【ベテラン小学校教諭が伝授】9月にの子どもの伸びに差がつく!「夏休みの過ごし方」10大ポイントとは?

9月に差がつく!  夏休みの過ごし方 ポイント10

いよいよ夏休みが始まります。小学生を持つ親御さんは、お子さんの生活面や安全面、学習面などをしっかりチェックすることが肝要。夏休みの過ごし方で、 9月から始まる学校生活が変わってくるそう。東京都北区立堀船小学校主任教諭の大野久仁子先生に、夏休みの過ごし方のポイントをまとめていただきました!

思いあたることはありませんか?  夏休み生活チェック!!

1~10で当てはまる項目はありますか?  それぞれの解決策もチェックしましょう!

□ 1. 夏休みに入ってから、起きる時間が遅くなった。
□ 2. 決まった手伝いをさせていない。
□ 3. あいさつの習慣がついていない。
□ 4. 夏休み中は通学路をほとんど通っていない。
□ 5. 子どもが誰と遊んでいるかわからない。
□ 6. 子どもの遊び場の様子を把握していない。
□ 7. 夏休みに入ってから音読をやらせていない。
□ 8. 最近、どこにも連れて行っていない。
□ 9. 洋服のサイズが合っていないような気がする。
□ 10. 持ちかえってきた道具箱の中身を見ていない。

 

学校での生活を意識して過ごしましょう

小学生の夏休み、どう過ごす予定ですか? 夏休み前半は、「規則正しい生活を送ろう」「宿題を早くやってしまおう」などと、はりきっていたのに、いつしか寝るのが遅くなり、宿題もすっかり後回しに……、といった話はよく聞きます。
お盆を過ぎたあたりから、そろそろ学校生活を意識した生活を送るように心がけたいですね。
2学期が始まると、給食で夏休み前は完食していた量を全部食べきれない子どもが見受けられます。このような子は、休みの間、麺類など簡単に食べられるメニューが中心であった場合が多いようです。1品でもかまわないので、給食を意識した食べ応えのあるメニューを取り入れましょう。
夏休み後半は、親のがんばりが重要。夜の外出など、大人の時間に子どもを巻き込まない配慮も大切です。上の10項目をチェックして、心当たりがあれば改めましょう。夏休みをどう過ごしたかで、9月以降の子どもの伸びに差がつきます。親子でできるところから実行しましょう。

 

生活面

1. 学校に行く日と同じ時間に起きる

子どもの生活リズムは親が守って!

昨日まで好きなだけ寝ていたのに、今日から学校だからと急に早く起こされるのは、子どもにとってかなり大変です。お盆が明けたら、夜は遅くとも9時半までには寝かせるようにして、起床や朝食の時間を学校へ行くときの生活パターンに戻しましょう。
朝が苦手な子は、地域のラジオ体操に参加したり、朝一番で虫捕りに出かけるなど、早起きの目標をつくっておくのがおすすめです。

排泄の習慣も要チェック!

起床時間とともに、朝食も同じ時間に食べられるようにしましょう。そうすることで、排泄の習慣の乱れを整えることにもつながります。
子どもの生活リズムを守るには、お家の人も時間を決めて行動するように心がけることが大切です。お家の人も子どもと一緒に早く起き、家の仕事をすませてしまいましょう。周りの大人次第で、良くも悪くもなるのだということを、肝に銘じておきましょう。

2. 手伝えることを増やす

毎日続けられて、成果がすぐにわかることを

子どもに家の手伝いをさせることは、「がんばればできる」「自分も役に立つのだ」といった気持ちを育みます。  手伝いは、毎日必ずやることや、成果がすぐにわかることが続けやすいでしょう。1年生なら、靴を揃える、洗濯物をたたむ、洗った皿をふくなどがおすすめ。やってくれたら感謝の気持ちを伝えましょう。

3. 地域行事に参加する

大人に対するあいさつやマナーを学ぶよい機会に

「おはようございます」「ありがとう」など、きちんとしたあいさつができていますか? あいさつは、相手と気持ちよくコミュニケーションを取るための大切なマナー。夏休みは、盆踊りなど様々な地域の行事が催されます。家族で出かければ、あいさつだけでなく、大人に対する振るまいなどの勉強にもなります。

安全面

4. 通学路をチェックする

必ず子どもと一緒に確認し、直接伝えることが大切

入学してから5か月あまりがたち、通学路の状況が変わっているかもしれません。登下校の時間帯に合わせて通学路を通り、交通量や死角になる場所などがないかを確認しておきましょう。
通学路は必ず子どもと一緒にまわりましょう。危険な場所のほか、緊急時に子どもが掛け込める避難所の場所などを、子どもに直接伝えることができるからです。帰宅後に通学路の地図をつくり、見てきた場所のおさらいをするといいですね。

交通ルールや歩行マナーはだいじょうぶ?

通学路をチェックする際は、子どもが交通ルールを理解していて、きちんと守れているか確認しましょう。
「青信号が点滅しているときはどうする?」「信号のない横断歩道はどうやって渡るの?」などと、子どもにクイズを出してもいいですね。 「横に並んで歩かない」など、歩行マナーも伝えましょう。

5. 外遊びの約束やルールを守らせる

子どもが遊ぶ場所を決めておく

出かける前に、「どこで」「だれと遊ぶのか」「何時に帰るか」をおうちの人に伝える習慣をつけておきましょう。遊ぶ場所が変わるときは、一度帰宅して伝えるようにさせます。遊ぶ場所は、近所の公園などに限っておきます。初めての場所へ行くときは、子どもと一緒に出かけ、確認しておくことも大切です。

6. 遊び場の様子を確認する

危険なことをしていたら、ダメな理由も伝える

公園にいる大人のなかには、保護者のふりをした不審者がいることも。どんな人が出入りしているかを確認しておきましょう。また、子どもが公園でのルールを守れているか、危険な遊びをしていないかもチェック! 危ないことをしていたら、なぜ危険なのかも子どもにきちんと教えましょう。

学習面

7. 習ったところを復習させる

できることを子どもが再認識し、自信へとつながる

夏休みの間に、1学期の復習をしたかしないかで、9月以降の学力に差がつきます。宿題のドリルをもう一度やってもいいですし、たし算やひき算の問題をおうちの人がつくってもいいですね。  音読は1学期で習ったところを読ませましょう。スラスラと読むことができれば、子どもの自信につながります。

8. 公共施設へ出かける

好奇心を刺激して、学習意欲をかき立てる

夏休み中、博物館や見学施設などでは子ども向けのイベントが盛りだくさん。自由研究を応援するイベントも多いので、インターネットや雑誌、自治体の広報誌などで探して、どんどん参加しましょう。
こうした公共の場所へ積極的に出かけることで、好奇心を刺激し、子どもの学習意欲をかき立てることにつながります。

 

新学期1週間前になったら?

9. 洋服や靴のサイズを確認する

夏休みの間に、子どもは心身ともに著しく成長します。上履きや運動靴のサイズが合っているか、子どもに履かせて確認しましょう。洋服も危険がないかチェックを。たとえば、フードやズボンのひもが長すぎると、思わぬ事故を招くことになり、大変危険です。できれば、購入する前に確認するクセをつけておくといいですね。

10. 学校で使うものの総点検をする

学校で使うものをすべて出して、親子で総点検を行いましょう。はさみやのり、セロハンテープ、色鉛筆など、道具箱に入れておくもので足りないものがあれば買い足しましょう。
1年生ではまだ持ち物の管理がひとりでは十分にできません。見知らぬものが混ざっていないか、2学期以降も、定期的にチェックしておくと安心です。

 

監修/大野久仁子(東京都北区立堀船小学校主任教諭)
出典/『小学一年生』別冊HugKum イラスト/池 和子(イラストメーカーズ) 構成/天辰陽子

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