チョコレートを溶かす工程で大切なポイントは、低い温度で溶かすこと。高い温度で溶かしてしまうと、油が分離しやすいので注意が必要です。この点に注意して、コンロと、電子レンジ、それぞれの調理方法をご覧ください。
溶かす工程が上手にできると、甘くトロリとした生チョコに仕上がります。市販品にも負けないおいしさが味わえますよ。
生クリームで作る生チョコレシピ
お口の中で柔らかく溶ける、生チョコを作っていきます。材料は3つだけ。鍋に入れたチョコレート、コンロの火で加熱する手順をみていきます。
材料
チョコレート 200g
生クリーム 100cc
ココアパウダー 適量
有機クーベルチュールチョコレート (ミルク)
タブレットタイプのクーベルチュールを用意すると、チョコレートを刻まずにそのまま使うことができます。
クーベルチュールとは、薄くコーティングするための製菓用チョコのこと。カカオバターの含有量が多いこともあり比較的高価ですが、生チョコにも使っても問題ありません。
作り方
【1】チョコレートを細かく刻みます。小さいほうがよく溶けるので、失敗がありません。包丁でカットしても良いし、袋に入れてめん棒で叩いても◎。
【2】生クリームを鍋で温め、沸騰する前に火を止めます。
【3】鍋をコンロから下ろし、刻んだチョコレートを加えて混ぜます。
全部溶けきった場合は、次の工程に進んでください。溶け残った場合は湯煎で溶かします。ただし、ここが失敗やすい工程です。チョコレートの特性と、湯煎の方法をみながら、手順を確認します。
・ポイント1、チョコレートを溶かす温度
チョコレートを溶かすときは、50〜55℃が適温です。50℃とは、指で触れても熱くない程度の温度。触ることができないほどの高温は、チョコレートに含まれる油分を分離させる原因になります。失敗を避けるためにも、「熱い! 」と感じる温度は避けてください。
・ポイント2、湯煎の方法
湯煎で溶かす場合、チョコレートを入れたボウルは、お湯につけません。立ち上がる湯気の中にボウルを放置して、溶かすイメージです。
鍋の半分の高さに水を入れて、沸騰しない程度(50℃が目安)に加熱し、火を止めます。
お湯の中に空の耐熱容器を入れて、台として使うと、ボウルを浮かせたまま湯煎ができます。
ボウルを鍋に重ね、中のチョコレート全体がトロリとするまで放置します。ボウルの底は、鍋底やお湯につけずに、熱い蒸気に当てるだけ。10分程放置すると、チョコレートの内側も柔らかくなり、混ぜると溶けます。
もしも溶け残りがある場合は、湯煎用のお湯の温度を上げて、もう一度放置します。
【6】溶けたチョコレートは、ラップをひいたバットに流し入れ、冷やし固めます。
【7】固まったら、好きな大きさに包丁でカットしてください。お好きな形の型抜きを使ってもOK。最後に、ココアパウダーをまんべんなくまぶします。
・ポイント3、大人味にアレンジ
【3】の工程でブランデー20ccを入れると、香り高い大人向けの生チョコになります。
電子レンジで溶かして作る、生チョコ
ここでは、電子レンジを使った溶かし方をみていきます。
また、牛乳で作る生チョコは、分離したり、固まらなかったり、思うようにいかないことがあるので、気をつけます。器具に水分が残らないことの他、やはりチョコを高温にしすぎないことが大切です。
材料
チョコレート 80g
牛乳 大さじ1.5(低脂肪乳は不可)
無塩バター 5g
ココアパウダー 適量
作り方
電子レンジで溶かす場合、ゆっくりと、様子を観察しながら溶かします。
【1】耐熱容器に、刻んだチョコレート、牛乳を入れます。
電子レンジ500wで、10秒ずつ加熱します。
1回ごとに混ぜて確かめながら、チョコレートがおおまかに溶け、牛乳と混ざるまで続けてください。
【2】途中でバターを入れ、さらに電子レンジで温めながら、完全に溶かします。
【4】ラップをしいたバットに流し入れ、冷やし固めます。
【6】お好きな大きさに包丁でカットして、ココアパウダーをまぶします。
牛乳を入れると固まらない?
牛乳は生クリームよりも脂肪分が少ないため、チョコレートと馴染みが悪く、ゆるくしすぎると冷やしても固まらない場合があります。一晩冷やしても固まらない場合は、チョコレートを足してください。
もしくは、固まらないままソースとして用い、ビスケットですくいながら食べるのも、おいしいです。
生チョコタルト
プレゼントにもピッタリな、生チョコタルトを作ります。
材料
市販のタルトケース 直径4cm 9個
チョコレート 100g
生クリーム 45cc
オレンジマーマレード 少量
【トッピング】
スプレーチョコ、アラザン、マーブルチョコなど
KS HM プチタルト(9個入)
製菓用のタルト生地を購入すると、タルト作りが格段に手軽になります。スーパーの製菓材料コーナーでも手に入り、味もおいしいので、ぜひお使いください。
作り方
チョコレートを溶かす工程ができれば、あとは簡単です。これまでの作り方を参考にしながら溶かしてください。
【1】チョコレートを刻みます。
【2】小鍋に生クリームを入れて、沸騰直前まで温めます。
【3】生クリームと、チョコレートを混ぜ合わせて、よく混ぜながら溶かします。溶け残った場合は湯煎で溶かしてください。
【4】タルトケースにマーマレードを薄く塗ります。
【5】【3】のチョコレートをタルトケースに流し入れます。
【6】お好みのトッピングをのせて飾り付けてください。
【7】冷蔵庫で冷やして固めます。
手作り生チョコは、極上の口どけ
まるで高級チョコレート店で買うような生チョコが、お家でできちゃうなんて嬉しいですね。ポイントは、高温にしすぎないこと。分離してしまうとモロモロして口どけが悪く、見た目もよくありません。
急がずに、ゆっくりと低温で溶かすことで材料が混ざり合い、トロリとした食感が生まれます。極上の口どけが味わえますから、根気よく作ってみてくださいね。
こちらの記事もおすすめ
構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)