにくることも多い1冊なのですが、多くの子が「リンゴは丸い、って本」と記憶しているのが印象的です。子どもたちはそこに共感したのかと、大人の思いと、子どもの思いのズレも楽しく思い出します。
◆対象年齢
小学校中学年~
『edu』2016年3・4月号
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【18】『はまべにはいしがいっぱい』
レオ=レオニ/作 好学社
◆こんな本
鉛筆画の静かな絵本です。少人数でゆっくり楽しみましょう。石の質感や形からイメージが膨らみます。
◆対象年齢
3歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
おしゃれな海外の絵本おすすめ
- 【1】『わたしのすきなもの』
- 【2】『おちゃのじかんにきたとら』
- 【3】『おすわりくまちゃん』
- 【4】『あおいふうせん』
- 【5】『うたが みえる きこえるよ』
- 【6】『かさどろぼう』
- 【7】『ふたごのもうふ』
- 【8】『ソリちゃんのチュソク』
- 【9】『ルピナスさん ―小さなおばあさんのお話―』
- 【10】『おんぶは こりごり』
- 【11】『ごめんね!』
- 【12】『ジャイアント・ジャム・サンド』
- 【13】『かぼちゃスープ』
- 【14】『おおきなかぼちゃ』
- 【15】『おさるのジョージ ハロウィーン・パーティーにいく』
- 【16】『ちいさなあなたへ』
- 【17】『わゴムはどのくらいのびるかしら?』
- 【18】『あおのじかん』
- 【19】『ゆきのあさ』
- 【20】『てぶくろがいっぱい』
- 【21】『ホワイトクリスマス「雪」』
- 【22】『おやすみ、かけす』
- 【23】『おやすみ おやすみ』
- 【24】『ねむい ねむい おはなし』
- 【25】『びっくりかずあそび』
- 【26】『光の旅 かげの旅』
【1】『わたしのすきなもの』
フランソワーズ・セニョーボ/作 偕成社
◆おすすめポイント
「すき」と、声に出しただけで心が温かくなるような絵本です。読み方は、甘すぎないよう、シンプルに。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『おちゃのじかんにきたとら』
ジュディス・カー/作 童話館出版
◆こんな本
儀正しくて、食欲旺盛。家じゅうの食べ物を食べ尽くし、水道水まで飲み干すトラから目が離せません。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『おすわりくまちゃん』
シャーリー ・パレントー/文 デイヴィッド・ウォーカー/絵 福本友美子/訳 岩崎書店
◆こんな本
仲間はずれ?「でも大丈夫!」と子どもが安心&満足できる本 あらすじ ちいさないすが4つ、だれがすわるの?4匹の小さなくまちゃんがすわりました。でもそこに、もう一匹のくまちゃんが。さぁどうする?
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳~
◆ママパパの口コミ
『edu』2015年5・6月号
【4】『あおいふうせん』
ミック・インクペン/作 角野栄子/訳 小学館
◆こんな本
「あんな声で喜ぶなんて、ぜんぜん、知りませんでした」 1歳のSちゃんをベビーカーにすわらせながら、お母さんは笑いながらも少し戸惑っています。「家でも仕掛け絵本は見せているのに、あんな声で喜ぶなんて…」。
生まれてから片ときも離れることなく、いつも一緒のSちゃん。そのSちゃんがついさっき、おはなし会で発した声にお母さんは戸惑っているのです。『あおいふうせん』は単純な仕掛け絵本です。犬のキッパーが見つけてきた青い風船。どんどんふくらましてもへっちゃらです。どんどんどんどん大きくなって…「こーんなに!」と、青い風船は左のページの4倍にも膨れ上がりました。すると、それまで目を大きく開いて風船を見つめていたSちゃんが、聞いたことのない、低い、吐き出すような声で、「おおっ!」
「お」の音を出した口も、そのままの形でしばらく風船に見入っていたSちゃん。読み手のボランティアさんが広げた風船のページをたたみ始めた途端にコロンとお母さんに体を預けました。よほど楽しかったのでしょう。ニコニコしながらあとのお話に聞き入っていました。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2017年夏号
【5】『うたが みえる きこえるよ』
エリック=カール/作 森 比左志/訳 偕成社
◆おすすめポイント
「歌がね、笑うの」 絵本から音が聞こえる、音を感じる。そんな絵本を超えて、絵本の中で歌が自由に踊っているような絵本はエリック・カールの『うたがみえるきこえるよ』です。読み手が好きな歌を絵本に重ねて読むことができます。特別支援学級に通う8歳のCちゃんの大のお気に入りの1冊で、Cちゃんは「歌がね、笑うの」そういいながら、さまざまな即興の歌を絵本に重ねて楽しんでいました。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【6】『かさどろぼう』
シビル・ウェッタシンハ/作 徳間書店
◆こんな本
誰も傘を知らないスリランカの小さな村の物語。キリ・ママおじさんのいたずら子ザルへの優しさが素敵。
◆対象年齢
3歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【7】『ふたごのもうふ』
ヘウォン・ユン/作 せな あいこ/訳 トランスビュー
◆こんな本
赤ちゃんのときから何でもわけっこしてきたふたりも、5歳になると1枚の毛布では間に合わず、取り合いに……。そこでママは、それぞれに好きな色の布を選ばせ、それぞれの毛布を仕立てます。選んだ布を自慢し合う双子の顔や、2枚の毛布を縫う幸せそうなお母さんの顔に、不意に先の親子の笑顔が重なり、温かい飲み物を飲んだような気持ちになったことを覚えています。あの女の子たちも、もう、お揃いの服は着ていないのだと思いました。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳
『edu』2015年11・12月号
【8】『ソリちゃんのチュソク』
イ・オクベ/作 らんか社
◆こんな本
韓国のチュソクは日本のお盆のようなものです。ソリちゃんの家族も田舎のおばあちゃんの家に帰ります。
◆対象年齢
3歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【9】『ルピナスさん ―小さなおばあさんのお話―』
バーバラ・クーニー/作 かけがわ やすこ/訳 ほるぷ出版
◆こんな本
お子さんの成長の節目に、お母さんが「自分へのプレゼントに絵本を探しています」というご相談は存外多く、なかには「児玉さんの一番好きな絵本を買うことにする」と、司書冥利に尽きるお言葉を戴くこともありました。『ルピナスさん ―小さなおばあさんのお話―』は、そんなときに迷わずお薦めしている一冊で、ひとりの女性の生き方を描いた美しい絵本です。
◆対象年齢
小学校中学年~
『edu』2016年3・4月号
【10】『おんぶは こりごり』
アンソニー・ブラウン/作 藤本朝巳/訳 平凡社
◆こんな本
「お母さんって強くなければならないの?」と思われたあなたにおすすめなのは『おんぶはこりごり』。A・ブラウンの風刺のきいた作品に、思わずクスリとされることでしょう。ちなみに原題は『PIGGYBOOK』、1986年の作品です。最近メディアでも話題になった、日本の絵本にはワーママが少ない事実とあわせ、日本はまだまだ変わる余地があると、思いませんか?保護者会での話題提供にもおすすめです。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
『新幼児と保育』2017年10・11月号
【11】『ごめんね!』
ノルベルト・ランダ/作 ティム・ワーンズ/絵 三辺律子/訳 ブロンズ新社
◆こんな本
お友達とケンカしたとき仲直りしたいと思っている子に。あらすじ:うさぎくんとくまくんは、大の仲よし。ふたりはうさくまハウスで一緒に暮らしています。ある日ふたりが見つけたキラキラ光るもの。ふたりで取り合っているうちに、キラキラはまっぷたつに! ふたりはカンカン、さぁ一体、どうなる?
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
◆ママパパの口コミ
『edu』2015年5・6月号
【12】『ジャイアント・ジャム・サンド』
ジョン・ヴァーノン・ロード/文・絵 安西徹雄/訳 アリス館
◆こんな本
「モノクロの絵で、巨大な食パンにジャムだけが真っ赤でした」と、幼いお子さんを連れた女性が探していらしたのは、『ジャイアント・ジャム・サンド』。カラフルな絵本に驚きながら、「ママは、そんなにジャムが食べたかったのかしらねぇ」と、お子さんと大笑いです。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年8・9月号
【13】『かぼちゃスープ』
ヘレン・クーパー/作 せなあいこ/訳 アスラン書房
◆こんな本
仲よしのお友達とけんかしてしまった日の夜に。あらすじ:ねことりす、あひるが分担して作るかぼちゃスープは世界一! ところがある朝、あひるがりすの役目を奪おうとして……。困惑したりすとねこは?耳に届く言葉と、目でとらえる絵。互いに補い合う物語は、絵本のサイズ以上の広がりを見せてくれます。ママの声で聞くことで、子どもは、ねことりすとあひる、それぞれの気持ちに寄り添うことでしょう。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
◆ママパパの口コミ
『edu』2015年5・6月号
【14】『おおきなかぼちゃ』
エリカ・シルバーマン/作 S.D.シンドラー/絵 おびかゆうこ/訳 主婦の友社
◆こんな本
ハロウィーンにパイを作るため、魔女がカボチャの種をまいて大切に育てました。大きくなったカボチャ。明日はハロウィーン、収穫しようと引っぱってもびくともしません。手伝いにやってきたおばけも、吸血鬼もミイラもできません。最後にコウモリのアドバイスどおりにすると「ばちんっ!」『おおきなかぶ』がヒントになってできたこのお話ですから、同じ事柄が同じ場所でくり返される楽しみは一緒です。
◆対象年齢
4歳、5歳、6歳
『新幼児と保育』2015年10・11月号
【15】『おさるのジョージ ハロウィーン・パーティーにいく』
M.&H.A.レイ/原作 福本友美子/訳 マーサ・ウェストン/画 岩波書店
◆こんな本
かわいいこざるのジョージは、とても知りたがり屋。なかよしの《きいろぼうしのおじさん》と一緒に、友達のグレイさんのうちのパーティーに出かけます。大好きなパーティー、グレイさんに会えると喜んでいたら、なんと魔女が玄関に。驚いたジョージですが、「今夜は仮装パーティー」と聞いて、自分も仮装してみたくなりました。いろいろ試したジョージ、ハプニングで大わらわ!
おさるのジョージは子どもたちの分身のように、おおよそ、子どものやってみたいと思う、すべてのことをやってくれます。そして、それを見守る《きいろいぼうしのおじさん》や《おともだちのグレイさん》ら大人の温かいまなざしの見守りや、寄り添いが、ジョージを安心してあそばせてくれるのです。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年10・11月号
【16】『ちいさなあなたへ』
アリスン・マギー/文 ピーター・レイノルズ/絵 なかがわ ちひろ/訳 主婦の友社
◆こんな本
命の受け渡しの感動を描いた名作。子どもが生まれたときの喜びとともに感じるのは責任。何があっても、私がこの小さな命を守らねばならない。そんな小さな命も、やがては守られるものから、守るべき命をもつ存在に変わり、やがて、親の役目は終わります。子育て中は毎日が必死で、そんな先のことまでは、とてもとても考えられないかもしれませんね。
『ちいさなあなたへ』はそんな命の受け渡しを大げさな感情ではなく、静な想いで描いた大人のための絵本です。私はこの絵本を幼稚園の家庭学級などで、最後のごあいさつ代わりにお母さんたちによく読みます。すると、「実家の母に会いたくなりました」「忙しい忙しいと、雑な毎日を送っていた自分に反省」「今すぐ家に帰って子どもをハグしたい!」などの感想が多く寄せられます。
子育て中は、切れ目のない毎日に何となく閉塞感を覚えてしまうことがあります。そんなとき、この絵本はあなたの毎日に、少し風を吹き込んでくれるかもしれません。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『edu』2015年9・10月号
【17】『わゴムはどのくらいのびるかしら?』
マイク・サーラー/文 ジェリー・ジョイナー/絵 岸田衿子/訳 ほるぷ出版
◆こんな本
「ねえ、アリエナイ本、また読んで」お話会で、何回読んでも子どもたちに喜ばれる絵本があります。それらは、お話会の選書に困ったとき、不意に「ねえ、何か読んで」といわれたとき、初対面の子どもと仲良くなりたいときなどの心強い味方です。
『わゴムはどのくらいのびるかしら?』も「アリエナイ本」と称され、子どもたちに喜ばれていた1冊です。サイズは小さいながらも、見返し部分にも子ども部屋の壁紙を模した絵があり、子ども部屋から宇宙まで、ずーっと輪ゴムが伸び続ける、というアリエナさが子どもたちに大人気。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年12・1月号
【18】『あおのじかん』
イザベル・シムレール/文・絵 石津ちひろ/訳 岩波書店
◆こんな本
青だけでこんなにも美しい世界が描けるのかと、私もくり返し眺めている大好きな絵本です。絵本から音が聞こえていたという子が「シーンとして、フワッといい香りがするのわかる?」と聞いてきました。これからも彼女の言葉にうなずけるよう、いつまでも五感のアンテナをピカピカに磨いていたいと思いました。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【19】『ゆきのあさ』
ステフィ・ブロコリ/作 アノニマ・スタジオ
◆こんな本
美しい足跡の型押しが施された、しかけ絵本です。かくれんぼしている動物を探しながら、お散歩しましょう。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【20】『てぶくろがいっぱい』
フローレンス・スロボドキン/文 ルイス・スロボドキン/絵 三原 泉/訳 偕成社
◆こんな本
本に親しませたいときに最後まで聞き通す力がつく本。てぶくろを片方なくしてしまったドニー。それを知った近所の人から、次々にてぶくろが集まりました。そこでドニーが思いついた「いいこと」とは?絵本の装丁にはなってはいますが、幼年童話に近い作品です。落ち着いてお話が聞けるタイミングで読んでください。子どもはまとまったお話を聞き通すことで、本に対する興味も深まります。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
◆ママパパの口コミ
『edu』2015年5・6月号
【21】『ホワイトクリスマス「雪」』
ウォルター・デ・ラ・メア/詩 カロリーナ・ラベイ/絵 海後礼子/訳 岩崎書店
◆こんな本
「風はない、日もでない――/だけど 白雪 しんしん ふってくる――」。本当に美しい、ウォルター・デ・ラ・メアの詩の絵本です。まずは、ご自身がこの絵本を「好き」と感じることが大切です。好きなものを子どもたちと一緒に味わいたい。この気持ちが湧かなければ、決しておすすめはできません。あとは素直に読んでください。きっと思いが伝わります。
◆対象年齢
4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年12・1月号
【22】『おやすみ、かけす』
マリー・ホール・エッツ/文・絵 まさき るりこ/訳 大日本図書
◆こんな本
昼間の興奮が残って、なかなか寝つけない夜に。あらすじ:小さな男の子が、カエルやかけすの声に耳を傾け、「おやすみ」と語りかけます。静かな世界に身をおき、自然と一体となる。そんな繊細で美しいお話です。夜の闇の中でお布団に入って耳を澄ませるお子さんに、語りかけるような気持ちで、やさしく静かに読んでください。言葉が心地よいので「目をつむって聞いてごらん」と読めば、次第に気持ちもリラックス。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
『edu』2015年5・6月号
【23】『おやすみ おやすみ』
シャーロット・ゾロトウ/文 ウラジーミル・ボブリ/絵 ふしみみさを/訳 岩波書店
◆こんな本
幼い子の絵本に珍しいモノトーンを基調にした作品です。「幼い子には暗すぎませんか?」 と、ご質問を受けることもありますが、いかがでしょう? 子どもを眠りの世界に誘うのにぴったりの淡い暗闇と思えませんか? そこに〝子ども時代をのぞく窓をもった詩的な作家〟といわれるシャーロット・ゾロトウの詩が添えられています。クマやハト、さかな、昆虫など、13の生き物が、どういう体勢で眠るのかを、しっとりとした詩で表現しています。その動物の生態を理解しながら、最後に人間の子どもが眠る姿で終わります。絵を見てじっくり話を聞いているうちに、眠くなってきそう。いい夢が見られそうです。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳
『新幼児と保育』2015年6・7月号
【24】『ねむい ねむい おはなし』
ユリ・シュルヴィッツ/作 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房
◆こんな本
静まりかえった夜の家。「ねむい ねむい」部屋にあるテーブルやいす、ねこや皿、男の子も眠っています。そこへ突然楽しいメロディーが! 音はどんどん大きくなって「ねむい ねむい」部屋のものたちはリズムとともに踊り出します。やがて音が小さくなって家は元のように静かになって。
『よあけ』『ゆき』など静かな絵本でその名を知られたシュルヴィッツの静かな夜の絵本です。静かな部屋で、子どもたちに話しかけるような気持で読み始めてください。10ページの、外から音楽が聞こえ始めたら、少しテンポを速め、声も少しだけ大きくし、音楽が小さくなるにつれ再び静かな読み方へ。文字のない絵だけのページは、作家が絵だけで語ろうとしている場面です。十分に間を取ってめくりましょう。
◆対象年齢
2歳、3歳、4歳
『新幼児と保育』2015年6・7月号
【25】『びっくりかずあそび』
チャック・マーフィー/作 大日本絵画
◆こんな本
1から10までの数を、飛び出す美しい鳥や蝶で量を表すしかけ絵本です。その美しさにびっくりします。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【26】『光の旅 かげの旅』
アン・ジョナス/作 評論社
◆こんな本
最後まで読んだら絵本の上下をひっくり返して、最初に戻ります。何回読んでも魅了される一冊。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
海外の絵本おすすめ
【1】『しずかに! ここは どうぶつの としょかんです』
ドン・フリーマン/作 なかがわちひろ/訳 B L 出版
◆こんな本
1969年に米国で初版が出版されたクラシックで楽しい作品です。図書館が大好きなカリーナは、動物がたくさん出てくる本を読んでいたとき、ふと思います。「どうぶつたちも ほんを よみたいかもしれないな」。カリーナは、自分が図書館員だったら動物が図書館に入れる特別な日を作り、入り口にはこんな幕をかけ…と思いを巡らしました。すると、図書館は動物でいっぱいに! 読み終えたら動物の図書館を開きたくなります。
◆対象年齢
4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2017年10・11月号
【2】『あたしも びょうきになりたいな!』
フランツ・ブランデンベルク/作 偕成社
◆こんな本
皆に優しくされる“病気のきょうだい”への嫉妬。素直な子どもの気持ちです。絵の繊細さで少人数向き。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『しゃっくりがいこつ』
マ ージェリー・カイラー/作 S・D・シンドラー/絵 黒宮純子/訳 らんか社
◆こんな本
しゃっくりが止まらなくなってしまったがいこつ。友達のオバケは、怖い顔でおどかして止めてあげようとしますが、怖いものを見慣れているがいこつは、もはや驚けません!中扉前の「ヒック ヒック ヒック」から物語は始まりますので、飛ばさず読みましょう。ページをめくり再度タイトルを読みます。ほぼ全ページに「ヒック ヒック……」とありますが、どのページも、本文を読んだ後に読むとよいでしょう。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2014年10・11月号
【4】『さわってごらん! ふしぎなふしぎなまほうの木』
クリスティ・マシソン/作 ひさかたチャイルド
◆こんな本
こすって、揺すって、温めて…聞き手も参加する絵本です。マジシャンでもある訳者の文章が軽妙で楽しい。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【5】『ゆきがふったら』
レベッカ・ボンド/作 さくま ゆみこ/訳 偕成社
◆こんな本
早く降らないかな 雪の日が待ち遠しくなる本。雪が降り積もった日、子どもたちは大喜びで「ゆきのやま」を作ります。トンネル作って、地下室作って、雪だんごやきれいな模様で飾って……。雪の日に子どもがしてみたいこと、すべてが描かれたような絵本。こんなことも、あんなことも! できたらいいね、楽しいね。そんな気持ちでゆっくり絵を見せ、リズミカルに読みます。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
『edu』2015年5・6月号
【6】『図書館ラクダが やってくる』
マーグリート・ルアーズ/作 さ・え・ら書房
◆こんな本
世界には、ゾウやラクダで本を運ぶ移動図書館があって驚きます。見たことのある絵本も積んであります。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【7】『おばあちゃんに おみやげを』
イフェオマ・オニェフル/作 偕成社
◆こんな本
1から10までの数を追いながら、主人公エメカの気持ちにそって、アフリカの道具や習慣を楽しめます。
◆対象年齢
4歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
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文・構成/HugKum編集部