α世代とZ世代が求めるシャープペンシルが登場!「思考を止めない」芯を出す時間を無くしたタイパ仕様に注目

1本2,000円+税。保護者が学生だった頃では考えられない、高額なシャープペンシルが現在の中高生に人気となっています。キーワードは「タイパ」と「思考を止めない」こと。高額だからこその機構を備えた現代のシャープペンシルとは? 繰り出しの秘密もお伝えします。

高いタイパを出すために

「勉強や試験の時間を1秒でも無駄にしたくない」毎日忙しい中高生にとって時間を効率化させるにはどうしたら良いのか?その答えとして2023年1月に発売されたシャープペンがぺんてるの「オレンズAT」です。キャッチコピーは「思考を止めない。自動芯出し機構」です。

フラッグシップモデル「オレンズネロ」の機能からの発想

ぺんてるは2017年、シャープペンのブランド「オレンズ」シリーズのフラッグシップモデルとして「オレンズネロ」という製品を発表しました。3,000円+税という価格に相応しい、ペン先を紙面から離すたびに芯が出てくる「自動芯出し機構」を搭載した製品で、細く、強く、使いやすい。ぺんてるが半世紀にわたり追求してきた、技術開発力を結実させた究極の一本でした。

会社を訪れた中高生の生の声を聞く

シャープペンを一番使っているのは中高生と考えられます。ぺんてるでは会社訪問に来る中高生を中心とするユーザーに実際に使っている筆箱を見せてもらったり、文具やシャープペンシルをどのように選んでいるのかなど、ヒアリングを続け、開発の参考にしています。

また、調査会社によるシャープペンの認知度調査を元に、前述の「オレンズネロ購入者の年齢層」を調べたり、オレンズネロの大きな特徴である「自動芯出し機構のシャープペンがどのくらいの価格ならば購入するか」といった意見を参考にして開発を進めていきました。

どのように芯を出せば思考を止めないのか

保護者が学生時代のシャープペンは、芯が減るたびにノック(シャープペンシルの芯を出すためのボタンを押し込むこと)をしたり、本体を振ったりと何かしらのアクションをしなければいけなかったのではないでしょうか?

ノックボタンがペンの最上部にあるもののほか、握った時に親指あたりの位置にあるもの、クリップ部分をノックするものなどさまざまな機構のものが考えられましたが、いずれも、ノックのタイミングで一度、手が勉強から離れてしまいます。たかだか芯を出すだけのアクション、と思いがちですが、そこで思考が一度止まってしまうのです。

自動芯出し機構で途中のノックが不要に

長きにわたり数々のシャープペンを世に送り出してきた会社として、これまで培った技術を使って、「もっと多くの方が普段使いできて、かつ高性能のシャープをつくりたい」と考えたところがスタートでした。シャープペンのメインユーザーは中高生です。そこで今の中高生たちにとって本当に使いやすい新しいシャープペンって何だろうと改めて考えたときに、欠かせない機能だと思ったのが、1回のノックで書き続けられる「自動芯出し機構」でした。

自動芯出し機構とは【はじめに一度だけノックすれば、残り芯が短くなるまで書き続けられる】ものです。「オレンズネロ」「オレンズAT」ではペン先が紙面から離れるたびに、自動で芯が出てくるようになっています。ちなみに、「オレンズAT」の「AT」は「Automatic Technology」つまり「自動芯出し機構」のことをさしています。

最初にノックを一度だけします。出てきた芯は使っていくうちに短くなっていきます。そうすると、筆記する側の先端についているパイプと呼ばれる細い筒状の金属製のパーツが本体に押し込まれるようになって、ペンの中にあるスプリングが縮みます。

その後、ペン先が紙から離れると、スプリングが伸びて押し込まれていたパイプが外に出ています。この時に内部の芯を保持する機構が連動して、芯が出てくるという仕組みです。勉強している時には、文字を書くために一画ずつ紙からペン先を離すので、最初の一度だけノックすればノンストップで書き続けられるというわけです。

思考を止めない筆記環境を得るために

握りやすさはかなり重要な事項

ペンの握る部分をグリップといいます。ラバーになっていたり、樹脂性でギザギザと溝が掘ってあったりと持ちやすさ・滑りにくさを高めるための工夫が各社・各製品で行われています。「オレンズAT」では「デュアルグリップ」と呼ばれるぺんてる独自のラバーつき金属グリップを採用しています。金属で作られた12の面のグリップは規則的に穴が開けられていて、穴からはラバーが触るとわかるくらいの高さだけ出ています。ラバーの滑りづらさと金属部のスタイリッシュなデザインの組み合わせは指先とのフィット感が高くなっています。

ボディカラーにも気配り

鮮やかな色は気持ちを高めるスイッチになったり、イラストが入っていると楽しい気分になったりと目から入る情報は気持ちに影響しやすいのではないでしょうか? 「オレンズAT」では落ち着いた、思考の邪魔をしない落ち着きのある4色(ダークレッド・ダークブルー・グレー・シルバー)を採用しました。

メカニカルな見た目から男子学生を想像してしまうかもしれませんが、現在の中高生は男女問わず性能のいいシャープペンシルを選んで使用することが多く、このオレンズATも男女ともに愛用されている製品です。

長時間の使用でも疲れにくい位置に重心を設定

ペンの重心が中心よりも先端に近い位置にあります。そのため、力を入れずにくっきりと書きやすく、長い時間安定して書き続けることができます。

最近のシャープペンの進歩

シャープペンは主に中高生の学校生活であったり、進学試験であったりといった集中力を必要とする時に使用します。現在の中高生の傾向として、文房具にこだわるという観点もあります。オレンズATはそんな学生たちが選択する、まさにパートナーと言える存在なのではないでしょうか? 超進化したシャープペンシル、ぜひ親御さんも使ってみてくださいね!

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文・構成/ふじいなおみ

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