定番人気!グリム童話の絵本おすすめ
【1】『ブレーメンのおんがくたい』
瀬田貞二/訳 福音館書店
◆こんな本
デザイナー・版画家としての顔も持つハンス・フィッシャーの描いたグリム童話の絵本。フィッシャーは、どの作品も自分の子どもたちに描いたと言われており、子どもたちへの愛情が伝わる見事な作品に仕上がっています。気になるストーリーは、人間に捨てられたロバと犬と猫とおんどりがブレーメンの町の音楽隊に入ろうとするところから始まる、ゆかいな童話です。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
【2】『おおかみと七ひきのこやぎ』
瀬田貞二/訳 福音館書店
◆おすすめポイント
グリムの昔話のなかでも幼い子から人気のお話。よく知られた昔話こそ、しっかりとした絵本で子どもに読んであげたいものです。50年以上読み継がれている1冊です。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
「自分ならどう逃げるとか言いながら楽しんでる」(40代・東京都・子ども3人)
海外の童話絵本のおすすめ
【1】『三びきのやぎの がらがらどん』
瀬田貞ニ/訳 福音館書店
◆こんな本
小さなヤギ、中くらいのヤギ、大きなヤギ、どれも名前は「がらがらどん」。三びきは、草を食べに、山へ登って行きました。途中の橋で、谷に住むトロルが現れ、「ひとのみにしてやろう」と立ちはだかります。小さいのと、中くらいのは、あとで大きいのがやってくると言って上手くうまく逃げます。そして、大きいのがトロルと勝負し、やっつけます。お話も言葉も絵もよくできている絵本なので、子どもたちはハラハラドキドキを存分に楽しめますよ。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
「基本的に絵本を読みきかせる時は緩急をつけてるのですが、がらがらどんはそれがやりやすくて、聞いている子ども達もすごく笑って楽しそうに聞いていました」(40代・兵庫県・子ども2人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『おおきなかぶ』
内田莉莎子/訳 福音館書店
◆おすすめポイント
必ず読み聞かせてあげたい昔話。昔話には先人からの知恵や勇気が込められています。単純な言葉のくり返しと動作の積み重ねが、子どもに大切なことが伝わります。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
「一緒にかぶを抜く動作をまねて楽しんだ」(30代・埼玉県・子ども1人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『てぶくろ』
エウゲーニー・M・ラチョフ/絵 福音館書店
◆こんな本
雪深い森におじいさんが落とした片方の手袋。そこに、森の動物たちが次々と住み着きます。動物たちの会話の心地よい繰り返しと、色鮮やかで緻密な絵が子どもを不思議な世界へ誘います。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
「子どもと一緒にひざ掛けにくるまりながら読みました。 ぬくもりを教えてくれる本だと思います」(40代・神奈川県・子ども2人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【4】『3びきのくま』
バスネツォフ/絵 福音館書店
◆おすすめポイント
単純なくり返しと、3つの大きさの対比が楽しい。ロシア独特の、色彩の美しい絵が印象的なロングセラー。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【5】『むらの英雄』
わたなべしげお/作 瑞雲舎
◆おすすめポイント
自分を数え忘れ、ひとり足りないと大騒ぎ。意味がつかめない子がいても、昔話のおおらかさを楽しめます。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【6】『たまごからうま』
酒井公子/再話 偕成社
◆こんな本
ゆかいなベンガルの昔話です。明るいおおらかな絵と、落語のような展開で、子どもたちに大人気な1冊。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【7】『トラのじゅうたんになりたかったトラ』
ジェラルド・ローズ/作 岩波書店
◆こんな本
愉快なインドの昔話です。少し長いお話を、読んでみたい、聞かせてあげたい、そのどちらにもぴったり。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【8】『シナの五にんきょうだい』
クレール・H・ビショップ/作 瑞雲舎
◆こんな本
お話は『王さまと九人のきょうだい』と似ていますが、こちらの方が読み聞かせ初心者向きです。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【9】『王さまと九人のきょうだい』
君島久子/訳 岩波書店
◆こんな本
大人になっても覚えている人が多い昔話。見返し部分もしっかりと見せ、丁寧にページを繰って始めましょう。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【10】『とらとほしがき』
パク・ジェヒョン/作 光村教育図書
◆こんな本
韓国の昔話ですが、日本の『ふるやのもり』に似ています。韓国ではトラが身近な生き物だったとわかります。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
▼こちらもおすすめ
日本の童話の絵本おすすめ
【1】『かさじぞう』
瀬田貞二/再話 福音館書店
◆こんな本
日本の最も美しい昔話絵本の1冊。墨絵で描かれた雪の質感が印象的で、寒い季節にぜひ読みたい。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
「貧しくてもいいことをすれば幸せになれることを学んだ」(40代・神奈川県・子ども1人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『さるとかに』
神沢利子/作 銀河社
◆こんな本
たくさんの絵本が出ている昔話。絵の鮮明さと文章の読みやすさでおすすめの一冊です。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『かちかち山』
広松由希子/文 岩崎書店
◆こんな本
昔話を正しく伝えた絵本です。「死」を扱っているので、一読し、ご自身が納得できなければ、「読まない」選択をしてもよいのです。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
「うさぎやたぬきなど動物が主な登場人物なので、興味を示しやすかった。 カチカチや、ボーボーなどオノマトペのようなフレーズを面白がって聞いてくれていた」(30代・神奈川県・子ども3人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【4】『ねずみのすもう』
神沢利子/作 偕成社
◆こんな本
子どもに親しみやすい内容のため、アニメ絵本もあるようです。昔ながらの絵と文章で読んであげたい方にはこちらをぜひ。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
「とても興味を持って聞いてくれました」(30代・東京都・子ども2人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【5】『しっぽのつり』
いもと ようこ/文・絵 金の星社
◆こんな本
寒い季節にぴったりの定番昔話です。気温がうんと冷え込んだときに読むと、より効果的。2匹のユーモラスな会話に子どもも引き込まれます。しっぽが切れる箇所は、大げさにせず、あっさりと読んでください。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
『edu』2015年5・6月号
【6】『だいくとおにろく』
松居 直/再話 福音館書店
◆こんな本
起承転結がはっきりとしたメリハリのある物語。大工と鬼の会話も緊張感があり、子どもが集中して聞いてくれます。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
「鬼は怖いけど話が面白くてお気に入り」(40代・埼玉県・子ども1人)
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【7】『だごだご ころころ』
石黒 なみ子、梶山俊夫/再話 福音館書店
◆こんな本
ユーモラスな鬼の絵に、おおらかな気持ちになります。赤トンボの赤の由来もあって、秋にぴったりです。
◆対象年齢
4歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【8】『まゆとおに やまんばのむすめ まゆのおはなし』
富安陽子/作 福音館書店
◆こんな本
元気な女の子が主人公ですが、男の子にも大人気。少し長めのお話も、まったく気にならない楽しさです。
◆対象年齢
4歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【9】『おにより つよい およめさん』
井上よう子/作 吉田尚令/絵 岩崎書店
◆こんな本
山奥にすむ乱暴ものの鬼に、「むらいちばんのおなご」をよこせといわれて困惑する村人たち。すると、村一番の力持ちの娘が立候補しました。創作民話は声に出して読むことで、良さがより味わえます。読み方のコツは演じすぎないこと。文字が太く大きくなっている場所でも大声で読む必要はありません。ゆっくり、はっきり読んでみてください。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳~
『edu』2015年5・6月号
【10】『くわずにょうぼう』
稲田和子/再話 福音館書店
◆こんな本
端午の節句の時期に読みたい。菖蒲とよもぎを飾る由来もわかります。怖い話が好きな子たちも満足します。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【11】『さんまいのおふだ』
水沢謙一/再話 梶山俊夫/画 福音館書店
◆こんな本
35年以上前から子どもたちにくり返し読まれ続けている『さんまいのおふだ』では、便所の神様が小僧さんに3枚のお札を授け、最後には和尚さんが機転を利かしておばばを退治します。物語(=世の中)にも自分を怖さから救ってくれるものがいる!この発見はどんなにか子どもたちを励ますことでしょう。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
「息子には怖い話だったようです。絵も今まで読んでいた絵本にないタッチだったので」(30代・東京都・子ども1人)
『新幼児と保育』2016年6・7月号
【12】『日本昔ばなし 三まいのおふだ』
おざわとしお/再話 かないだえつこ/絵 くもん出版
◆おすすめポイント
かないだえつこさんの美しい版画による『三まいのおふだ』です。5歳児さんに読み聞かせたところ、山姥(やまうば)が小僧さんを追いかけるシーンの息をのむ怖さより、便所の扉のユーモラスさのほうが印象深かったようで、絶大な支持を得ました。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
「とても面白く、内容を初めから話してくれた」(30代・徳島県・子ども2人)
『新幼児と保育』2016年6・7月号
【13】『ばけものづかい』
せな けいこ/作 童心社
◆こんな本
本当に、子どもたちは怖いお話が大好きで、誰かが「この本、コワイよ」といえば、みなが競うようにその絵本を手にします。「ホントだ。怖いね」「ぜ~んぜん!」「うん、怖いけど怖くないよ」。そんな子どもたちに大人気な作家といえば、『ねないこだれだ』(福音館書店/1969年)で、みなさんもよくご存じのせなけいこさん。せなさんの作品は、民話や伝説、落語をモチーフに、怖さとユーモアが程よいバランスで描かれています。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2016年6・7月号
【14】『たなばた』
君島久子/再話 福音館書店
◆おすすめポイント
繊細な絵と言葉で綴られた美しい七夕の由来絵本です。
◆対象年齢
5歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
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文・構成/HugKum編集部