鉛筆削りって大変
娘が初めに鉛筆削りを使い始めたのが保育園の年長の頃でした。塗り絵が好きだったのでよく削っていたのですが、使っている姿を見て気がついたことは、「意外に力が必要」で「鉛筆をセットするまでが大変」ということです。大人にとっては何度も繰り返してきた、なんていうこともないことが難しいのだと気付かされました。
例えば、卓上式のハンドルを手で回す鉛筆削り。削ろうとする鉛筆をセットするときに、つまみがついた部品を前に引っ張りそのまま穴に鉛筆をセットします。このように動きを同時にすることがとても難しいのです。
ハシレ!エンピツケズリ!/プラス
見た目は完全にスポーツカーのインテリア。レッド・ブルー・イエローのビビッドな色合いによりさらにかっこよさが引き立って見えます。でも、この車の正体は、そう、鉛筆削りです。
発売されたのは2021年2月。当時、デザインの担当者に伺ったところ、「自身が小さな頃に鉛筆を削るときに力が必要だったことや毎日毎日しなければならなくて嫌であったこと」が記憶に残っていたそうです。大人になってから通販サイトの鉛筆削りの評価コメントに、自身が抱いていた当時の記憶と同じ不満が掲載されているのを目にし「鉛筆削りは20年近く経ったのに今も変わっていないのだ」と知ります。そこから「軽い力で削れる」「楽しく削れる」鉛筆削りの開発が始まります。
使い方は?
鉛筆を本体後ろに開けられた穴に挿し込みロックをかけます。あとは車遊びのように前後に走らせてみてください。ブーンブーンと楽しんでいると「カチッカチッ」と音がなります。これが削れたことを知らせる合図。ロックを外して鉛筆を取り出すと、鉛筆がとがった状態で出てきます。楽しく削れるので、我が家ではすべての鉛筆が尖っている時期がありました。
ここがすごい!
通常、鉛筆削りは同じ方向にハンドルを回さないと削れません。なので、車遊びのように前後に動かすと前に走らせる時しか削れないのでは?と想像しますよね! ですが、この商品では1wayギアを搭載。それにより前に走らせてもバックさせても鉛筆削りが同じ方向に回転するため、芯が丸まった鉛筆では2〜3往復で、かなり早く削り上がります。
なお、鉛筆削りの刃は取り替えることが可能。購入時に1つ替え刃が入っていますし、追加で購入することも可能です。
ライターふじいレコメンド
娘がこの鉛筆削りを手にしたのは保育園年長の頃。鉛筆をさした後にロックをかける動作に力が必要なのと少し複雑な動きだったのでそこだけは手伝いが必要でしたが、コツを掴んでからは一人でできるようになりました。
また、前後に動かすときにはパソコンのマウスのように本体を持てて、お子さんの小さな手にもフィットします。ハンドル手回しで削るものとは比較にならないほど力が必要なく動作の楽しさと削り上がるのが早いことから、次々に鉛筆を削りたくなるほど。鉛筆削りを面倒くさがるお子さんにもおすすめです。
小型電池鉛筆削りスピモ/クツワ
大人の手のひらよりも小さいコンパクトな電動の鉛筆削りです。電動なのに持ち歩けるので便利ですが、電池が入っていることもあって多少の重さがあります。しかし、ずっしりしていることは削る時の安定性を増す効果もあリます。
使い方
電池(単三電池2本)をセットしたら、あとは鉛筆を穴に挿し込むだけ、とてもシンプルです。また、外出先で電池がなくなってしまった場合は、鉛筆を回せば削ることができます(万が一動き出した場合の安全を考慮するため、手動で鉛筆を削る場合は電池の有無・残量に関わらず、電池を外してご使用ください)。
小型なので削りかすはこまめに捨てる必要があります。
電動の鉛筆削りだと気になるのは音量ではないでしょうか?パワフルに削るので多少の音はしますが、ハンドル手回しのものをリズムよく使用している程度に聞こえました。
ここがすごい!
とにかくあっという間に削れます!先が丸くなった鉛筆をとがらせるのにかかる時間はなんと0.9秒!芯が折れたものだと3秒、新品の鉛筆でも5秒挿し込むだけで削り上がります。「鉛筆削りをとにかく早く終わらせたい!」というお子さんにはピッタリです。
ライターふじいレコメンド
いつもの鉛筆削りの時間が大きく短縮されます。しかし、そこで少しだけコツが必要です。この鉛筆削りには削り上がった時の合図がありません。挿し込んでいる間はずっと削れるので、お子さんによってはすぐに鉛筆が小さくなってしまうかもしれません。
また早く削れるだけあって力も強力です。内部機構が回転して鉛筆が削れるため、鉛筆が一緒に回ってしまわないように固定する必要がありますが、コツをつかめば問題ありません。
トガリターン手動鉛筆削り/ソニック
ぱっと見、机の上に置いてハンドル手回し式の鉛筆削りに見えます。しかし実は、この鉛筆削りにはお子さんが鉛筆を削る時の2つの問題が解決されているという高機能な製品です。
使い方は?
鉛筆を穴の奥までさしこみます。あとは本体を抑えながらハンドルを回すだけです。削り上がると鉛筆がリターンされます。
特許も取得している「リターン」の機能とは?
名前にも含まれている「リターン」。なんと、鉛筆がとがったことを感知すると自動で鉛筆が鉛筆削りから出てくるのです。ハンドルは同じ方向に回すだけなので、特別難しい操作はありません。これにはこんなメリットもあります。無駄削りを防止できるので鉛筆を長い期間使うことができます。
ここがすごい!
鉛筆をさすだけでセットが完了するのがポイント。子どもにとって難しかった「つまみがついた部品を前に引っ張り穴に鉛筆をセット」するあの複雑な操作が必要ないのです。押し込むときには多少の力が必要ですが、すぐにコツを掴んで使っています。
唯一の残念な点は、5cm以下の鉛筆には使えないということです。内部で詰まってしまうため、短くなったものは別の鉛筆削りをお使いください。
ライターふじいのレコメンド
鉛筆を穴にさしこむ時とハンドルを回すときに力が必要なのがこの商品。娘が2年生になった今でも、ハンドルを回すときには全力で本体を抑えて回しているように見えます。それでも娘は「使いやすい」と使い続けています。それは、鉛筆のセットのしやすさと、削り終わると自動で鉛筆が出てくるからなのだそうです。
また、この鉛筆削りにはスライド式のダストケースロックがあります。このおかげで削っている途中に倒してしまってもダウトケース内の削りカスが外に出ませんし、ロックをしっかりかけておけば保管中に削りかすが飛び出すこともありません。物が散らかりがちな子どもの空間に置いておくときに、このようなロックが働くことはとても意味があるのです。
性能や特徴を持った鉛筆削りがたくさんあります
2023年3月に公開した、子ども文具お悩み相室の「鉛筆」の時にも優れた鉛筆削りをご紹介しました。
文具店や量販店に行くと鉛筆削りは超進化を遂げていることがわかります。
お子さんの力の強さであったり、デザインであったり、使う場面によって選択してみてください。
鉛筆のお悩みはこちらの記事をチェック!
子ども文具お悩み相談室 第三回 鉛筆
文・構成/ふじいなおみ