ネパール基本情報
まずはネパールの正式な国名や首都、場所などといった基本情報をチェックしましょう。
国名
正式な国名は、「ネパール連邦民主共和国」といいます。
首都
首都は、カトマンズです。
場所
ネパールは南アジアにある内陸国です。隣接する国には、中国のチベット自治区、インドがあります。

日本との時差
日本とネパールとの時差は3時間15分で、日本のほうが3時間15分進んでいます。たとえば日本が午前3時15分だとすると、ネパールは午前0時となります。
面積
ネパールの面積は、14.7万平方キロメートルです。これは北海道の約1.8倍の大きさとなります。
エリア
ネパールは7つの州にわかれています。

・コシ州
・マデシ州
・バグマティ州
・ガンダキ州
・ルンビニ州
・カルナリ州
・スドゥパシュチム州
人口
ネパールの人口は、30,547,580人(2022年:世銀)です。これは、東京都の人口の約2.1倍となります。

言語・公用語
ネパールで使われている言語は、ネパール語です。
通貨
ネパールの通貨単位はネパール・ルピーです。日本円にすると、1ネパール・ルピーは1.16円です(2024年5月2日現在)。
宗教
ネパールの人々が信仰する宗教は、ヒンドゥー教、仏教、イスラム教などです。また無宗教の人もいます。

歴史概略
8世紀 チベットによる支配
11世紀 インドによる支配
1769年 シャハ現王朝によいって多数の土候国を統一
1846年 ラナ将軍家による専制支配はじまる
1951年 インドの調停のもとに王政復古、開国
1972年 第10代ビレンドラ現国王が即位。「パンチャヤット民主制度」とよばれる独自の国王親政体制が成立
2008年 王制を廃止し、「ネパール連邦民主共和国」となる
天気・気候
ネパールの気候は地域によって多様で、主に亜熱帯性気候から高山気候まで広がっています。
低地のタライ平原は亜熱帯性気候で、夏は非常に暑く、冬も比較的温暖です。中部の丘陵地帯は温帯気候で、夏は暖かく、冬は涼しい気候が特徴です。ヒマラヤ山脈の高地は高山気候で、夏でも冷涼であり、冬は厳しい寒さに見舞われます。
ネパールの気候は、雨季と乾季に分かれています。6月から9月は雨季で、たいへん蒸し暑くなります。10月から5月は乾季で、晴れの日が多く比較的過ごしやすい気候となります。

首都カトマンズは年間を通じて温和な気候で、7〜8月を除けば降水量も少なく、観光には適しています。東京と比べると、カトマンズの気温は年間を通じて高めで、7〜8月の降水量は東京より多い傾向にあります。ただし他の時期の降水量は東京よりも少なく、比較的乾燥しています。
ネパールの治安・住みやすさ
ネパールの治安や、住みやすさを解説していきます。
治安は比較的良い
一般的には、ネパールの治安は比較的良いとされています。しかし州や地域によっては、治安が悪いところもあるので注意が必要です。
住みやすさはよい
治安が比較的良く、物価が安く、英語が通じることもあり、ネパールは住みやすい国といえます。ただし「バンダ」と呼ばれるゼネラル・ストライキが起きると交通機関が止まったり、商店などが休みになったりすることがあるため注意してください。
ネパールの見どころ・観光
ここからは、ネパールの観光名所をご紹介しましょう。
サガルマータ国立公園

1979年に世界遺産に登録された「サガルマータ国立公園」。ここは、標高約8,849メートルの世界最高峰の山・エベレストを有する国立公園です。
ローツェ、マカルー、チョ・オーユーの名峰はもちろん、氷河や渓谷などの美しい自然を見ることができるスポットです。またヒマラヤグマ、レッサーパンダ、ジャコウジカといった絶滅寸前の動物の生息地としても知られています。
ポカラ
ネパール中央部に位置する「ポカラ」も有名な観光地です。ポカラは標高1,592mのヒマラヤの展望地であり、8000m級のヒマラヤの山々を眺められる絶景スポットとなっています。

また、ポカラにはネパールで2番めの大きさを誇る「フェワ湖」があります。フェワ湖ではレンタルボートで景色を堪能できるほか、湖の中心にあるバラヒ寺院をボートで訪れることも可能です。
バクタプル
世界遺産にもなっている古都「バクタプル」。ここには17世紀から18世紀にかけて建てられた王宮と一群の寺院があり、レンガ造りの建物が特徴的です。映画「リトル・ブッダ」のロケ地としても知られています。

ここバクタプルの象徴的な建物に、ニャタポラ寺院があります。高さ約30mの五重塔と、石段の両側にある戦士、象、獅子、女神の像が見どころです。
チトワン国立公園
中央ネパールの亜熱帯ジャングルが広がる一帯にある「チトワン国立公園」。ここは、ネパール初の国立公園です。

チトワン国立公園の最大の特徴は、エレファントサファリを楽しめること。ゾウに乗って、絶滅危惧種や世界一の種類を誇る鳥類などの野生動物の姿を見ることができます。
仏陀の生誕地ルンビニ

「仏陀の生誕地ルンビニ」も、ネパールにある世界遺産のひとつです。ここはネパール南部のタライ平原にある小さな村で、仏教の開祖・釈迦(本名・サンスクリット語:ガウタマ・シッダールター)の生まれた場所として知られています。
この地には、仏陀が誕生した場所に建てられたマーヤー・デーヴィー寺院址やカピラバストゥ城跡、仏陀の産湯に使ったといわれる「プスカリニ池」など、仏陀にまつわる名所がたくさんあります。
ネパールの特徴・有名なもの

ネパールで特徴的なものや、有名なものを紹介します。
国名の由来
「ネパール」の国名の由来には諸説あります。サンスクリット語の「ニパアラヤ(山麓の住まい)」からくるとする説、チベット語の「ニアンパル(神聖な土地)」がなまったとする説などがあります。
国旗の意味
ネパールの国旗は、三角形を2つ重ねたデザインです。これは、世界で唯一の四角形ではない国旗です。
2つの三角形はヒマラヤ山脈と、ヒンドゥー教と仏教の2大宗教を表しています。また三角形のなかの図柄は、月と太陽を表しているのだそうです。これはヒンドゥー教のシンボルで、月は王家を、太陽は宰相を表現し、国家が永く繁栄するようにという願いが込められています。

また、色にも意味があります。青はヒマラヤの空を、赤は国花シャクナゲの色で国民を象徴しています。
ネパールの作法・マナー
ネパールでは、左手は不浄とされています。これは、トイレでお尻を拭くときに左手を使うためです。このことから、左手で握手することはタブーなため気をつけてください。また敬意をもっている相手に物を渡すときには、右手で物を持って左手を右肘に添えるようにするのが作法です。
ネパールの料理「ダルバート」

ネパールの人たちは、基本的に1日2回、朝と夜しか食事をしません。そこで食べられているのが、国民食ともいえる「ダルバート」です。
ダルバートは、日本でいうところの定食のようなもの。ダル(豆のスープ)やバート(ごはん)に、タルカリ(野菜のおかず)、アチャール(漬物)などがつきます。なかでもタルカリは、野菜のカレーのようなものが多いそうです。
さまざまな世界遺産が魅力的な国「ネパール」
ネパールは、世界一の標高を誇るエベレストや、映画のロケ地にもなった世界遺産など、さまざまな見どころがたくさんある国です。
首都カトマンズ近郊の「バクタプル」やネパール南部の「ルンビニ」はなどの世界遺産は、ネパールの豊かな文化と自然の美しさを体感できる絶好のスポットです。
ネパールに興味を持ったら、ぜひ次の旅行先の候補に加えてみてくださいね。
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構成・文/HugKum編集部