子供の学力がわかる?小学生の全国学力調査(全国学力テスト)の目的、活用事例、調査結果を徹底解説!

自分の子供はどのくらいの学力なのか、気になりますよね。それらを調査するのが、毎年実施されている「全国学力・学習状況調査」(通称「全国学力テスト」)です。この記事では、小学生の全国学力調査の目的や平成30年度の調査結果をお知らせします。また、全国学力調査の活用事例や、調査結果の活かし方もご紹介します。

小学生の全国学力調査(全国学力テスト)の目的とは?

ここでは、文部科学省が実施している「全国学力調査(全国学力テスト)」の目的や調査内容をお知らせします。

学力テスト1
全国学力テスト(全国学力調査)の目的とは?

全国学力調査(全国学力テスト)とは?

「全国学力調査(全国学力テスト)」は、正式には「全国学力・学習状況調査」と言います。これは、文部科学省が、全国的に子供たちの学力状況を把握するための調査です。平成19年度から実施されています。

平成31年度は4月18日(木)に実施済

平成31年度(2019年)は、4月18日(木)に実施されました。小学生の調査対象は、国・公・私立学校の第6学年で、原則として全児童です。

全国学力調査(全国学力テスト)の目的

「全国学力調査」の目的はどんなところにあるのでしょうか。文部科学省によると、下記のような目的を掲げています。
・小学生の学力、学習状況の把握・分析
・教育施策の成果と課題を検証して、指導の充実や学習状況の改善に役立てる
・教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する

全国学力調査(全国学力テスト)の調査内容

調査内容は、教科に関する調査と、生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査が行われます。

教科に関する調査では、国語と算数の問題が出題されます。出題範囲は、調査する学年の前学年(つまり5年生)までに小学校で習ったことです。出題内容・形式も明らかにしています。それは、

・身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など。

・知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力等に関わる内容。
です。これらの選択問題と記述式問題が出題されます。

なお、国立教育政策研究所のホームページには、過去の全国学力調査の調査問題、正答例、解説資料が公表されているので、どんな問題が出るのか気になる方は見てみるといいでしょう。

生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査では、学習意欲や学習方法、学習環境などに関する質問に回答します。

全国学力調査(全国学力テスト)を受けるには?

「全国学力調査」は、誰でも受けられるわけではありません。調査対象が決まっており、国・公・私立学校の小学校第6学年、原則として全児童が受けることになっています。

小学生の全国学力調査(全国学力テスト)の活用事例

「全国学力調査」は、各教育委員会、学校などが、全国的な状況との関係において自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し、その改善を図ることが目的の一つです。ここでは、どのように「全国学力調査」が活用されているのか、その事例をご紹介します。

秋田県の事例

学力向上に向けた検証改善サイクルの確立

~国と県の学力調査及び高校入試を一体として捉えた検証改善サイクルを機能させる取組~

秋田県の取り組みは、「全国学力・学習状況調査」を活用して、学習指導における検証改善サイクルを確立し、児童生徒の学力向上に役立てるというものです。
具体的には、4月に行われる全国学力・学習状況調査を各学校で自校採点します。そのことで、一人一人の児童生徒の課題が明らかになり、早い段階で、個別指導や授業改善につなげています。また、学校は、県教育委員会が「秋田県学力向上支援 Web」で配信される学力調査集計・分析システムを活用し、全県的な結果から捉えた自校の課題を把握。それを夏休み明けの授業改善に生かしています。

静岡市の事例

児童の基礎学力向上の取組

~全国学力・学習状況調査を活用した、児童の基礎学力向上のための放課後学習~

静岡市は、「全国学力・学習状況調査」の結果を活用して、市立の小学校において児童の課題に対応した個別を基本とした学習指導を行い、基礎学力の向上を図っています。
取り組みのポイントは、全国学力・学習状況調査の分析結果を基にして、希望する小学校 16 校に支援員(1 校当たり4名)を配置。基礎的・基本的な学力に課題が見られる5・6年児童 20 名に対し、週1回の放課後学習支援を行っていることです。

それにより、対象児童からは、「苦手だった国語の文章問題ができるようになってきた」、「分からなかったところが分かるようになり、授業が楽しくなった」という声が聞こえてきているのだそう。また、対象校の教師からは、「放課後学習支援によって、基礎的な学習内容の理解が深まり、授業で発表するようになる等の積極的な姿が見られるようになった」などの手応えを感じているそうです。

堺市の事例

「子どもがのびる」学びの診断の実施と検証・改善

〜総合学力プロフィールを活用したR-PDCAサイクルによる「総合的な学力」の育成〜

堺市では、「子どもがのびる」学びの診断の「学力調査・生活学習状況調査」のデータをもとに、小中学校の各学年、各学級の総合学力プロフィールを作成・配付。客観的なデータをもとに各学校において、同一学年比較、同一集団比較等から自校の強み、弱みを学級、学年ごとに分析し、学校の取組方針を決定、実施しています。

取り組みの例を挙げると、
・ 診断結果を「学校力向上プラン」の策定・見直しに生かす。
・ 児童一人ひとりの課題や成長について経年で比較し、学習成果を検証する。
・ 児童へ提供する個人票に掲載されている学習へのアドバイスや学習・生活状況を
個人懇談の機会等を通じて指導に生かす。
・ 小学3年生~中学2年生の診断結果を中学校区で分析し、小中一貫教育を進める。
などです。

その効果として、平成30年度「国学力・学習状況調査」において、無解答率、下位層の割合の減少。各教科の正答率(全国平均を100としたときの指数)が上昇しています。

小学生の全国学力テスト(全国学力調査)調査結果の発表

保護者ならば、「全国学力調査」の結果が気になるのではないでしょうか。ここでは、調査結果の発表や確認方法などをお知らせします。

調査結果の発表方法

「全国学力調査」の調査結果は、国立教育政策研究所のホームページに掲載されます。また、調査を受けた児童には、個人票がもらえます。個人票には、全国の状況(正答数ごとの児童の割合)や、問題の内容に対して、回答できたか結果がわかるようになっています。

調査結果の確認方法

国立教育政策研究所のホームページに掲載される調査結果には、調査結果概況、教科に関する問題別調査結果などを確認することができます。また、都道府県別の正答率なども見ることができます。

平成30年度(2018年)の調査結果、全国小学校の順位

それでは、平成30年度の調査結果はどうだったのでしょう。国語、算数の都道府県別のベスト3を発表します(平成30年度 全国学力・学習状況調査 調査結果資料 【都道府県別】小学校 全国-実施概況より順位算出)。

国語A(12問)では
1位 秋田県 平均正答率77%
2位 石川県 平均正答率76%
3位 福井県 平均正答率76%

国語B(8問)では
1位 秋田県 平均正答率61%
1位 石川県 平均正答率61%
3位 広島県 平均正答率59%

算数A(14問)では
1位 石川県 平均正答率68%
2位 秋田県 平均正答率67%
2位 東京都 平均正答率67%

算数B(10問)では
1位 石川県 平均正答率59%
2位 秋田県 平均正答率57%
3位 福井県 平均正答率56%

という結果が出ています。秋田県や石川県、福井県はランキングの常連で、今では学力優秀な県として認知されています。

小学生の全国学力調査(全国学力テスト)調査結果の活かし方

「全国学力調査」を受けた後にもらえる個人票。これを基に、全国学力調査の結果を日常の勉強に活かしていきましょう。

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全国学力テスト(全国学力調査)を活かそう!

子供の学力の現状を把握する

個人票を見てみましょう。そこには、出題された問題の内容が書かれており、その問題の観点や正解できたかどうかの結果が記されています。親子で、理解できていないのはどこか、どんなことにつまずいているのかなど、調査結果を分析してみましょう。また、解答できなかった問題については、なぜ解答できなかったをお子さんに聞いてみてください。その理由がわかれば、改善する方法は必ずあります。

子供の学力の課題を見つける

現状を把握したら、それらを克服するためにどうしたらよいのか、課題をみつけます。これは、子供自ら課題をみつけるようにするとよいでしょう。たとえば、計算ミスをしていたのなら、「正確に早く計算を解けるようにする」などを課題にします。また、国語の文章題で選択問題が間違っていたのなら、「読解力をつける」というのを課題にしてもよいでしょう。

今後の取り組みを考え、実行する

課題を見つけたら、具体的に取り組みを考えて実行しましょう。先ほどの例の取り組みを考えてみます。計算ミスをしていたのであれば、毎日計算問題やドリルで力をつけます。国語で読解力がないと感じるのであれば、本を音読する、教科書の書き写しをするなどです。取り組みは、子供一人ではどのように取り組めばいいのかわからないこともあるので、親がアドバイスしてあげるといいですね。

「全国学力調査」を今後の学習につなげよう!

「全国学力調査」の結果が悪くても落ち込まないでください。これを活かして、今後の学習につなげていきましょう。そのためには、親のアドバイスも大切。親子でつまずいているところを把握し、改善していってくださいね。

関連リンク

平成31年度全国学力・学習状況調査リーフレット(A4版)-文部科学省
平成30年度全国学力・学習状況調査活用事例集について-文部科学省

 

文・構成/HugKum編集部

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