「母の日」にNGなプレゼントはある?実母と義母は一緒にすべき?贈り物の疑問にマナー講師がお答え

4月末から5月にかけて、デパートやスーパー、コンビニエンスストアに行くと【母の日】と書かれたカタログやポスターをよく見かけます。それは5月の第2日曜日が母の日だからです。今年2023年は5月14日(日)が母の日ですよ。
日ごろの炊事、洗濯はもちろん、自分をここまで育ててくれた母への感謝の思い。そして自分が母になって分かる、母の素晴らしさ、有り難さ。夫を育て、結婚後に自分の母として助けてくれる義母に対しても、尊敬と感謝の気持ちは尽きません。皆様はどのようにお母様へ感謝の気持ちを伝えますか?今回は母の日に感謝の気持ちを伝えるときのポイントについてお伝えします。

母の日はどのようなものが喜ばれる?

母の日が近くなると“何を贈ればいいかしら・・”と悩みますよね。時期が近くなると、テレビやネットでは“母の日に贈って喜ばれるもの”をランキング形式にしたり、実際に商品を試したりして紹介しています。店頭に足を運べば母の日のコーナーができていて、沢山の商品を見ることができます。あまりの情報の多さに、かえって分からなくなることもあるでしょう。私が贈り物を選ぶときは“自分が選んだプレゼントを、相手が笑顔で使っていたり、眺めていたり、食している姿が想像できるかどうか”を基準にしています。

NGな贈り物はある?

年上の方に贈る品物のなかには、これは避けた方がいいと言われるものもあります。例えば時計を贈ると“早く起きろ”、エプロンは“もっと働くように”という意味に捉えられてしまうという理由からです。

しかし、母を想ったときに“エプロンがだいぶ古かったな、〇〇の柄が好きだったな”と思って似合いそうなエプロンを贈れば、相手は「ちょうど欲しかった、いい柄ね」と喜んでくれるかもしれませんし「気にしてくれてありがとう」と“母を想う気持ち”が伝わるかもしれません。世間では避けた方がいいと言われていても、相手に対する思いやりの気持ちが感じられるプレゼントが相手に喜ばれるものではないでしょうか。

例えピッタリと相手の欲しいものと合わなくても「あなたを想ったときにこういう理由でこうだから、これを選んでみたの」と、気持ちを伝えることができますね。

昨年の母の日、子どもたちが「ママ(私)にプレゼント!」とパパと買いに行って選んでくれたのは顔のパックとお手紙でした。理由は“ママは次の日に特別なことがあると顔に付けているから”だそう。よく見ていますね!“ママにとっての特別な時に使ってね”という気持ちが嬉しかったことを覚えています。パックをすると必ず「それ、この間あげたやつ?」と聞いてきて(パックをした顔は怖いと思いますが)使う姿をニコニコ見てくれていますよ。

義母・実母は一緒の方がいい?

母の日は“母に対しての感謝の気持ちを伝える日”ですから、実母だけでなく、結婚してから母となってくれた義母にも御礼の気持ちを伝えますよね。夫の家にはいいものを贈った方がいいかしら。両方一緒じゃないと不公平?など心配される方もいらっしゃいますが、どちらも同じものを贈る、夫の家には値段の差をつけて贈るなどという決まりはありません。値段に関係なく、それぞれの母に合わせたプレゼントを贈るのが一番良いと思います。ただ、プレゼントを贈るのはそれなりに時間も手間もかかります。忙しいママやパパたちですから、同じ品物を同じタイミングで送る方もいらっしゃいますね。それでいいと思います。

大切なのはそれぞれの母に対して感謝の気持ちが伝わること。お互いの母に何を贈ったかを実母・義母ともに気にされる方は少ないのではないでしょうか。

感謝の気持ちがいちばんの贈り物

実母と義母にとって、子どもである私や夫に対し日頃抱く気持ちは、ママである皆さんが子どもに抱く気持ちと同じはず。「母として子を支えられているだろうか」「子どもたちの役に立てたら嬉しい」「子育てしている子どもたちを応援したい」そんなふうに思って手を差し伸べてくれていると思うのです。そんな実母と義母に差し上げて喜ばれるものは、きっと高価な品物よりも“御礼の気持ち”ですよね。もちろん差し上げる品物も気にはなりますが、まずは“どのようにしたら御礼の気持ち、感謝の気持ちが伝わるか”に意識を向けてみましょう。


電話を使って言葉で伝えるのもいいですし、両母に宛てたお手紙やメッセージを書くことも目で見て気持ちが分かるのでおすすめです。カーネーションの絵柄の便箋や葉書、カードは母の日らしくていいですね。せっかく母の日という気持ちを伝える日があるのです。いつも心で思っていることを形に表して伝えてみましょう。

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母の日は感謝する日

子どもが生まれて、初めて自分が母として迎えた“母の日”のことを今でも覚えています。
自分の母に感謝したこと。義母に感謝したこと。夫に感謝したこと。そして生まれてきた子どもにも感謝しました。“私をお母さんにしてくれてありがとう”と心から思いました。子どもを生んで、肩書は母になったけれど、それは当たり前のことではないのですよね。子どもが無事に生まれてくれたから、すくすくと育ってくれたから、周りの方が助けてくれたから、私は今もお母さんをすることができている。

毎年母の日になり、子どもたちが「ママいつもありがとう」と似顔絵やお手紙、プレゼントを持って笑顔で気持ちを伝えてくれる時に「こちらこそ、いつもありがとう」と自分の気持ちを伝えています。

母の日は、自分の母(実母・義母)に対してだけ感謝をする日ではなく、自分が母でいられることに感謝する日、そして血は繋がっていなくても、母のようにお世話になっている方々に感謝する日・・と、沢山の感謝の気持ちを形にして表すことができる日でありたいですね。

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文・構成/赤名麻由子

赤名 麻由子

シニアマナーOJTインストラクター|キッズマナーインストラクター
一般社団法人マナーOJTインストラクター協会所属。資格取得後、保育園やカルチャーセンターにて子どもたちにマナーを伝える活動を行っている。二児の母

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