「習いごとが続かない」のはなぜ?子どもが夢中になる習いごとの探し方や続け方のコツを教育のプロが解説!

4月が終わり、新しい環境にも慣れてきて、少し落ち着いた時期。なにか習い事を探してみようかという時ではないでしょうか?数ある習い事の中で、何を選べばいいのか?どんな習いごとが子どものためになるのか?子どもは楽しんでくれるのか?そして「習いごとが続かないのではないか」という悩みは、多くの保護者が直面する問題です。

多くの保護者がぶつかる、子どもの「習いごとやめたい…」

リサーチや見学を重ね、体験授業では子どもも反応がよく、用具も買い揃えたのに、いざ学習を進めると「つまんない」「やめたい」の嵐。イヤイヤ行くぐらいなら、興味がないなら…と安易にやめさせるのも、なんだか違う気がして躊躇します。

そろタッチでは、保護者の方から伺ったエピソードと合わせて、習いごととの付き合いかたについて提案します。

習いごととの上手な付き合いかたとは?

楽しみを工夫する

子どもたちは、楽しいことに対しては熱心に取り組むことができます。親が習いごとを楽しむようにサポートし、子どもたちと一緒に楽しむことができれば、継続するための動機付けが高まります。

楽しい!と感じさせるためには、何より習得スピードを加速させることが有効です。具体的には、マイルストーンが細かく設定され、努力の結果を短いスパンで体感できると良いです。

スモールステップの提示は、学習効果を可視化して、達成感を得るための大事なポイントです

ゲーム要素を取り入れることや、日常生活とリンクさせ、「習ったことが役立つ」体験をさせることも有効です。コンテストや発表会に参加したり、家族でお出かけをして、特別感を出すのもよい思い出になるでしょう。

また、子どもが興味を持っている部分、何かにトライしている過程を褒める声がけをするだけで、子どもはより楽しさを感じるのではないでしょうか?ここで、よく勘違いされている褒め方は「結果」に注力された褒め方です。できた事がすごい、高い点数がすごい!それも褒めポイントではありますが、そこに「続けたこと」がすごい、「チャレンジしたこと」がカッコいい!など、過程や子どもが抱いた気持ちを讃える言葉を使うと、どうでしょう?きっと、大人でも同じですよね?

コミュニティを作る

習いごとを続けるためには、周りにサポートしてくれる人たちや仲間がいることが大切です。やはり、親と子どもだけでは、どうしても険悪なムードになることがあります。気分の波に飲まれてしまったり、ついつい熱が入りすぎたりしますよね。ここで大切なのが「先生」の活用です。先生がそう言っていたよ、先生と約束したよね?など、第三者の言葉を引用して誘導することで、親子関係も円滑に楽しく学べる環境を作れます。

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習いごとは”親子がワクワクする”ものを選ぼう!

まずは、習いごとをスタートする時のポイント。習いごとを主体的に楽しむためには、子ども自身がワクワクするものを選ぶことが大切です。そして、日々の取り組みをサポートする大人がワクワクするか、も意外と大事です。

例えば、もともとスポーツに興味を持っている子は、野球や水泳など、身体を動かす習いごとに熱心に取り組むことができます。しかし、幼いうちはさまざまな分野に触れさせてあげたい、将来役に立つ技能を身につけさせたい、と考える方もいらっしゃるでしょう。

そういう時は、自分より少しできる、お兄さんお姉さんの存在が身近にいると、自分も頑張ってあんな風になりたい!と、すんなりスタートできたりします。

目的を見据えてやめ時を決める

目標を持って習いごとに取り組むことで、継続するための動機付けが高まります。親子で目標を共有し、達成するための計画を立てることで、継続する意欲が生まれます。

壁に当たって苦しいと思うときがあっても、ゴールをくぐり抜けたときの姿がイメージできれば、もう一息、あと一歩、と乗り越えることができます。

また、習いごとの目的をしっかり見極めることも大事です。趣味探しのためなのか、技能や学習態度を習得するためなのか、まずは事前にしっかり子どもと話合うことです。おすすめは、「このレベルに達したらやめてもいい」と、やめ時を事前に決めることです。

幅広くいろんな分野に触れさせることが目的であれば、入門レベルでやめてもよいことにすると、親子ともに楽しい気持ちで区切りをつけられ、子どもが成長したあと、また興味が向いて習い始めるかもしれません。

気をつけていただきたいのは、どんな習いごとも、触りだけでやめてしまうと、その楽しさに気付けないまま終了してしまいます

そろタッチでは、暗算3級レベルを一旦の「目標ステージ」として提案

知識や技能が残らないどころか、面白くなかった、自分には向いてない、などもったいない勘違いをしないよう、「やめても良いレベル」を指導者と相談して決め、そこまで継続学習するよう促しましょう。

日々の取り組みも自主性に任せる

どのレベルを目指すのか、そのためには何をどう頑張ればいいのか。

やりなさいと決められたものは中々続きません。イヤイヤ続けていると、習得スピードが遅くなり達成感が得られず、ますますやる気がなくなる悪循環に陥ってしまいます。

そろタッチ学習者の保護者から、その日のスケジュールを一緒に決めて書き出したら、学習がスムーズにいき、習いごとの練習も自らどんどん取り組むようになった、という声をいただきました。学校から帰宅したら、用意しているスケジュール表に、どのタスクをどれぐらい実行するかを書き込むようにしたそうです。もちろん休憩や遊び時間も、話し合って決めました。最近ではスケジュールをすべて自分で決めて実行できるようになったそうです。

何においても困難はつきものですが、継続し乗り越える力を身につけた子どもの成功体験はとても貴重です。なぜならば、人生には色々と解決しないといけない困難が日々おとずれてきます。その時に何か1つでも乗り越えた経験があれば、親も「あれができたじゃない!?だから次もがんばったら乗り越えられるよ」などの声がけでき、子どももその成功体験が自信となり乗り越えていけるようになります。

習い事とは、ピアノが弾けるようになる、英語が話せるようになる、泳げるようになるなど、技能の習得に加え、その過程で周りのサポートを受けながら、乗り越えていく成長体験にこそ価値があるのではないでしょうか?

ぜひ、習い事を継続し成長体験を実感して欲しいと思います。

前回の記事はこちら!

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執筆

株式会社Digika 代表 橋本恭伸
マイクロソフトにグローバル新卒採用第一期生(MACH05)の一員として入社。The University of Sheffield MBAを経て楽天株式会社へ。PT. Rakuten Indonesia, PT. Rakuten Belanja OnlineのDirectorを歴任し、Rakuten Indonesia Country Headとして海外でのビジネスを現地の最前線で率いる。人々の可能性を最大限引き出す力になることを自身のテーマに掲げ、株式会社Digikaで世界最速の「計算力」の短期効率的習得を通じて世界中の子供たちの夢の実現をサポートします。

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