「かえし」レシピの奥深さ|その作り方と活用方法とは? 自家製ラーメンレシピ付き徹底ガイド

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煮物を作る際に、しょうゆ、さとう、みりんなどの調味料をひとつひとつ計り入れる作業は、手間がかかるものです。あらかじめ調味料を合わせておくことで、この手間がなくなり味もブレません。忙しい生活にあると便利な「かえし」をご家庭に取り入れる方法をご覧ください。

調理の際に麺つゆで味付けをすると、時短でおいしく仕上がりますよね。麺つゆはご自分で作ると添加物が入らず、安心して使えるので便利ですよ。麺つゆの元となるのは「かえし」です。作り方や、使い方について詳しくみていきます。

かえしとは

「かえし」とは、どんな調味料なのでしょうか?

麺つゆは、かえし+だし

しょうゆ、砂糖、みりんを混ぜて作られるのが「かえし」です。おそば屋さんでは独自のレシピが存在し、秘伝としているところも少なくありません。

この「かえし」に「だし」を合わせることで、深みのある上品な「おつゆ」の味を生み出します。「おつゆ」は、別名で「麺つゆ」、または「八方だし」とも呼び、食材に合わせながら幅広く使うことができます。

ちなみに「白だし」とは、色の薄いしょうゆが使われており、だし、みりんなどを合わせた調味料です。あらかじめだしが加えられていますから、水を加えて薄めるだけで料亭のような味に仕上がります。近年人気が上昇していますよね。

色の薄さを生かしたい場面に用いる他、麺つゆより甘さを抑えたい時にも利用できます。

かえしの活用

かえしをベースに、だしを合わせる割合がこちらです。

冷たい麺つゆ かえし(1):だし(3)
温かい麺つゆ かえし(1):だし(8)
お吸い物 かえし(1):だし(9)

さらに、煮物や炊き込みご飯を炊く場合はこちらをご参考にするとおいしいですよ。

おでん、鍋など かえし(1):だし(5)
炊き込みご飯 かえし(1):だし(6)
煮物 かえし(1):だし(7)

だしは鰹だしの他、昆布、いりこ、鶏ガラなど、その都度料理に合うものをお使いください。手軽な粉末だしも利用すれば、簡単に味の方向性を決めることができます。

かえしの作り方

一度覚えてしまえば、これがないと調理が進まないほど便利に使える、かえし。作り方は ごく簡単です。

基本的な作り方

ご家庭で作りやすい黄金比を参考にして、かえしを作ります。

・黄金比率

基本となる比率はこちらです。

しょうゆ 5
砂糖 1
みりん 1

・材料

しょうゆ 1リットル
砂糖 200g
本みりん 200ml

かえしの風味は、使う調味料によって大きく左右されるものです。特にみりんによる香りと旨味は、重要ポイントに。そのため、「本みりん」を使用することをおすすめします。

(酒類販売免許のある店舗でしか取り扱いがない「本みりん」に対して、「みりん風調味料」は、原料にブドウ糖や水あめなどの糖類、米と米麹、旨味調味料、香料などが使われています。短期間で調合できる分、値段も安い特徴があります。)

・作り方

【1】鍋にみりんを入れて加熱し、アルコール分を飛ばしてください。

【2】砂糖を加え、煮溶かします。


【3】しょうゆを加えます。鍋ふちがフツフツし、表面に白い泡が覆い始めたら、火を止めてください。

【4】粗熱が取れたら保存瓶に詰め替え、冷暗所に保管してお使いください。かえしは時間をかけてねかせることで、味の角をとり、まろやかになります。

煮物への利用

煮物への使い方をみていきましょう。煮物の場合の割合は、かえしとだしを1:7に調合します。

・材料

お好きな具材 4人分

だし 3カップ
かえし 1/2カップ

・作り方

【1】お好きな具材を用意し、だしを入れて加熱します。

鶏肉、にんじん、しいたけ、下茹でした大根を煮物にします。
鶏肉、にんじん、しいたけ、下茹でした大根を煮物にします。

【2】かえしを加え、落し蓋をします。フツフツと沸く火加減で20分程煮込みます。

【3】煮汁が1/3程度になったら、火を止めてください。

ラーメン用のかえし

おそば屋さんで「かえし」と呼ばれるものは、ラーメン屋さんでは「タレ」と呼ばれます。ブレンドされた調味料であることは同じですが、使われる素材が変わります。

ラーメン用味噌ダレ

ご家庭で広く使える、味噌ラーメン用のかえし(タレ)をご覧ください。

・材料

酒 300ml
みりん 300ml
味噌 500g
だしの素 大さじ3
鷹の爪 3本

・作り方

【1】鍋に酒とみりんを入れて火にかけます。アルコールを十分に飛ばした後、火を止めます。

【2】味噌を加えて混ぜ合わせます。

【3】だしの素と、種を除いて刻んだ鷹の爪を加えます。

【4】粗熱がとれた後、容器に詰め替えて冷蔵庫で一晩ねかせてから、お使いください。

ラーメン用タレの使い方

旨味の強い味噌に仕上がるので、ラーメンだけでなく炒めものなどにも使って味わうのもいいです。またシンプルに、野菜のデップとして使う方法もおすすめです。

ラーメンを作る際には、豚骨スープがあれば最高ですが、ご家庭ですぐ手に入りやすい鶏ガラスープの素や、野菜スープの素を利用して作ると簡単です。

・材料

中華麺 1袋

もやし 1/2袋
ネギ 1/4本
豚バラ肉 100g
油 適量

水(スープ用) 500㏄

【A】
おろしにんにく 少量
味噌ダレ 大さじ3
鶏がらスープの素 小さじ1/2

バター 5g

・作り方

【1】もやしは水にさらします。ネギは薄い細切りにします。豚バラ肉は食べやすい大きさにカットしてください。

丼を用意し、【A】を入れて用意します。

【2】別鍋にお湯をわかします(分量外)。沸騰したら麺を加え、表示のとおりの時間で茹でます。

【3】フライパンに油を温め、豚バラ肉を炒めます。

【4】豚肉の色が変わったら水を加え、沸騰させてください。もやしを加え、火を通します。

【5】丼に【4】のスープを加えて溶かします。【2】の麺を引き上げ、よくお湯を切ってから丼に盛り付けます。【4】の具材をのせ、最後にネギとバターを添えて完成です。

通販で買えるかえし

「かえし」という名前に耳馴染みがなくても、麺つゆや、八方だしは常備しているご家庭も多いのでは? この便利さは手放せませんよね。

おそば屋さんのもとだれ

素材の味を生かし、味にまろやかさが感じられるかえし。さまざまな料理に使えます。

ミツカン 八方だし

かえしは、八方だしで代用ができます。麺つゆはもちろん、煮物などにもお使いください。

料理が簡便になる調味料、かえし

毎日の料理が大変と感じる方こそ、かえしを使ってみてください。加えるだけで味が決まるので、味付けに悩むことがなくなります。素材にだしとかえしを加えるだけですから、調理法もシンプルです。野菜の煮びたしなど、地味な料理が味わい深く感じられ、食の楽しみが広がります。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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