「勉強しなさい」ではなく、「一緒に勉強しようよ」と声かけを【隂山英男の家で伸ばす! 子どもの学力】

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「百ます計算」などの「隂山メソッド」が多くの学校・家庭で成果をあげている隂山英男先生が、子どもの学力を家で伸ばす方法について教えてくださるコーナーです。今回のテーマは、「勉強は15分で終わらせる」です。

 

「勉強しなさい」ではなく、「一緒に勉強しようよ」

子供は親が思っている以上に、親のことが大好きです。親と一緒にいたい、親から誉められたいという欲求は、とても大きいものです。ですから親が「今から一緒に勉強しようよ」と誘うと、ほとんどの子は素直に机に向かいます。

「ウチの子は『勉強しなさい』と言っても、なかなかしません」という方がおられますが、それは当然です。勉強のしかたがわかっていない時期に自分で勉強しろと言われても、どうすればいいかわからないのです。この時期は「勉強を自主的にさせようとする」のではなく、「親と一緒の時間を過ごす」という演出が必要です。

勉強時間を決める。目安は10~15分

もう一つ大切なことは、最初に勉強時間を決めることです。それも、あっけないぐらい短時間にすることがポイント。目安は10~15分程度です。

私が監修している別冊ふろく「まいにちドリル」を使って、「たし算の問題が載っているね。きょうは2ページを10分でできるかな?」などと課題と目標時間を決め、「よういどん」で始めます。すると、速い子なら5分ぐらいで、時間がかかる子でも横から助言をしてあげれば15分ぐらいで終わらせることができるでしょう。

終わったら「よくがんばったね! じゃあ、きょうの勉強はおしまい」と、笑顔で伝えてあげましょう。子どもが「えっ? もっとできるよ?」と言っても、「ううん、きょうはおしまい」と、必ず終わらせます。

早いうちに、短期集中学習の習慣を身につける

勉強は早く終わるほどいいのです。勉強の目的は集中力を身につけるトレーニングだと考えてください。集中力は「たったこれだけと決めた量の課題を、てきぱきとこなすこと」で身についていきます。こうした取り組みを2~3か月も続けていけば、15分でかなりの量の課題をこなせるようになります。それは集中力が育まれている証しです。

一年生のうちに短時間集中学習の習慣が身につけば、学習量がいっきに増える二年生になっても、勉強時間は少なくてすみます。それこそが「勉強嫌いにならない」「自分から進んで宿題や課題に取り組む」子に育てるポイントなのです。

勉強のしかたがわかっていない今の時期だからこそのチャンスです。勉強は短時間で終わらせるものだという「しつけ」をしましょう。決して「もうできたの? じゃあ、もう2ページ!」などと言ってはいけません。子どもに「しまった! 勉強を一所懸命したら、もっと勉強させられるんだ…」などと思わせたら、取り返しがつきませんよ。

 

隂山 英男(かげやまひでお)

子ども達の生活習慣改善と「読み書き計算」を主とする徹底した反復学習に取り組み、その指導理論が「隂山メソッド」として多くの学校・家庭で成果をあげている。

編集協力/小倉宏一(ブックマーク)、繁延あづさ 撮影/奥田珠貴 出典/『小学一年生』

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