編集部が、読み聞かせにぴったりな童話をピックアップ。「シンデレラ」「白雪姫」「ラプンツェル」など、人気のグリム童話の絵本から、英語で童話を読み聞かせてくれるアプリまで、一挙にご紹介!
読み聞かせに人気のグリム童話10選
【1】『シンデレラ (絵本・グリム童話)』
ヤーコプ・グリム, ヴィルヘルム・グリム 訳/那須田淳 絵/北見葉胡 岩崎書店
◆こんな本
よく知られたペローの「シンデレラ」とはストーリーが少し違い、グリム兄弟版の「シンデレラ」(灰かぶり)版です。なぜ、「灰かぶり」と呼ばれているのでしょうか。それは、物語の中で、<夜はかまどの隣の灰の中に寝かせ…>という部分があり、継母の娘2人から「灰かぶり」と呼ばれるから。カボチャの馬車も、ガラスの靴も、12時の鐘も登場しない、ちょっと怖い、グリム童話のシンデレラは、ドキッとするストーリー展開です。
【2】『白雪姫 (絵本・グリム童話)』
ヤーコプ・グリム, ヴィルヘルム・グリム 訳/佐々木 田鶴子 絵/バーナデット・ワッツ 西村書店
◆こんな本
絵を担当しているバーナデット・ワッツ氏の色彩豊かなパステル画が印象的な絵本。ストーリーは、こちらもディズニー版とは少し違う残酷な部分も。ディズニー版との相違点として、王子様とのキスがなかったり、女王が鉄の靴で焼かれてしまうなど、驚愕な場面も。大人になって読み返すと意外な発見がある作品です。
【3】『ラプンツェル (絵本・グリム童話)』
ヤーコプ・グリム, ヴィルヘルム・グリム 訳/那須田淳 絵/北見葉胡 岩崎書店
◆こんな本
ディズニー映画にもなった「ラプンツェル」は、こちらもグリム童話が原作。「ラプンツェル」は、植物のラプンツェ(日本名:野ヂシャ)から名付けられたそう。ヨーロッパでは、ラプンツェの葉はサラダとして食べる野菜で、この物語の鍵となっています。ディズニー映画では「ラプンツェル」はお姫様として誕生しますが、グリム童話では、普通の両親から産まれる女の子。それなのに、魔女にさらわれてしまいます。グリム童話で、ラプンツェルは、なぜ、魔女にさらわれることになったのか、この続きは、ぜひ絵本で楽しんで。ディズニー版とは違うハッピーエンドになっています。
【4】『赤ずきん (絵本・グリム童話)』
ヤーコプ・グリム, ヴィルヘルム・グリム 訳/生野幸吉 絵/バーナディット・ワッツ 岩波書店
◆こんな本
グリム童話の代表作「赤ずきん」に、英国人画家バーナディット・ワッツが挿絵をした絵本です。花畑の風景は、明るさが浮かび上がるように表現されおり、とても鮮やか。恐ろしいオオカミとかわいらしい赤ずきんの会話を、美しい色合いで表現しており、よく知られているストーリーでは、カットされている部分も忠実に描写されています。
【5】『ブレーメンのおんがくたい (絵本・グリム童話)』
ヤーコプ・グリム, ヴィルヘルム・グリム 訳/瀬田 貞二 絵/ハンス・フィッシャー 福音館書店
◆こんな本
デザイナー・版画家としての顔も持つハンス・フィッシャーの描いたグリム童話の絵本。フィッシャーは、どの作品も自分の子どもたちに描いたと言われており、子どもたちへの愛情が伝わる見事な作品に仕上がっています。気になるストーリーは、人間に捨てられたロバと犬と猫とおんどりがブレーメンの町の音楽隊に入ろうとするところから始まる、ゆかいな童話です。
【6】『おおかみと7ひきのこやぎ (絵本・グリム童話)』
絵・文/海一 慶子 小学館
◆こんな本
グリム童話の代表作としても、よく知られている「おおかみと7ひきのこやぎ」のストーリーを、世界で注目される日本人作家「海一慶子」さんが描き下ろしました。海一慶子さんは2009年にボローニャ国際絵本原画展で入選、海外で活躍されている絵本作家です。本作品は、すでに欧米アジア7か国で出版されており、こちらは、その日本語版。海一さんの描く7匹の子羊たちはどれも個性的で、1匹、1匹、白い体についた黒ブチの模様が違います。独特で、ユーモラスな表現の海一さんの作品は、世界中で愛されています。
【7】『あめふらし (絵本・グリム童話)』
グリム兄弟, 訳/若松宣子 絵/出久根育 偕成社
◆こんな本
こちらの作品は、グリム童話の中でもあまり知られていない上、「あめふらし」って、何?と思われる方も多いかと思います。「あめふらし」とは、海にいる軟体生物でナメクジのような見た目。海中で身を守るために紫色の液体を吐き出す、なんとも不思議な生き物だそう。さて、気になるストーリーはというと、奇抜で面白く、そして残酷な部分も…。
あらすじは「あるとき、王女に結婚話が持ち上がり、気が進まない王女は、こんな“おふれ”を出します。『王女と結婚したい者は塔から見ても分からない場所に隠れよ。失敗して見つかったら、さらし首にする』と。結婚か、死か。命をかけた究極のゲームが始まります…」物語の冒頭から、引き込まれること間違いなし。どこに、「あめふらし」が出てくるのか?予想もしない展開。続きは、この絵本をぜひ手に取ってみて。
【8】『ねむりひめ (絵本・グリム童話)』
作/グリム童話 訳/瀬田貞二 絵/フェリクス・ホフマン 福音館書店
◆こんな本
「魔女の呪いで、眠り続ける美しい王女。王女が眠ってから100年が経ったお城にはいばらが覆い、美しい花を咲かせます。「グリム童話」の中でもっとも有名な昔語を、スイスの画家フェリクス・ホフマンが、考え抜いた構図と繊細なタッチで絵本に仕上げました。数ある「ねむりひめ」の絵本の中でも、群を抜いて美しい挿絵だと人気の絵本。
【9】『金のガチョウ (絵本・グリム童話)』
作/グリム 再話/矢川澄子 絵/ ささめやゆき 教育画劇
◆こんな本
「ささめやゆき」さんの絵がとても楽しく、「矢川澄子」さんの訳も分かりやすいので、グリム童話が新鮮に楽しめます。あらすじは「3人兄弟の末っ子が、森に木を切りに行くと、はらぺこの小人がやって来たので、自分のお弁当を分けてあげました。そして、小人に言われた通りに古い木を切ってみると、根っこのところに金のガチョウが…」。親切にしたことで、運気が上がるという昔話です。
【10】『ヘンゼルとグレーテル (絵本・グリム童話)』
作/グリム 再話/矢川澄子 絵/井上洋介 教育画劇
◆こんな本
グリム童話の名作中の名作で、養うべき家族の人数を減らすために、捨てられてしまった兄妹が、苦難を知恵と勇気で乗り越え、幸せを手に入れる物語です。絵を仕上げた「井上洋介」さんは、第37回小学館絵画賞、第6回日本絵本大賞、第25回講談社出版文化賞受賞。漫画、イラストレーション、本の挿絵など、幅広く活躍されています。
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文・構成/HugKum編集部