「焼き飯」と「チャーハン」には違いがあった! パラっと美味しく作るコツやアレンジレシピも

家庭や中華料理屋さんで人気のメニュー「焼き飯」と「チャーハン」。違う呼び名ですが、みなさん同じようなものをイメージするのではないでしょうか? しかし、実は違いがあるんです。本記事では、「焼き飯」と「チャーハン」の違い、また、美味しく作るコツや、アレンジレシピなどを紹介していきます。

焼き飯とチャーハンには違いがある?

みなさんは、ご飯を炒めた料理をなんと呼びますか? 「焼き飯」と呼ぶ人もいれば、「チャーハン」と呼ぶ人もいますよね。これらは呼び方が違うものの、同じものを思い浮かべるでしょう。しかし、これらは細かくいうと違いがあるようです!

まずは調理する順序の違い、味付けが違う、また地域によっても呼び方が違うといわれています。詳しく見ていきましょう。

調理する順序が違う

まず「焼き飯」と「チャーハン」に違うポイントとされているのが、卵を入れる順番です。

「焼き飯」では…

「焼き飯」は、ご飯を油で炒めてから、野菜や肉を炒め、最後に溶いた卵を入れて醤油などで味付けされたもの。味付けは醤油が主です。しかし地域によっては、ウスターソースやコンソメなどが使われていたり、バリエーションが豊かです。

「チャーハン」では…

一方で「チャーハン」は、漢字で書くと「炒飯」。「炒(チャオ)」は「炒める」、「飯(ハン)」は「ごはん」を意味し、「炒めたごはん」という意味の中国語から由来した言葉です。チャーハンは、卵を先に炒めてからごはんや具材を炒めます。

このように、「焼き飯」では卵はごはんの後に、「チャーハン」では卵を最初に炒めるという違いがあるといわれています。また「チャーハン」には卵は必ず入っていますが、焼き飯は入っていなものもあるようです。

地方によって呼び方が違うという説も

東日本と西日本でも呼び方が違うという説もあるようです。

東日本で一般的に呼ばれるのは「チャーハン」。東日本では、昔、焼きおにぎりのことを「焼き飯」といっていたそう。そのため、まぎらわしくないように、炒めたごはんは「チャーハン」と呼ばれているという説があります。

一方で西日本では「焼き飯」が一般的なのだそう。また、家庭で食べるものを「焼き飯」、飲食店などで食べるものを「チャーハン」と呼び分けるというパターンもあるようです。

焼き飯をパラパラに美味しく作るコツや裏ワザ

焼き飯は、ごはんを炒めて味付けるシンプルな料理。しかし家で作ると、お店のようにパラパラのごはんにならずに、べちゃっとすることもありますよね。火力の問題だと諦めている方もいるかもしれませんが、家庭でもパラパラの美味しい焼き飯は作れます!

焼き飯のごはんをパラパラにするコツ、裏ワザを紹介します。

1:熱いご飯を使う

焼き飯を作る際、冷やごはんを使っていませんか? 冷やごはんは、ごはん同士がくっついてしまっているため、炒めるとダマになりやすくなります。かといって、熱々の炊き立てのごはんは柔らかく水分量が多いため、べちゃっとしてしまうんです。

理想は固めで水分が多くない温かいごはん。炊き立てではなく、炊飯器でしばらく保温しておいたものや、冷やごはんをレンジで温めたものがおすすめです。また、冷凍ごはんであれば、解凍後にラップをせずに加熱するとごはんの水分が、程よく飛びやすくなります。

2:フライパンをしっかり温める

フライパンをしっかり温めて、フライパンに油を馴染ませるのがパラパラの焼き飯を作るのに大切なポイントの1つです。温度が低いと、ごはんなどがベタつく原因になります。

鉄のフライパンは、煙が出るくらいまで熱してから油を馴染ませましょう。しかしテフロン加工されたフライパンは空焚きNG。油を入れてから加熱し、煙が出る直前まで加熱しましょう。

3:具材は細かく、なるべく細かくカットする

美味しい焼き飯を作るには、素早く炒めることが大切です。炒めるのに時間がかかると、ごはんや食材から水分が出てきて、べたっとしがちに。火が早く通るように、具材は細かくカットして、なるべく炒める時間を短くするのがポイントです。

4:油の代わりにマヨネーズを入れる

油の代わりにマヨネーズでごはんや具材を炒めるのもおすすめです。マヨネーズに含まれる卵黄や油がごはんをコーティングしてくれ、パラパラのごはんになりやすいのです。またマヨネーズを使うことでごはんにコクをプラスすることができます。

5:粉ゼラチンを使う

ごはんと具材を炒める際、粉ゼラチンを入れるという裏ワザも。粉ゼラチンを入れて炒めることで、ごはんの中に水分を閉じ込めることができ、ふっくらパラパラとした焼き飯に仕上がります。

卵とごはんの基本の焼き飯のレシピ

上述した焼き飯をパラパラに美味しく作るコツを実践しながら、卵とごはんのシンプルな焼き飯のレシピをチェックしていきましょう。卵とごはんだけで簡単、びっくりするくらい美味しいですよ!

材料(2人分)

・ごはん… お茶碗2杯強
・卵… 1個
・マヨネーズ… 大さじ1
・塩コショウ… 少々
・鶏ガラスープの素… 小さじ1
・醤油… 少々
・ごま油… 適量
・刻みネギ… お好みで

作り方

1、冷やごはんを使う場合は、ラップをかけずに電子レンジで温めておきます。

2、卵は割って、溶きほぐしておきましょう。

3、しっかり熱したフライパンにマヨネーズを入れ、馴染ませます。

4、3にごはんを入れ、炒めます。

5、さらに溶き卵を入れたら、混ぜ、塩コショウ、鶏ガラスープの素、醤油を入れ、混ぜながら炒めます。

6、最後にごま油を回し入れ、軽く混ぜたら完成。お好みで刻みネギを散らしてください。

焼き飯のおすすめアレンジレシピ

焼き飯の具は、冷蔵庫にある野菜、使い切りたい食材などを使ってもOK。また、あんかけで食べたり、アレンジして楽しむことができます。ここからはおすすめ焼き飯のアレンジレシピを見ていきましょう。

キムチチーズ焼き飯

【材料(1人分)】

・ごはん… お茶碗1杯強
・白菜キムチ… 50g
・豚ひき肉… 50g
・ピザ用チーズ… 20g
・溶き卵… 1個分
・醤油… 小さじ1
・砂糖… ひとつまみ
・ごま油… 適量

【作り方】

1、フライパンを熱し、ごま油を入れ、豚ひき肉、白菜キムチ、砂糖を入れて炒めます。

2、1を一度お皿に取り出します。

3、キッチンペーパーなどでフライパンを拭き、再度、熱します。

4、3にごま油を入れ、ごはん、溶き卵を入れ炒めます。

5、4に炒めた白菜キムチと豚ひき肉、醤油を入れ、混ぜながら炒めます。

6、最後にピザ用チーズを入れ、混ぜたら完成です。

焼き飯出汁茶漬け

【材料(1人分)】

・焼き飯… お好みの焼き飯
・鶏ガラスープの素
・塩コショウ… 少々
・酒… 大さじ1
・水… 200cc
・刻みネギ… お好みで

【作り方】

1、鍋に水、酒を入れ沸騰させ、鶏ガラスープの素、塩コショウを入れて出汁を作ります。

2、お好みの焼き飯を器に入れ、上からスープをかけて完成。刻みネキをお好みで散らし食べてください。

焼き飯とチャーハンの違いは卵を入れる順番だった!

焼き飯とチャーハンに違いがあったなんて知らなかった…という方も多いのでは? ごはんを炒めてから卵を入れるのが焼き飯、卵を先に炒めるのがチャーハンといわれています。

また焼き飯はシンプルな料理ですが、家庭でパラパラに作るのが意外と難しい! 水分が適度に飛んだ熱いごはんを使うことや、フライパンの温度を下げない、具材を細かくするなどが、ポイントです。またマヨネーズや粉ゼラチンを入れるという裏ワザも。焼き飯がべちゃべちゃになるとお悩みの方はぜひ試してみてください。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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