母の日の始まりを知ろう
母の日の始まりについては諸説ありますが、一番有力な説とされているのが、アン・ジャービスさん(母)とアンナ・ジャービスさん(娘)の母娘の話です。
母親のアンさんは1860年代のアメリカ南北戦争時代、敵味方関係なく負傷者を助けるボランティア団体の活動をしていました。しかし、1905年に亡くなってしまいます。
その母の死から2年後、残された娘のアンナさんは母への尊敬の念と感謝の意を表すため、アンさんを追悼する集会を開きます。その時に娘のアンナさんが、亡き母に捧げ、参加された方へ手渡したのが生前の母アンさんが大好きだった白いカーネーションでした。
これが母の日と、カーネーションを贈る始まりと言われています。
カーネーションの色選びに迷ったら
カーネーションはさまざまな色があるので、どれを贈るか迷うこともあるでしょう。選び方のおすすめは次の2つです。
①お母さんの好きな色で選ぶ
お母さんが手入れしている庭や、部屋に飾っている花を思い出し、多い色に合わせてみてはいかがでしょう。庭や部屋に植物がなければ、小物で持っている色味で多いものなどを思い出すと好きな色がわかるかもしれません。
他にはお母さんのラッキーカラーから選ぶのもいいですね。ただ、白い色のカーネーションはアンナさんが亡くなった母のアンさんに贈ったことから、亡き母に贈る花という印象を持つ方も多いので、白が好きなお母さんには、白いカーネーションだけの花束にせず、淡い色を交えたアレンジにするといった工夫をしましょう。
②カーネーションの花言葉で選ぶ
さまざまな色があるカーネーションはそれぞれに花言葉があります。
赤:母への愛・母の愛・感動
ピンク:母への愛・母の愛・感動
オレンジ:純粋な愛・清らかな慕情
青:永遠の幸福
紫:気品・誇り・移り気
黄色:嫉妬・軽蔑・愛情の揺らぎ・友情
白:私の愛は生きている・尊敬
お花が好きなお母さんなら花言葉にも詳しいかもしれません。花言葉に想いを重ねて気持ちを伝えるなら、赤やピンクだと気持ちが伝わりそうですね。
花屋さんではアレンジもしてくれるので、一本一本束ねて気持ちを込めることもできます。黄色のカーネーションは母の日に贈るには避けたい言葉もあるので、オレンジ色に変えるなど工夫をするとよいと思います。
気持ちよく受け取っていただくために
品物を贈るときは、贈り物の言葉の響きや語呂合わせの他に、使用する目的から避けたほうがよいとされるものがあるので紹介します。
ハンカチ:「手巾(てぎれ)」とも記載できます。手切れ=関係を断ち切るという意味を連想させます
靴・靴下:「足で踏む」「踏みつける」の意味を持つ品物であることから、特に年上の方への贈り物としては避けます
刃物:「切る」「断ち切る」は関係を断ち切ることを連想させます
櫛:「苦(く)」や「死(し)」を連想させる言葉とされます
親も自分自身も迷信を気にしないという方は多いと思います。それに贈り物としても、今は便利グッズの台所用品や、イニシャルが刺繍されたかわいいハンカチ、冷え性改善の温かい靴下など、相手にとって役に立ちそうなアイテムがたくさんあります。
どのアイテムも、贈ってはいけない品物ということではありません。しかし、世の中には“気にする方もいる”ということは心に留めておくとよいでしょう。
そこで、気を付けたほうがよいと言われるものをプレゼントに選ぶ際は、一言メッセージを添えてみてはいかがでしょう。
「刃物は避けるべき贈り物だとは存じていますが、今回はぜひお母さんにお薦めしたい品物だったので、よろしければ受け取ってくださると嬉しいです」
などと書けば、贈り物には避けたほうがよいと自分は知っているけれど、相手を想って選んだのであるということが伝わりますね。
本人の希望があるということでなければ、おすすめはお菓子や切り花、アレンジのお花など、形に残らず楽しめる物です。お母さんにおいしいお菓子を楽しんでいただく時間、一緒にお茶をしながらお話する時間も素敵な贈り物になると思います。
日頃の感謝の気持ちがお母さんに伝わる一日となりますように。
母の日のプレゼントの参考記事はこちら
赤名 麻由子