お祭りに花火大会…日本の伝統的なイベントには『浴衣』が欠かせませんね。子供にも可愛い浴衣を着せたいものですが、暑い夏の夜を涼しく過ごすためには、どのような浴衣を着せたら良いのでしょうか?
今回は、子供用の浴衣の選び方や準備、当日の着せ方のコツや髪型のアイデアなど、子供に浴衣を着せる際に知っておきたいあれこれを解説します。
目次
子供用の浴衣を選ぶ際のポイント
子供用の浴衣は、サイズや素材など、子供の着心地が良いものを選ぶことが大切。買う前におさえておきたいポイントを解説します。
サイズはワンサイズ上のものを裾上げして着るのが一般的
子供の浴衣は少し大きめのサイズを購入し、裾上げして着用するのが一般的です。“肩上げ”、“腰上げ”といい、子供の身丈に合わせて肩の部分と腰(おはしょり)の部分をたくしあげ、糸で縫ってサイズ調整します。次の年になったら糸をほどき、そのときの子供の身丈に合わせて再度着ることができるのです。
最近では、あらかじめ肩上げや腰上げをした状態で売られているものもあるので、その場合はそのときの子供の身長と同じものを選ぶようにしましょう。
肩上げや腰上げのやり方は、以下の動画を参考にしてみてくださいね。
■肩上げの調節方法
■腰上げの調節方法
肌ざわりが良く通気性の良い素材を
浴衣を選ぶ際は、生地の選び方も重要です。一般的な綿や麻などの素材の他にも、最近では特殊な加工が施されたポリエステルや、しわになりにくい素材などさまざまなものが売られています。“リップル生地”、“サッカー生地”と呼ばれる、表面がボコボコとした生地も涼しくておすすめ。
夏は涼しい夜でも子供は動き回り汗をかくことが多いので、肌触りが良く、通気性の良い素材を選ぶようにしましょう。
セパレートタイプなど着脱が楽なタイプを選ぶ
最近ではワンピースタイプやセパレートタイプ、ドレスタイプなど、“進化系浴衣”と呼ばれる浴衣も人気です。1枚でつながっていない分、着崩れしづらいというメリットがあるので、思いっきり動きたい女の子はこういったタイプを選ぶことも多いです。ちょっとやんちゃな男の子の場合は、動きやすい甚平を選ぶことも。
いずれは伝統的な浴衣を着せたいものですが、子供のタイプに合わせて着やすいものを選ぶと良いですね。
履き慣れない下駄はNG!靴は履きやすいものを!
せっかくの夏のイベント。浴衣に合わせて風流のある下駄を履かせたいというママも多いかもしれませんが、子供にとって、履き慣れていない下駄はうまく歩けずイベントを楽しめないことも。普段履き慣れたサンダルやスニーカーを履かせることをおすすめします。どうしても下駄を履かせたい場合は、事前に履く練習をし、念のために替えのサンダルを持参しておくと良いでしょう。
帯の種類と選び方
帯の種類は、昔ながらのふわふわした『兵児帯(へこおび)』と大人が使うのと同じ『半巾帯(はんはばおび)』の2種類があります。幼い子供の場合は、男の子も女の子も兵児帯の方が柔らかくて着心地も良く、簡単に結び直せるのでおすすめです。
小学生以上になったら半巾帯(はんはばおび)を選ぶと、よりお兄さん、お姉さんらしく見えて成長を感じることができますよ。あらかじめリボンが作られていて装着が簡単な作り帯を選ぶのも良いですね!
最近では、浴衣と帯がセットになって売られていることが多いですが、帯の色で全体の印象もぐっと変わってくるので、何種類か持っておくと浴衣をより楽しむことができるでしょう。
子供の浴衣・甚平・帯の手作り方法
子供服に比べて浴衣はミシンでの直線縫いが多く、手作りするのも簡単だといわれているので、お裁縫初心者のママにもおすすめです。型紙や生地はオンラインでも手軽に手に入れることができるので、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか?
直線縫いだから簡単!浴衣・甚平の作り方
浴衣や甚平を手作りする場合は、作り方の本などを持っておくと安心ですが、実際にやりながら作り方を説明してくれている動画もあります。丁寧な説明でわかりやすいので、こちらもチェックしておくことをおすすめします。
かんたん浴衣の作り方(女性用)
甚平の作り方
型紙や手作りキットを使うのも便利!
ソーイングパターン「キッズゆかた」
こちらは、身長101cm~150cmまでの浴衣が手作りできる型紙。説明書付きなので、初心者でも安心して作ることができます。同シリーズでは、セパレートタイプや甚平の型紙も揃っているので、ニーズに合わせて選んでみても良いですね。
【リップル生地】の新柄を集めたお得な浴衣の材料セット
手作りの浴衣を着せたいけれど、布や型紙を揃える時間がないという場合やお裁縫初心者で自信がないという場合は、手作りキットを使って作るのもおすすめです。
こちらは、生地に合ったミシン糸まで付いてくるという、生地屋さんに行かなくても解決できる優れもの! 切り取って使える型紙と説明書入りなので、初心者でも失敗の心配なく作ることができますよ。
帯だけ手作りという人も!
半巾帯なら、好きな絵柄の生地で帯だけ手作りするという手もあります。
ハンドメイドの帯の作り方
接着芯をつけてミシンで縫い、裏返してかがり縫いをして完成! とても簡単なので、同じ浴衣を2年目にまた着せるときなどに帯だけをオリジナルで用意するというのも良いですね。
市販の子供用浴衣の中からおしゃれなものを厳選!
浴衣を選ぶ際に最も迷うのがその絵柄。子供らしい今だからこそ着せたい柄や、ちょっと大人っぽい柄までさまざまなタイプが売られています。おすすめをご紹介します。
女の子におすすめおしゃれな浴衣
レトロな古典柄がおしゃれ
近年人気なのが古典的なレトロモダンな柄。どこか懐かしい日本の夏を思わせるレトロな柄がとっても可愛く、黒髪ともぴったり!
こちらは、浴衣、下駄、帯2本の4点セット、12種類の柄から選べます。
夏らしいモチーフの和柄も根強い人気
朝顔や金魚など、夏らしいモチーフが描かれた和柄も人気です。
こちらは着崩れの心配が要らないセパレートタイプの浴衣。キャミワンピースと上衣とで分かれているので、浴衣デビューにももってこいです。
金魚や朝顔、椿や花手毬など、全8種類の柄から選べます。
涼しげなシャーベットカラーもおすすめ
明るいシャーベットカラーの生地も可愛くておすすめです。ピンク、水色、黄色の古典的な椿柄があしらわれたこちらの浴衣は帯との2点セット。千鳥格子の黄色の帯が大人顔負けのおしゃれさで、遠くからでも目立つこと間違いなし!
女子が喜ぶドレスタイプも
元気に走り回っても裾を踏んでしまう心配のないドレスタイプの浴衣も人気です。女の子が好きそうなレースとフリルがふんだんにあしらわれたこちらの浴衣ドレスは、浴衣+スカート、兵児帯2本、浴衣とお揃いの柄のシュシュの5点セット! 柄も15種類から選べます。
男の子におすすめおしゃれな浴衣
涼しげな和柄がおしゃれ
男の子の浴衣を選ぶ際は、黒や紺、ブルー、グレーなどを選ぶと良いでしょう。
こちらは、風流な和柄があしらわれた浴衣と帯の2点セット。とんぼやささと竹など、涼しげなデザインが夏らしくて素敵です。浴衣は6種類から選ぶことができます。
シンプル柄もかっこいい!
少しお兄さんになったら、シンプルな無地やストライプなどの柄を選ぶとカッコよくきまります。こちらはそんなシンプルな柄の浴衣と帯のセットになっていて、全部で12パターンから選ぶことができます。
走り回りたい!元気キッズには甚平を
風流な浴衣も着せたいけれど…やっぱり元気いっぱいに走り回りたいキッズには、動きやすい甚平が一番! こちらは、トンボや柄やカブトムシ柄などのレトロな和柄からおしゃれな幾何学模様まで、さまざまな柄がそろう男の子用の甚平。全部で16種類から選ぶことができます。
子供の浴衣の正しい着付け方や帯の締め方は?
浴衣も帯も準備万全! 夏のイベント当日には素敵に着せてあげたいものですね。あらかじめ着せ方や帯の締め方についても練習しておくと安心です。
大人の場合は“おはしょり”といって、腰の部分を自分の丈にあわせてたくしあげて帯で結びますが、子供の場合は先に記述したとおり“腰上げ”の処理をしてから着せるので、おはしょりは必要ありません。小学校高学年や中学生くらいになったら、大人と同じおはしょりを施す着せ方をするようにしましょう。着せ方や帯の締め方についてご紹介します。
子供の浴衣の着付け<基本>
こちらは腰上げしてある浴衣の着方を紹介している動画です。首元に襟をあわせて羽織らせ、帯で結ぶだけでとっても簡単! 背中部分がしわにならないようにきれいに着せてあげましょう。
セパレートタイプの浴衣の着付け
こちらは上下離れているドレスタイプの浴衣の着付け方。羽織らせて紐を結び、スカートを履くだけなのでとても簡単です。首元のレースをしっかり整えてあげるときれいに着られますよ。
ずりおちない兵児帯の結び方
兵児帯は柔らかいのですぐにほどけてしまったりずりおちてしまったりするのが難点。こちらの結び方はしっかりと固定されているので、動き回ったときにずり落ちないのでおすすめです。
フラワーボールが可愛い!簡単!兵児帯(へこおび)の結び方
せっかくなら、帯も他の子供とかぶらないおしゃれな結び方にしてはいかがでしょうか? こちらはふんわりとしたフラワーボールができあがる帯の結び方。とっても可愛らしいのでおすすめです。
男の子の兵児帯の結び方
男の子も浴衣の着せ方は基本的に同じです。兵児帯の結び方は、女の子に比べるとふんわりさせない小さなリボンにすると良いでしょう。
半幅帯と兵児帯の組み合わせた結び方
小学生以上は半幅帯と兵児帯を合わせたこんな結び方もおしゃれでおすすめ! 幼児のときに着ていた兵児帯をとっておいて合わせてみるのも成長を感じられてよさそうです。
作り帯の結び方
リボンや飾りがあらかじめ作られていて、差し込むだけで帯をきれいに見せることができる作り帯も小学生以上になったらおすすめです。
不器用ママでもできる!浴衣の日におすすめの髪型
せっかく浴衣を着た日は特別にヘアスタイルも可愛らしくアレンジしたいもの。浴衣にぴったりのヘアアレンジの方法をご紹介します。
ボブヘアはハープアップに♪
まだ髪の毛が伸びていないという子も、特別な日はヘアアレンジをしてみてはいかが? こちらはくせ毛を活かしたハープアップのおだんごスタイル。
髪の毛がまっすぐの子はカーラーで巻いてからアレンジするとふわっとした可愛いヘアスタイルができあがります。
夏にはぴったり♪の涼しげなお団子ヘア
ポニーテールを作ってくるっとピンで留めたお団子ヘア。前髪もすっきりと上げることで涼しげな印象に♪ 簡単なのに大人っぽく仕上がるので浴衣にもぴったりです!
プリンセス風サイド三つ編み
片耳の下あたりで髪をまとめてふんわりとした三つ編みを作るヘアスタイル。サイドに寄せることで、ぐっと大人っぽくなり、プリンセスのような印象に子供も喜ぶこと間違いなし!?
男の子だってキメたい!ジェルを使ったサイド分けクールヘア
男の子だって特別な日はかっこよくキメたいですよね。髪全体を濡らしてサイド分けにしてジェルを馴染ませれば簡単にクールなヘアスタイルができあがります。
お気に入りの浴衣とヘアスタイルで、親子で夏の思い出をより楽しいものにしてくださいね♪