小学生のお子さんをお持ちの親なら、他の家庭の子供がどのくらい勉強をしているのか気になるのではないでしょうか。そこで今回は、小学生の勉強についてリサーチしてみました。小学生に必要な勉強時間や、小学生が勉強を習慣化するためにできることとは?また、小学生におすすめの勉強法や東大生が小学生時代や幼少期に実践していた勉強法もご紹介。さらに、家庭学習に役立つ小学生におすすめの教材も掲載しています。この記事を読んで、お子さんの勉強をうまくサポートしてあげてくださいね。
目次
小学生の勉強時間はどれくらい必要なの?
ここでは、小学生の平均勉強時間について解説します。また、勉強時間の目安もご紹介しますので、家庭学習時の参考にしてみてください。
小学生の平均勉強時間は1時間35分程度
小学生の授業外の平日平均学習時間はどのくらいなのでしょうか。「ベネッセ「第5回学習基本調査」データブック[2015] 」によると、平均1時間35分ということがわかりました。この学習時間は、2006年に調査を実施したときよりも14分程度増えています。
少ない小学生は「ほとんどしない」、多い小学生は3時間30分以上
同様の調査から、学習時間のデータが出ています。授業外の平日平均学習時間がもっとも少ない小学生は、「ほとんどしない」と回答。多い小学生は3時間30分以上も学習していたのだそうです。3時間30分もの学習をしているか、していないかでは、学力の差が開くのは言わずもがなですね。
目安としたい小学生の勉強時間は「15分×学年数」
小学生の家庭学習時間は「15分×学年数」が目安です。1年生なら15分、6年生なら90分ということになります。少ないように思われるかもしれませんが、学習時間が長いことが、必ずしも子ども達の成績向上につながるわけではないようです。
この目安に即して学習するには、「集中して勉強すること」を意識する必要があります。
小学生が勉強を習慣化するためにできること
勉強を習慣化することも大切です。習慣化することで、自ら机に向かうようになり、集中力も養うことができます。ぜひ、やってみてください。
勉強が習慣化できない・勉強をしない理由
勉強が習慣化できない理由には、集中力がないこと、毎日勉強できないことがあげられます。習慣化するためには、毎日一定時間、決まった場所で、学習に取り組むようにするのをおすすめします。
また、勉強をしたくない理由で考えられるのは、「勉強が難しくなった」と感じたときや、勉強につまずいたときです。ようするに、勉強が「おもしろくない、つまらない」と感じることにあるのです。そんなときには、つまずいている部分を明らかにし、反復練習をするようにしましょう。少し辛抱がいりますが、基礎・基本に立ち返り、苦手をクリアすることで、自信がつき、「もっと勉強したい」という気持ちが起こるはずです。
やる気を出させるためのコツ
子どもをやる気にさせるには、声がけが有効です。保護者は、「3H(ほめる、はげます、ひろげる)」を意識した声がけをしましょう。
・ほめる
「すごいね、やったね、◯◯さん」「こんなに上手に書けるんだね」
・はげます
「計算ミスが少なくなってきたね。この調子で毎日続ければもっとよくなるよ」
・ひろげる
「たくさんのことわざを覚えてすごいね。他にどんなことわざがあるか、辞典で調べてみよう」
親の勉強の教え方
親が子供に勉強を教えるときは、まずは学習しやすい環境づくりを子供といっしょにしましょう。たとえば、子どもが集中力を高めて学習できるように、 テレビを消したり、机の上を片付けるといったことです。
いよいよ子供が勉強する場面になったら、親は学習の様子を見届けるようにします。ここで、あまり横からあれこれ口出ししないでくださいね。子供のやる気を削いでしまいます。子供から「ここがわからない」などと聞かれたときに、教えてあげるようにしてください。そのとき、「なんでわからないの!」と怒ったり、叱ったりしないように。
学習が終わったら、「3H(ほめる、はげます、ひろげる)」の声がけをしましょう(上記参照)。そして、テストや学習に関するプリント等は、しっかりとファイルさせ、その後いつでも復習しやすいように整理させるとよいでしょう。
小学生の親子におすすめの勉強法
勉強法にはいろいろありますが、小学生に最適な勉強法はどんなものがあるのでしょうか。ここでは親から子へ勉強を教える方法とともに、小学生におすすめの勉強法をご紹介します。
小学生に勉強を教えるときの基本姿勢
勉強をしたがらない子は多いもの。そのようなときは、「今から一緒に勉強しよう!」と、子供に声をかけてみてください。勉強を自主的にさせるのではなく、親と一緒の時間を過ごす、という演出をすると、ほとんどの子供は素直に机に向かいます。
そして、「叱らない」が、親子で学習するときの鉄則。横から口出しをしないように見守る姿勢が大切です。
国語はヒントを与えて子供をサポート!
低学年の子供には、教科書の書き取りを。高学年の子供には、読んだ本の要約をしてみるようにすると、国語力がアップします。また、音読も有効です。
また、読解問題が解けなかったのであれば、ひたすら復習するようにしましょう。国語の場合は本文の読み間違い、文章の主旨が読み取れていない、設問の読み取りが間違っているなどがミスのパターン。これらを丁寧に復習し、なぜ間違ったのかを反省するだけで必ず次につながります。
親御さんが子供といっしょに勉強するときにできることは、音読を聞いてあげたり、書き写しや要約が終わったあとに「どんなところが面白かった?」など子供に聞いてみることです。また、漢字がわからなければ「辞書を使って調べてみたら」などとヒントを与えてサポートしてあげるとよいでしょう。
算数は、子供の問題点を把握し、改善に導く
算数は、基本である計算問題を繰り返しすることが大切です。
算数を親子で勉強するときに、親は、子供が理解していないところ(問題点)を見つけてあげるとよいでしょう。たとえば、計算であれば繰り上がり、繰り下がりができていない、九九が間違っているなどです。これらは基本的なことですが、そのことがわからない、または間違ったまま勉強を進めると、「できない、わからない、嫌い」という状況をつくってしまいます。ですので、親が、子供が理解していない部分を把握し、わかるように教えてあげてください。
文章問題の場合は、国語の読解問題と同じです。本文の誤読がないか、単純な計算間違いをしていないかなど、低学年のうちは不正解になった原因を探り、その原因を教えてあげてください。高学年になれば、「どこが違っていたの?」と原因を子供自ら究明させることが重要です。そのことだけでも、ぐんぐん算数の力がついていきます。
その他教科の教え方
社会や理科は、子供が疑問をもったときや、「〇〇のことを教えて」と言われたときが成長のチャンスと捉えるようにしましょう。たとえば「星座の見方を教えて」と言ってきたら、図鑑や子供向けに書かれた専門の本などで調べるようにアシストします。そうすれば、星座の見方だけでなく、その周辺のことも興味をもったり、詳しくなり、もっとその教科を好きになる可能性大。ぜひ、調べ学習するように伝えてみてくださいね。
東大生が小学生や幼少期に実践していた勉強法とは?
東大生には、幼少期から勉強を習慣化していた人が多いそうです。それでは小学生時代や幼少期にどのような勉強をしていたのでしょうか? 具体的な勉強法を、『娘が東大に合格した本当の理由』(隂山英男著、小学館新書)と、『「東大に入る子」は5歳で決まる”根拠ある自信”を育てる幼児教育』(和田秀樹著、小学館)から見てみましょう。
小学生や幼少期にやっていたのは自信をつけること
幼少期の学習で大切なのは、勉強で自信をつけることがポイントのようです。
受験勉強の本をたくさん執筆されている和田秀樹先生によると、
「小さな子供のうちに自信をつけること」(『「東大に入る子」は5歳で決まる”根拠ある自信”を育てる幼児教育』(小学館)より引用)
と提唱されています。
また、「百ます計算」などの「隂山メソッド」が多くの学校・家庭で成果をあげている隂山英男先生も、
「子供は信じてやってこそ、あきらめを克服し、自分を高めるようになる」(『娘が東大に合格した本当の理由』(小学館新書)より引用)
とおっしゃっています。
昨今では、自己肯定感の低い子供が増加傾向にあるという指摘もあります。そのことが学力アップの足を引っ張っている可能性があるのです。勉強によって自分に自信をつけることで、自己肯定感を育み、さらに「勉強したい!」、「もっとやるぞ!」という好循環が生まれます。
反復学習で基本的な学習能力を高める
隂山先生のお子さんは、小学生のころ、
教科書などを声に出して読ませ、次に百ます計算などの計算練習をする。そして最後に宿題もやってしまう。時間があれば、あとは読書をするだけ。(『娘が東大に合格した本当の理由』(小学館新書)より引用)
という学習をおうちでやっていました。読み書き計算で、基礎学力を確かなものにするのが目的です。これらはすべての教科の礎となります。また、文章がスラスラ読めるようになった、計算が速く解けるようになったなど、成果がすぐに実感できるので、「自分はできるんだ!」という自信にもつながります。
基礎学習は、毎日やることが大切です。毎日やることで勉強を習慣化することができます。
子供に合った方法をみつける
和田先生がおすすめするのが、
その子に合う、実際に成果の出る方法を見つける。(『「東大に入る子」は5歳で決まる”根拠ある自信”を育てる幼児教育』(小学館)より引用)
ことです。その方法とは、教材かもしれませんし、勉強の時間帯かもしれません。子供は一人ひとり違います。自分の子供に合った勉強法を探しましょう。もし、やってみた勉強法が合わなければ、その原因を分析します。そして、その分析結果をもとに、ほかの方法を探し、どんどんほかの勉強法にチャレンジしてください。
教科書を読む
隂山先生曰く、
教科書を読ませておくと効果的(『娘が東大に合格した本当の理由』(小学館新書)より引用)
なのだそう。これは、新学期を迎えるときや新しい単元に入るときなどのタイミングで行うようにします。このとき内容はしっかり理解しなくても問題ありません。予習の段階で教科書を読んでおけば、授業内容を理解するのがスムーズになります。
これは、小学校ではもちろん、中学や高校になってもできることです。しかも特別な教材は必要ありません。手軽にできるので、ぜひやってみてください。
小学生におすすめの自宅勉強の教材
自宅で勉強するときに役立つ、無料動画、アプリ、ゲーム、プリントなど、おすすめ教材を紹介します。
無料動画で授業が受けられる「スクールTV(イー・ラーニング研究所)」
スクールTVは、小・中学生それぞれの学年に対応した授業動画を視聴することができます。授業の復習はもちろん、予習にも役立ちます。学習内容は、1・2年生は算数、3〜6年生は算数、理科、社会が学べます。
自分が使っている教科書にそった動画を見ることができる「教科書設定」があるのが特徴です。また、授業の動画がはじまる前に「AL(アクティブラーニング)動画」が再生されます。AL動画で頭をやわらかくする準備体操をしましょう。
ホームページのほかに、スマートフォン、タブレット向けのアプリも対応しています。
アプリで楽しく「プレスタパーク(Fantamstick)」
このアプリは、ゲームで遊びながら国語、算数、英語、社会が学べる優れもの。「算数忍者」で足し算、引き算、九九、「国語海賊」で漢字、「地図エイリアン」で都道府県、「英語キャッツ」で発音やスペルなどを学べます。ゲームだから、勉強が苦手な子供も夢中になることでしょう。また、自動的に作られる成績表で、正解率や不正解率が一目でわかります。お子さんの苦手問題を簡単にチェックできるのもメリットです。学校での勉強のサポートや予習復習にもぴったり。
ゲームで学べる「怪盗ねこぴー(JUN EGUSA DESIGN OFFICE)」
「怪盗ねこぴー」は、小学生が楽しみながら学習できるようにつくられた学習エンターテイメントサイトです。見やすい、わかりやすい、問題の質がよいことで、小学生やその親にも人気があります。
国語、算数、理科、社会、英語が学べるコンテンツが充実。学習ゲームやプリント、苦手な問題をマンガで学べるページもあります。ID登録すると成績などを保存できるのもポイントです。
怪盗ねこぴー
JUN EGUSA DESIGN OFFICE
無料で学習プリントがダウンロードできる「ちびむすドリル(PADIN HOUSE)」
「ちびむすドリル」は、子供の教育に役立つ知育学習のオリジナルコンテンツサイトです。グループサイト全体の利用者数は月間140万人(1000万ページビュー)、1日に5万~7万人の方々(主に保護者や先生方)が訪れる、運営11年目の老舗人気サイトです。
国語、算数、理科、社会(地図、歴史)、音楽などの教材プリント総数は2万枚以上。その1枚1枚をていねいに手作りして公開されています。そのほか、学習に使うノート用紙や、ことわざ、九九、ローマ字などの学習ポスターも用意されています。幅広いコンテンツが魅力です。
◆ママパパの口コミ
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勉強を習慣づけよう!
勉強は習慣づけることが大事です。子供の集中力が続かないようであれば、最初は短い時間から、徐々に伸ばしていくといいですね。ご紹介したアプリや動画、プリントを使うのを子供にすすめることも、親ができる勉強のサポートのひとつ。ぜひ、家庭学習にお役立てください。
文・構成/HugKum編集部