ドミニカ国ってどんな国?
「ドミニカ」と名前のつく国は2つあり、「ドミニカ国」と「ドミニカ共和国」があります。ここでご紹介するのは、「ドミニカ国」です。奄美大島や佐渡島くらいの面積の小さな島国です。
そんなドミニカ国がどんな国なのか見ていきましょう。
ドミニカ国基本情報
まずはドミニカ国の場所や面積、人口、歴史などの基本情報から見てみましょう。
国名
ドミニカ国
首都
ロゾー
場所
ドミニカ国があるのは、南米大陸の南側にあるカリブ海。ドミニカの北にはグアドループ、南にはマルティニークやセントルシアなどがあります。

日本との時差
13時間
日本のほうが、ドミニカ国より13時間進んでいます。
面積
750㎢
奄美大島の面積が約712㎢、佐渡島が約855㎢ですから、ドミニカ国の面積は奄美大島と同じくらい、佐渡島よりやや小さい程度です。
エリア
ドミニカ国には、10の行政区があります。
人口
7.2万人
熊本県熊本市の人口が約73万人、岡山県岡山市の人口が約71万人ですから、ドミニカ国の人口は熊本市や岡山市の人口の10分の1です。

言語・公用語
英語(公用語)、フランス語系パトワ語
通貨
東カリブ・ドル
1東カリブ・ドル=58.61円(2025年1月10日現在)
宗教
キリスト教(カトリック、プロテスタント等)など
歴史概略
ドミニカ国には先住民族が暮らしており、1493年にコロンブスによって発見されました。
1805年にはイギリスの植民地となりました。
1958年から1962年までの間は、イギリス領西インド諸島連邦になりました。
その後、1967年にイギリスの自治領となったのち、1978年に独立を果たしました。
国旗
ドミニカ国の国旗は、中央にインコが描かれたユニークなデザインが特徴です。
背景の緑は国土を、黄色は先住民と太陽、黒はアフリカ系黒人と大地、白はヨーロッパ系白人と河川を表し、中央にはドミニカ国の国鳥であるインコと赤い円で独立や社会主義が表されています。

天気・気候
ドミニカ国は赤道近くにある国で、熱帯気候から亜熱帯気候にあたります。5月から10月頃の雨季と、11月から4月頃の乾季に分かれていますが、1年を通して高温多湿の日が続きます。
ドミニカ国の治安・住みやすさ
ドミニカ国の治安面はどうでしょうか? 現地の住みやすさとともに見てみましょう。
比較的治安は良いが十分な注意を
カリブ海諸国は治安の良くない国が少なくありません。しかしドミニカ国については、外務省「海外安全ホームページ」で危険情報は発令されておらず、比較的治安の良い国のひとつです。
ただ、「比較的治安が良い」とは言っても海外の国。人口がわずか7万人強の小さな島なのに、2022年に起きた殺人事件は17件もあり、人口18万人あたりの殺人発生件数を見ると、日本より34倍も多いことになります。
また、空き巣やホテルの部屋荒らしが発生する頻度は、カリブ海諸国のなかでかなり高め。さらに、友好的な気質の人が多いのですが、明るく声をかけてきておいて、後から金銭を要求するといったトラブルも起きています。
もしドミニカ国を訪れることがあれば、危険な場所には近づかないことや、多額の現金を持ち歩かないことなどを徹底して、高い防犯意識を持つようにしましょう。

住みやすさは疑問
ドミニカ国は比較的治安が良い国ではありますが、とても小さな島国。2017年のハリケーン発生時には、国中のインフラが大きな打撃を受けることになりました。
小さな島ならではののんびりとした生活は期待できるかもしれませんが、住みやすさという点で見ると疑問があるかもしれません。
ドミニカ国の見どころ・観光
ドミニカ国の観光スポットとして名高い場所をご紹介します。
ロゾー

ドミニカ国の首都ロゾーは、ドミニカ国の観光スポットとしておさえておきたい場所。
徒歩でぐるっとまわれるほどの小さなエリアには、銀行、雑貨店などの店が並び、ホテルやレストランなどもあり、日中はにぎやかな雰囲気になります。
ロゾーのマーケット
ロゾーで活気のある場所といえば、マーケット。毎日のように開かれて、新鮮な野菜や果物、お土産品などが販売されています。その場で食べられる地元のフードなどもあるから、歩きながらローカルグルメにトライしてもいいでしょう。
モルヌ・トロワ・ピトン国立公園
モルヌ・トロワ・ピトン国立公園は、首都ロゾーにある国立公園で観光スポットとして定番の場所です。

ここは熱帯雨林や火山地帯から構成されています。ドミニカ国は火山島であり温泉もあり、この国立公園の中にも温泉湖などがあります。
温泉スポット(シャンパンリーフなど)
各地で温泉があり、温かな天然プールがあったりするドミニカ国。そのなかでも、ロゾーのすぐ近くにある「シャンパンリーフ」と呼ばれる場所は有名です。
火山の噴出口から泡が出てくるため、シャンパンをグラスに注いだときの様子に例えて、そんなおしゃれな名前がつけられました。
シャンパンリーフの周辺の海には、さまざまなユニークな魚が泳いでおり、シュノーケリングのスポットとしても人気。透明度が高い海で、豊かな海の世界を楽しめます。
ドミニカ国の特徴・有名なもの

ドミニカ国というと、どんな特徴があるでしょうか?
「ドミニカ国」と「ドミニカ共和国」の違い
ドミニカという国名を聞くと、「ドミニカ共和国」をイメージする人が多いかもしれませんが、「ドミニカ国」と「ドミニカ共和国」は違う国です。
どちらもカリブ海に浮かぶ国ですが、ドミニカ国の面積は750㎢であるのに対して、ドミニカ共和国の面積は48,442㎢。人口を見てみると、ドミニカ国は7.2万人で、ドミニカ共和国は1,123万人。ドミニカ国のほうがドミニカ共和国より、面積も人口もずっと小さな国なんです。
しかし、2つの国の共通点は多く、コロンブスが発見した島であることや、ヨーロッパに支配されたことも同じです。
ドミニカ共和国のほうが、大きな国であるためか、「ドミニカ」と耳にすると大抵の人は「ドミニカ共和国」のほうをイメージしているかもしれません。しかし、実際には「ドミニカ」と名前のつく国は2つあるということも、ぜひ知っておきましょう。
ホエールウォッチング
カリブ海ではホエールウォッチングを楽しめます。ドミニカ国もそれに当てはまり、海を悠々と泳ぐイルカたちの姿を眺められます。
ドミニカ国の東側の海は大西洋、西側はカリブ海で、太平洋側は大きな波が多いのですが、カリブ海側は静かであるのが特徴です。

ドミニカ共和国と間違わないように
ドミニカ共和国は、スポーツが盛んであり、それなりの面積と人口があることから、その存在について知っている人も多いでしょう。でも「ドミニカ国」は、「ドミニカ共和国」はまったく別の国。ドミニカ共和国よりも、ずっと小さな島国です。
ドミニカ共和国との共通点が多いですが、ドミニカ共和国とは違うものとして、ドミニカ国がどんなところか、ぜひ興味を持ってチェックしてみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部